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09/13
kz side
俺は今日、手紙を書こうと思う。
まあ、いわゆる遺言書というものだ。
でも、遺言なんて言ったら悲しいから、手紙として書こうと思う。
fuは今日は午後から来るらしいから、それまでに書き終わらなければいけない。
まずrmから、
rmは面白くてめんどくさがりな時もあるけど、
頑張り屋で、俺のことも助けてくれたな。
大人しいrmは可愛かったなぁ。
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rmへ
今までありがとう
rmは面白くて、みんなを笑顔にできて、すごいなって思ってた
しかも頑張り屋で、みんなのことも助けてくれて、
俺もrmに何回救われたんだろうね
旅行楽しかったな〜
動物園なんて子供が行く場所だと思ってたけど、
行ってみたら案外楽しかった!
牛丼も美味しかったわ
あ、あと大人しいrm可愛かったw
弟が居たらあんな感じだったのかな〜
ほんとに、rmとsyuとfuと、お前ら3人と出会えて良かったな。
自分のペースで、無理しないで頑張れよ!
俺は空から見守ってるから!
kzより
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kz「こんな感じかなぁ」
次はsyu。
syuはいつも優しくて、俺たちを支えてくれる癒しみたいな存在だったな。
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syuへ
今までありがとう
syuは優しくて、みんなを支えてくれて、みんなの癒しみたいな存在だったな
でもたまにキレッキレのツッコミをするから、めっちゃ面白いんだよな〜
fuが体調悪かった時、syuが気づいたのすごいなって思った。
普段からみんなのことをしっかり見てるsyuにしか気づけなかったと思う。
そういうとこ、大切にしなよ?
俺はお前らに出会えて本当に幸せだったな、
俺は先にいっちゃうけどさ、 これからも頑張れよ!
空から応援してるから!
kzより
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kz「よし!結構いいんじゃない?」
最後はfu。
もちろん、いちばん書くことが多い。
けれど、詰め込みすぎても、本当に伝えたいことがわからなくなってしまう。
───そして、この気持ちも伝えなければ。
俺は、とある仕掛けを作ることにした。
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fuへ
今までありがとう。
〜〜〜!
kzより
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kz「やっぱり、いちばん長くなった…」
fuが仕掛けに気づくかは分からない。
かといって、俺が直接伝えることも出来ない。
だって、fuがこれを読むのは、俺が死んだ後だから。
気づくことを祈るしかない。
それでも不安なため、保険としてsyuに話しておくことにした。
syuは了承してくれた。やはり優しい人だ。
…できれば、fu自身に気づいて欲しいなんて、わがままなのだろうか。
kz「神様、お願いします…」
fuにこの異様に縦に長い手紙を、俺の本心を、届けてください。
fu side
時計の短針は1を指している。
───13時だ。
俺はkzのもとへ行くことにした。
『余命3日』
言われたのは二日前。
つまり、今日が”その日”なんだ。
そう思うと、得体の知れない恐怖が、俺を襲ってくる。
足が震える。
それでも、俺はkzのもとへと足を進めた。
fu「やっと着いた…」
病室に入ると見えるのは、とても白いその空間と、やせ細った君。
kz「fu!」
それでも、名前を元気よく呼んでくれる君のおかげで、少し安心する。
fu「ちょっと遅れちゃった…💦」
kz「全然大丈夫!むしろ毎日来てくれてありがと!」
君は、笑顔で答えて見せた。
fu「体調とか大丈夫?」
声が震えないようにするので精一杯だった俺。
kz「特に大丈夫だけど…?」
まずい、普段聞いてなかったからな…
でも、「お前は明日まで生きられないかもしれない」なんて言われたら…
絶対に心なんか壊れてしまう。
kz「───俺、もう死ぬんだよな?今日なんだろ?”その日”」
君は、不安そうに、でも、力強い言葉遣いで言った。
kz side
fuはこの病室に入ってきてからずっと足が震えている。
きっとそういうことなんだろう。
fu「そう、だよ…」
俺のために隠してくれていたのかもしれない。
ただ、そんなことでfuを悩ませる訳にはいかないんだ。
kz「まあ、あくまでも予測だからな!」
fu「そうだよな…!」
その1時間後、fuは家へと帰っていった。
1人になると寂しさと恐怖が襲ってくる。
このままひとりで死ぬかもしれない。
そんなのは絶対に嫌だ。
死ぬなら、みんなに囲まれてがいい。
俺の大切な人たちに、
fu side
「余命3日」
その言葉を思い出す度、恐怖で胸がいっぱいになる。
「kzは明日まで生きられないんじゃないか」
最悪な言葉が頭に浮かぶ。
もしかしたら、誰も居ない病室で、静かに…
…俺は、それだけは絶対に許せない。
明日も、kzは生きている。
ただそれだけを願うしか無かった。
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kzへ
不安にさせてごめん。
でも、俺はkzにいなくなって欲しくない。
人間だからさ、どうしようもないことがあるけど、
もう運命に抗うと決めたんだから、貫き通さないと、かっこ悪いよな?
明日も、生きててくれよ。
fuより
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今の俺には、これしか書くことが出来なかった。
震える手も、恐怖でいっぱいになる心も、襲ってくる眠気も。
───おやすみ。
投稿するのが遅れてしまいすみません💦
♡、💬もらえると嬉しいです!
では、また明日。