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「ねえyaくん、こんな仕掛け作れたりする?」
「どんな?」
「んー、派手で〜シャキンドカーンみたいな、、」
「ちゃうちゃう、、もっと具体的に言わな伝わらんで?」
「イメージ的には…な感じやな。このコマンド使ってプレイヤーが…になって、これを…してサバイバルしてくみたいな」
「そうそう!ttわかりやすーい!!」
「おまえがわかりにくすぎるんや笑」
「じゃあttこれやってよ。俺がここ組み立てるから」
「二人ともほんっと頼りになるなー!」
「ねぇurりん!」
「ほんとやねー笑。ならjpさん、俺たち何する?」
「ならさならさー、異世界軍団寸劇しよ!」
「お!いぃねぇ〜!」
「おぃ!お前らも遊んでないで手伝えや!」
「まじでうっさいこいつら、、」
「ほんと、なにやってんだよ、、笑」
jpはどこかに出かけていった。
タクシー呼ぶよ、と言ったけど珍しく電車に乗るらしい。
ここ最近、パソコンで何かを見ているようだったからその関係だろう。
jpがいないときは部屋を出て、ttと過ごす。
見張っとけとか命令されたわけではない。
ただ、俺がttのそばにいたかった。
つい先日にはttの首輪は外された。
鍵も内鍵だけになったから自由に出入りできるのに、ttは外に出ようとしなかった。
無理矢理にでも逃げ出そうと手を引いたけど、ttは嫌だと泣いてテコでも動かなかった。
jpが全ての今が、幸せみたいだった。
ttはぼんやりしたり、うつらうつら眠ったりしている。
jpがいないと何をして良いかわからないのだろう。
めんどくさがりの俺と、要領の良いtt。
たまに口喧嘩っぽくなることもあったけど、結局俺は論理的なttに敵わなくて、かと思えば意地っ張りな面もあるttに俺の方がなんだか気が抜けたりして。
でもいつだって俺を助けてくれていたんだ。
「ありがとな、tt」
「こちらこそ、頼りにしとるからな!yaくん」ニッ
子どもみたいに笑うttが大好きだった。
tt…俺、寂しいよ。
ぼーっと窓の前に立つ更に痩せた背を見つめていると、ttがゆっくりと前に屈んだ。
「ぅ…」
「tt!?」
「あたまいたい…」
顔色の悪いttをソファに寝かせ、ブランケットをかける。
昨夜も一晩中犯されていたようだったから、寝不足なのかもしれない。
辛そうなttの髪を撫でていると、そのうちスゥスゥと眠ってしまった。
(一応、頭痛薬を準備しとこうかな)
リビングにはソファとダイニングテーブルしかなくて、細々としたものは物置におかれている。
俺も入ったことのない物置。
薬箱は棚の一番手前に置かれていた。
それにしても、以前のjpからは想像できないくらい、物置は殺風景できれいに整頓されていた。
(わかってたことだけど、krpt関係のものはひとつも残してないんだな…)
ひととおり眺めると、棚の奥に不自然に隠された箱が見えた。
なんとなく、本当に何の気もなく、それを取り出してみた。
想像より軽いその箱。
中から現れたのは暖かく愛おしい日々のひとかけら。
思いがけない再会に心が震え、涙をこぼしていた。