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09/14
fu side
スマホの通知の音で目が覚める。
見ると、時刻は6時。
fu「…ッ!そうだ、kz!!」
そして俺は、スマホの通知も見ずに家を飛び出した。
※↑LI○Eのメッセージです
rm side
fuにLI○Eを送ったが、既読がつかない。
いつもは5分程度で付くが、もう10分も経っている。
rm「fu、大丈夫なのか…?」
俺は、独り言を呟いた。すると、
kz「fuがどしたって?」
kzが急に話しかけてきた。
rm「fuの既読がつかないんだよね…」
kz「寝てるんじゃない?眠れてなさそうだったし…」
rm「そうだな、寝坊か…」
kz「たぶん、な…」
噂をしていれば、人とは現れるものだ。
病室のドアが開いた。
そこに目をやると、崩れ落ちたfuが居た。
fu「ッッ、kz…!kz!生きてるッ!!」
kz「fu!生きてるよ…!」
fu「うッ、ぁ゛ぁッッ、」
rm「良かったな…!」
入口で座り込んでしまったfuを部屋の中に引きずり込み、
少し気になったので、俺からのLI○Eについて聞いてみると、
fu「あぁそれ普通に家飛び出してきたから、」
と、すごい答えが帰ってきたのは、また別の話。
kz side
俺は、今日も生きられた。
kz「〜〜w」
こうして今みんなと話せるのも、笑えるのも、奇跡だと思ってる。
神様、ありがとう。
ただ、どうしても変えられないことはある。
───この世界は理不尽だ。
俺は、防げる訳では無いのに、自分の死ぬ日がわかってしまう。
kz「ごめんな、fu。」
fu「…kz?」
kz「あ、口にでてた?なんでもない笑」
fu「それならいいけど…」
俺は、明日死ぬ。
それはもう、変えることの出来ない運命なんだ。
いくら願ったって、人である限り変えられない。
だから、明日は何がなんだろうと3人にはお見舞いに来てもらうんだ。
俺は自由人だからさ、相手のことなんて考えないんだよね、
ごめんね
fu side
kzが生きててくれて安心した。
それが今のいちばんの気持ち。
本当はこれからもずっと生きてて欲しいのが本音だけれど、
そんなことを言ったら、きっと神様にわがままだと言われてしまう。
だから、この1秒1秒を大切にしなければいけない。
そう考えていると、kzが急にこんなことを言い出した。
kz「明日は、全員でお見舞い来てくれよ、」
rm「急にどうしたんだよ?」
kz「いや、なんとなく… 」
fu「なんとなくかい!」
kz「あれ、fuがツッコミ珍しいやん」
rm「確かにな」
fu「別にいいじゃん!」
kz「〜〜〜w」
rm「〜〜〜?」
fu「〜〜〜!」
時間はあっという間だ。
気がつけば、時計の針が5時を指していた。
いくらkzが今日生きていたからって、
明日も死なない保証にはならない。
だから、帰るのが怖くなっていた。
何とかその心を押し殺して、俺とrmは帰路へとついた。
家に帰ったあと、考えてみると、今日のkzは変だった。
いきなり「fu、ごめん」なんて呟いたり、
急にボケとツッコミの話に変えたり。
極めつけは「明日は全員で来てくれよ」なんて、普段のkzでは絶対に言わない。
考えている内、ひとつの可能性にたどり着いた。
───kzは、自分の死ぬ日がわかる。
そう考えると、辻褄が合うんだ。
そして、「明日は全員で来てくれよ」は、kzが明日死ぬからじゃないのか。
そうだ、なんでこの答えに早くたどり着かなかったんだろう。
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kzへ
いつもありがとう。
知ってたかもしれないけど、最後まで読んでよ?
君のことがずっと好きだった。
もし、こんな俺で良ければ、付き合ってほしいです。
もちろん、kzは彼女だけど笑
俺さ、頼りないかもしれないけれど、kzのことは誰よりもわかってるつもり。
お返事待ってるね。
fuより
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俺が綴ったのは、kzへの気持ち。
手紙ではなく、恋文という方が正しいだろう。
これを明日、kzに渡す。
俺はさ、不器用だから、「好き」っていう2文字も言えないんだ、
だから、手紙で伝える。
好きだよ、kz。
また明日。