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遠くから抽選開始の放送が聞こえてくる。
「もう行かないと。りっちゃんが探してるかもしれない。」
「ちょっと瓶、貸して。」
─何だろう、、
未知が渡すと、愁は瓶の中のビー玉を取り出して未知に差し出した。
取り出したビー玉は月みたいにまんまるで、少しラムネでベタっとしていた。
愁は自分の瓶からもビー玉を出して、そのまま胸元にしまおうとする。
「あ、これ使って。」
未知はバックの中からハンカチを取り出す。
愁はそれを受け取ってビー玉を包んだあと、そっと胸元にしまった。
「じゃまた明日。」
「あ、うん、明日。」
愁が走り去って行く。
未知は手に持ったビー玉を、落とさないようにしっかりと握りしめて、にぎやかな熱気の中に戻った。