テラーノベル
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お母さんが毎朝お弁当を作ってくれる。 茶色いおかずばっかりだけど、味はすごくおいしい。
教室で食べていると、となりの席の子がよくのぞいてくる。
「すっごいいいにおい!」「一口ちょうだい!」
ちょっと恥ずかしいけど、うれしかった。
お母さんに言ったら、次の日から量が少し増えた。
「お友達と分けなさい」って。
でも最近、先生に呼び出された。
「◯◯さん、お弁当は、どなたが作っているの?」
「お母さんです」と言ったら、先生が変な顔をした。
「……だって、あなたのお母さん、
先週、火事で亡くなったでしょう?」
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