私の部屋なのにまるで自分の部屋かのように寛いでいる鈴音の頭をベットに寝転びながら見る。こいつまじで自分の部屋と勘違いして無いか…?まぁ間取り一緒やし仕方ないっちゃ仕方ない。IQ3の極小ポメラニアンやもんな、なんてぼーっと考えながらふと思いついたアイデアを共有するため、口を開いた。
「前回、前々回ともに人気やったこのドッキリ企画なんですけどね、鈴音ちゃん」
「第三弾ですか、遊麗ちゃん」
「お、正解。」
さすが。ほぼ一緒に過ごしているからか、お互いの考えを皆まで言わずに察するようになってきた。
「で?どんな企画?遊麗の企画面白いからりんね好き」
ワクワクした様子で振り返り見上げてくる鈴音。最近ほんまに尻尾が見えてきた。
「浮気したドッキリ。」
ニヤリと笑って告げた私の顔をぽかんとした顔で見上げる凛音。これはハマらんかったか、一人でやろう。
「いいやん!やろ!」
「え、やんの。」
「やらんと思ったのに言ったん?!」
「いやだって、凛音やったら最悪死人出るで。」
「人殺したことないですけど??」
「お前じゃねぇ」
「やらへんの?」
「やるに決まってるやん」
「浮気相手どうする?」
「鈴音は絶対コージさんな。違う人使うとマジで人が死ぬ。」
「頼みにくい。遊麗は?」
「頼んどくって。愉快犯やし絶対のるわ。私どうしよかな。私もコージさん頼もっかな。」
「コージさん二股やんw」
いやこいつ笑いすぎな。人の部屋でめっちゃ転がるやん。でも割といい案やと思うんよな、ドッキリってわかりやすくて。他の人に頼むとガチっぽくなりそうやし。翔くんとか…?いや一回ガチで喧嘩しときよるしな…
「遊麗〜?聞いてる?」
「え、何?」
「遊麗244に頼んだらいいやん!鈴音頼んどくし!」
「絶対いや。ていうかバレるやん、ドッキリって。」
「うぅん、確かに。」
しょもってなってるかわいいなこいつ。いいか、こーじさんにほんまにたのも。嫌がられたら暴れよう。
「いつやるよ」
「明日!」
「今から連絡とれと。明日ってそんな急に244の家行けるん」
「合鍵あるし勝手に入る」
「ほなええか。連絡とるしそれはいいとして…変に写真とか撮ると証拠あるって詰め寄られてもなぁ…」
「普通に言葉でいいんちゃう?コージさんの方が優しかった、みたいな。」
「ズボラ〜。一番平和そうやな。」
「決まりな!!」
「明後日うちで報告会しよか。」
「明日じゃなくて?」
「うん」
多分明日は君帰って来れへんやろ、とは言えへんから黙っとくけどな。