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大根おろし
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ユキ
30
私はずっとカゴの中でした。
逃げ出そうとも目論みましたが。必ず結論は
「どこへ?」
カゴの中の鳥は外など知りません。
井の中の蛙大海を知らず
と申しますように
私の行く末はどこでしょうか、?
「劇場で、ございますか、?」
私は促されるがまま、応接間へと向かいそこで切り出されたのは劇場の管理でした。
「私は、なんの知識もありません。芝居の上手い下手も…」
「何も管理をしろとは言ったが、本当にしろということではなくてね。」
茶をすすりながら私を指さしました。
「劇場の芝居をやっているものが、とんでもない人間でね、まともに対応出来るやつがいないのだよ、今までは君の親父さんが管理でしていたが、殺されたろう?そこで、君に、まぁ、いわば、飾りだよ」
やっと私に何かを任せてくださる人が、と思いましたが、あぁそうでしょう、飾りでしょうね
「最近は、女も活躍しだしたろう、と言っても、本格的じゃぁない。そんなところで人気劇場の管理人が女だったらどうだ。話題になるだろう!?あんたは顔がいいからねぇ、」
ニヤリと私を見てきました。心底気味が悪いですが。堪えなければ生きて行けません。
…………
「ここが、劇場…ですか、」
地図の通りに来てみれば大層立派な劇場がありました。
コンコン。
「はいはーい!」
元気よく男性が出てきました。
「初めまして…神岡雅と申します。」
「んー?あぁ!劇場の管理人さんね!それにしても、随分と気合い入ったお洋服だね?まるで女の子が好きそうなお人形みたいだ!」
「あ、ありがとうございます…、?」
「はい!はい!どうぞ入ってー!お客様だよー!応接間にご案内して!あとお茶ね!」
「失礼します…」
応接間には綺麗な置物やふかふかのソファ、
「わぁ……」
「んふふ、いい椅子でしょー?って椅子の話をしたい訳じゃなくてー」
「…管理のお話ですよね、?」
「そうそう!あのね、一応君のお父様が亡くなられてからも、僕たちで役割分担してて、結構回ってるんだよね」
お前みたいな女はいらない男だけで回る、お前はたまに人前に出て宣伝でもしてろと言いたいのでしょうか、?当たり前です、私のような不完全な人間が…
「だからさ、ここで役者しない?管理人直々に、こう、かっこいい役とかやったりさぁ!」
「かっ、かっこいい役なんて…」
ガチャっ、!
「おい!最上!お前なぁ、」
「ちょっと円山くん!お客さまの前だよ!?」
「っ、!」
私を見ると吃驚した顔をして。
「すみませんっ。もしかして支配人ですか、?」
「い、一応、?」
「っ、!!たいっへんもうしわけありませんっ、!」
「全くー円山くんはー」円山さんは悔しそうな顔をしていたけれど…
「円山くん!あのさぁ僕さぁ、この子を演者に、スタアにしようと思ってるんだよねー!」
「はっ、!?お、女を舞台にあがらせ…しかも、この劇場でか!?」
「はぁ、?円山くん…何を言ってるのさ、?」
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