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手を取り合い、背中を預け、共に歩む彼らの話。
main ズッ友/暴力/整地
sub なし
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kn side
nk「ん〜…このクエスト……あぁでも…」
先程からクエストの書かれた紙を見ては悩み渋る彼は俺のズッ友ことNakamu。
報酬と難易度を釣り合わせ、低コストで出来るだけ硬貨を貰えるクエストを見極めるのが彼のメインとなる仕事。
ここ最近はクエストも個人依頼も増えていて、それだけ見極めるのも大変となる。
依頼に書かれた情報の多さもクリアの鍵となるし、他ギルドから来たトラップかもしれないし。
他のギルドが個人依頼を装って誘き寄せ、騙され酷い目に合わされた、なんてニュースもざらじゃない。ほんと治安が悪いんだから…
閑話休題。メンバーの命に関わる選択かもしれないそのクエストを見極める担当に着くNakamuの心労はどのくらいの物なのだろう?
kn「Nakamu、ケーキ食べる…?」
nk「……こっちの方が、…いや…情報が……」
此方の話し声も聞こえていない様子で紙の束を漁り分けるNakamuの横にケーキを置いてみれば、ようやくこっちを向いてくれた。
nk「…!!きんとき…」
kn「ん、大丈夫?一緒にケーキ食べようよ、休憩も大事でしょ?」
うん!と元気な声に内心ほっとする。このままぶっ倒れました、なんて言われたらたまったもんじゃないし。
kn「俺も手伝うからさ」
そう言ってにこにことする彼に倣ってフォークを手に取った。
彼の助けになるならいくらでも手伝うよ。
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br side
久方ぶりの戦闘系のクエストに、いつもよりテンションが少し高めの鮫に着いていく形で研究所に侵入した。
今回のクエストは違法研究所を壊滅させること。何やら怪しい薬の制作、売買とかなんとか…眠くてあんま聞いてなかったのは秘密。
ダクトを通り、先程脳に入れた地図を脳内で漁って道を進む。ここは左、次は真っ直ぐで、また左だったはずだ。
普段ならナビゲートはスマイルやきりやんあたりがやってくれるのだが、2人とも出払っている上にNakamuもきんときもクエスト関係で忙しそうで。頑張って暗記したり、手にマジックで書いたりしたんだヨ…。
sh「Broooock、ここだ。良かった…」
そう安堵するシャークん。自信満々にナビゲートは大丈夫!買い出し行って来て!とは言ったものの僕もめちゃめちゃ不安だったから安堵していないとは言えない。が、まだ気は抜けない。何せ怪しい研究所の情報室。危険にも程がある場所なのだ。
USBを刺して情報を移し終えれば、少し暴れたい欲が出た彼が廊下から出ようなんて提案をしてきた。クエストにもダメって書かれてなかったし?って僕も乗り気で廊下に出た。
細い通路で板挟みにされてしまった。まぁ…想定内。ってかこれを想定した上で出たんだから。
僕は弓使いで彼は短剣使い。離れた所に敵が居るから弓をメインに扱う僕としては有難い。
br「…どーする?シャークん」
そう後ろの彼に問い掛けた。
出たはいいものの、何も作戦会議なんてしていなかった。まぁ僕ら強いから要らないんだけどぉ?
sh「……背中は任せたぞ」
br「あは、任せて〜」
僕の背中は頼んだよ、なんて返せばおう。と気の入った声が返ってきた。
きっと背後では反転目になった彼がギザ歯を見せ笑っていることだろう。
僕は目の前の敵だけに集中する事にした。
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kr side
買い物袋を両手に、他愛もない話しをだらだらと話す帰り道。
スマイルを攫って荷物持ちにさせて、ギルドの買い出しに出かけた。
暫くギルドの買い出しに行っていなかったせいで買うものがとても多いったらありゃしない。
Nakamuもきんときもクエストの話で忙しそうにしてたね、最悪命にも関わるしな。
Broooockとシャークんのナビゲートしてないけど大丈夫だったかな、2人が大丈夫って言ってたんだし平気じゃない?
なんてそんな今日の話も、昔の思い出話もまったりと進む会話に訪れる静寂。
sm「…なんか着けられてね?」
kr「…だな」
小声で話すのは後ろの気配の事。数人に追われている感覚がする。
こちらが止まればそちらも止まり、動けば動くそんな気配。
人気はないが広い通路で買った物達を置いて振り返った。
kr「出てこいよ、ストーカー共」
そうすれば少しにやついた顔をした全身真っ黒な男が4人ほど。どこかのギルドだろうか、ギルド同士での争いも少なくないから。
sm「俺左2人やるから、半分は頼むわ。」
kr「おー、久しぶりにやるか」
彼はゴム弾の入った銃を、俺は護身用のゴム製のナイフを取り出した。いくら偽物とて痛いもんは痛い。急所を攻撃すればあまり動けなくなるだろうから、気絶させれば解決。
一斉に走り出し、右の奴らを標的にナイフを振るう。
片方の腹を切る様に振りかざせば、すぐ様使い物にならなくなった。
その隣の奴がその光景に怯んだのか固まったその隙に背後へ周り手刀を落とす。
腹を抱えて蹲るその男の首にも手刀を落とせばそのまま気絶した。
隣の彼も片付けた様で、手に着いた砂埃を払っている。
kr「帰るぞー」
彼奴とはやり合うよりも共闘するよりも、共に戦うのが1番良い。
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超短編×3みたいになりましたね。どうも作者です。
一時間クオリティなのでお許しを…。
個人的なイメージですが
ズッ友は向き合い、暴力は背を託し、整地は隣を歩む。
そんな関係な気がしたので、書かせて頂きました。
大分前にrkgkでこの3つの構図にチャレンジして、横顔が描けずギブしたのはいい思い出です。今度リベンジでもしてイラスト部屋に上げようかなぁ。
『隣を歩む』という題材に関係ない整地の買い出しに戦闘が組み込まれたのは、作者が戦闘シーン大好き人間だからです。
バトルって良いですよね。非現実的、ファンタジーチックな物が好きなので。
ギルドパロは×魔法パロが1番好きなのですが、いつも単品で出してますねこの人(僕)。
雑談はここまでにして、次回は多分こんな兄弟パロが好きってだけの話か、新作を手掛けたらそっちを投稿すると思いまする。
気長にお待ち下さいな。