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君達が証人だよ
ガチャッ
「失礼します」
森「首領、体調は如何でしょう?」
森さんが何者かに話し掛ける。
視線の先には痩せ細った老人が一人
豪華なベッドの上に横たわっていた
ポートマフィアの首領だ
乱歩「随分と衰弱してるね」
「殺せ…」
「殺せ…ッ」
「全員皆殺しだ…ッ」
何処からか物騒な言葉が掠れた声と共に宙を舞う
とその時、不意に森さんが口を開いた
森「…首領、皆殺しにとは?」
首領「皆殺し…ッ」
首領「皆殺しだ…ッ」
森『…分かりました』
_________
ザシュッ
と言う音と共に飛沫が可憐に舞う
其れはまるで紅色の花弁が儚く散って逝く様だった
人の死は矢張り何よりも儚く美しい
森さんは矢張り僕を闇に導く存在だ
『私に首領の座を渡すと言い残した。』
森『君達が証人だよ、良いね?』
そうだ、貴方はそうでなくちゃ
乱歩「勿論だよ、森さん。」
闇組織ポートマフィアを変える為に手を汚す悪
闇社会の代名詞、ポートマフィアのあったかも
知れない真実の可能性から推測されるストーリー
気にならない奴は居ないだろう?
乱歩「森さん首領就任おめでとう!
今日は記念日だね!」
今先刻直近で人が…しかもポートマフィアの首領が息絶えたというのに乱歩は嬉しそうに話す
森「乱歩君…」
『素直に喜べませんか?』
『新首領?』
森「…そうだね、変な感じがするよ
だが今は新ポートマフィアの誕生を祝そう」
乱歩「新ポートマフィア開始だね!
此れから楽しみになってきた!」
森「ふふ、そうだね
そう言えば君、名前は?」
「此れは申し遅れました、僕は」
『太宰治と申します』
太宰「宜しくお願いします」
乱歩「太宰ね!宜しく~!」
其処からだった
いや、もっと前からだったのかもしれない
僕の人生の歯車が狂い始めたのは
『太宰治』
其奴は何もかも塵を見るような目だった
奥底から深く黒い其の瞳は、僕の好奇心を引っ張り 出した
『此の瞳に輝きが宿るとどんな輝きを見せるのか』
ただ其れだけが気になって仕方なかった
其処から僕は積極的に太宰に関わるようにした
仕事の合間の休憩中に話し掛けたり
作戦立案では名案を極力提案し、人柄の良さという第一印象を重点的に極めた
先ずは信頼関係から安定に築くことが大切である
その言葉を信じて
『乱歩さん』
乱歩「ん?どうしたの?」
太宰「一緒に…散歩したい」
乱歩「散歩か、良いね!行こ行こ!」
太宰「…うん」
『闇社会の代名詞』ポートマフィアの始まりだ
続__