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【アラスターside】
チャーリー「アラスター!」
ホテルの玄関扉をくぐったところで、背中からそう呼びかけられる。
チャーリー「ねぇ、〇〇を探しに行くんでしょう?」
チャーリー「私も行くわ!」
アラスター「言ったはずですよ?彼女は自らの足でここを出て行ったのだと」
しつこい申し出に、牽制するように目配せしながら振り返る。
すると、何か言葉を探しているように彼女は視線を彷徨わせていた。
チャーリー「・・・・・・だとしても、知りたいの」
顔を上げて私を見るのは、決意を秘めたようなまっすぐな瞳。
チャーリー「ここで暮らすみんなは私の家族同然よ」
チャーリー「どうして何も言わずに行ってしまうのか・・・悩んでいるなら、どうして話してくれなかったのか・・・」
チャーリー「・・・・・・やっぱり私、知りたいのよ」
どこか悲しそうに言う彼女の後ろには、他の住人たちも揃って似たような面持ちを浮かべている。
チャーリー「だから、私たちも行くわ。みんな同じ気持ちだもの」
このお姫様は、一度こうなってしまえばもう何を言っても聞き入れないだろう。
アラスター「・・・Hmm・・・なら、お好きにどうぞ。私は止めませんよ」
一言だけ掛けて、私は彼らに背を向けて歩き出す。
ぞろぞろと後ろに彼らを引き連れたまま街へ繰り出し、何気なく空を見上げた。
アラスター(やれやれ・・・〇〇、貴女に見せて差し上げたいですよ)
彼女の犠牲をよしとする者など、ここには誰1人としていない。
アラスター(―――皆の行動が、それを体現しているではありませんか)
・・・・・・・・・だから、早く。
馬鹿な考えは全て捨てて、ここへ戻ってこい。――――
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