テラーノベル
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「まあ、あいつらの惨状をたまに高みの見物するくらいは、いい娯楽(暇つぶし)になるからな」ストリートマジックの初公演を終え、高級ホテルのスイートルームのソファでくつろぎながら、俺はポケットからスマホを取り出した。
地球に戻る直前、俺は『森羅万象』の権能でスマホに一つだけ小さな「仕掛け」を施していた。
【対象:所持しているスマートフォン】
【象徴:異次元との通信機能付与、および画面への『異世界観測ウィンドウ』の展開】
画面をタップすると、通常のアプリに混じって見覚えのない謎のSNSアプリ——『異世界ライブ』のアイコンが浮かび上がる。
それを開くと、液晶画面の中にドス黒い空と荒涼とした大地が映し出された。
あちらの時間も、どうやら地球と同じように流れているらしい。
「どれどれ……元1年B組の諸君は元気にやってるか?」
画面には、異世界で必死に生き延びているクラスメイトたちの姿がリアルタイムの映像とチャットログで表示されていた。
『司様、何をなさっているのですか?……あら、あの惨めな者たちの画面ですか?』
お風呂上がりで濡れた髪をタオルで拭きながら、ヘカーティアが覗き込んできた。
「ああ。せっかくだから、向こうのSOSや惨状がいつでも俺のスマホに届くようにしておいたんだ」
画面の向こうでは、覚醒した白石と佐藤が中心となり、岩場に小さな「防衛拠点」を築いていた。
白石の『絶対防御(イージス)』で作り出した光の壁に囲まれ、どうにか夜露とモンスターの襲撃を凌いでいるようだ。
だが、画面下の「クラスグループチャット」を覗くと、相変わらず醜い会話が繰り広げられていた。
神条 蓮:『おい佐藤! 白石に言ってもっとバリア広げさせろよ! 狭くて眠れねぇんだよ!』
姫宮 莉乃: 『本当ありえない! 私の肌が荒れたらどうすんの!? 水汲みくらい佐藤がいきなさいよ!』
黒岩(無能担任): 『白石さん、佐藤くん、先生は怪我をしているんだから、二人の食料を半分譲りなさい。これは教育的指導だ』
「相変わらず反省の色ゼロだな、あいつら」
俺は半ば呆れながら、画面を操作して『管理者権限』でグループチャットに一言だけメッセージを打ち込んだ。
近衛 司:『やあ。異世界生活、楽しんでるか?』
途端に、グループチャットのタイムラインが爆発したように勢いよく動き出す。
神条 蓮: 『近衛!? 近衛なのか!? 頼む連れて帰ってくれ!! ここマジで地獄なんだよ!!』
姫宮 莉乃:『司くん! ごめんなさい! 私、司くんの奴隷にでも何でもなるから助けて!!』
黒岩(無能担任): 『近衛くん! 先生だ! 頼む、警察を呼んでくれ! ここは人間の住む場所じゃない!』
「文字だけで必死さが伝わってきて笑えるな」
俺はクスクスと笑いながら、文字を打ち返す。
近衛 司:『残念ながら、俺は今地球で最高級のステーキを食べながらマジシャンとしての人生を満喫中だ。帰す気はないよ。あ、ちなみに画面越しにお前たちの醜態、世界中に配信しようと思えばいつでもできるからな』
白石 葵:『近衛くん……! 無事に過ごせてるんだね、よかった』
佐藤 拓海:『近衛くん、僕たちは何とかここで生き延びて見せます。白石さんを護りながら、罪を償っていきます』
覚醒した二人からの真摯な返信に、俺は短く鼻で笑った。
近衛 司:『白石、佐藤。調子に乗ってる神条たちのメシの量を減らしていいぞ。文句を言ったら外に放り出せ。権限はお前たちにやる』
神条 蓮: 『ふざけるな近衛ぇぇぇ!!』
必死の叫びを無視してスマホを伏せると、俺は冷めたワイングラスを傾けた。
『ふふ、完全に掌の上ですね。司様が気まぐれでメッセージを送るたび、あの方々は希望と絶望に乱される……最高の玩具ですわ』
「まあな。たまに通知をチェックして、調子に乗ってる奴がいたらスマホ越しに『ちょっとした嫌がらせ(雷を落とす等)』でもしてやればいい」
地球での華やかなマジシャン生活と、スマホの画面越しに眺める異世界のリアルタイムざまぁ。
俺とヘカーティアの退屈しのぎには、これ以上ない最高のコンテンツだった。
#ざまぁ
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コメント
1件
読み終えたよ〜!😭✨ 第11話、もう最高すぎた…! 異世界に置き去りにされたクラスメイトたちの惨状を、スマホ越しに余裕しゃくしゃくで眺めてる司様のスタイル、完全に神プレイすぎるでしょ…!笑 特に白石と佐藤が真摯な返信してるのに、神条たちは相変わらずクズで「調子に乗ってるやつは飯減らせ」って指示飛ばすの、スカッとしすぎて叫んだ😂💕 ヘカーティアとの「最高の玩具」会話もエモかわで、次回も絶対読む!!