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じゃむじゃむあっぽー🍏
2,079
前回の続き
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若井の手が、ゆっくり元貴の髪を撫で続ける。
一定のリズムが心地よくて、元貴のまぶたが少しずつ重くなっていった。
「……眠い?」
「……眠くない」
「もう目、半分閉じてるけど」
「……閉じてない」
「はいはい」
若井が笑うと、元貴は少しだけ眉を寄せた。
「……笑わないで」
「ごめん」
「……もう一回、撫でて」
「ずっと撫でてるよ」
「そうじゃなくて……」
元貴は若井の手を取って、自分の髪の上に戻す。
「……ここ」
「ここがいい?」
「うん」
若井は何も言わず、そのまま優しく撫でる。
元貴は安心したように息を吐いた。
「……若井」
「ん?」
「いる?」
「いるよ」
「……まだ?」
「まだいる」
「……寝るまで?」
「寝たあとも、ちゃんとここにいるよ」
「……ほんと?」
「ほんと」
元貴はしばらく黙った。
そして、眠そうな声でぽつりと言う。
「……じゃあ、もうちょっと甘えていい?」
「もちろん」
「……ぎゅってして」
若井がそっと肩を抱く。
元貴はそのまま身体を預けて、若井の服を握る。
「……落ち着く」
「よかった」
「……もっと早くこうすればよかった」
「いつも強がってるからね」
「……だって恥ずかしいし」
「今は?」
「……眠いから、いい」
「便利な理由だな」
「うるさい……」
元貴の声がどんどん小さくなる。
「……若井」
「ん?」
「明日も……」
「うん」
「……一緒にいて」
「いるよ」
「……約束」
「約束」
それを聞くと、元貴はようやく安心したように目を閉じた。
若井は髪を撫でながら、静かに隣にいる。
「おやすみ、元貴」
「……ん」
少しして、元貴の手から力が抜ける。
それでも服の裾だけは、最後まで離さなかった。
若井はそれに気づいて、小さく笑う。
「……ほんと、甘えんぼになったな」
返事はない。
ただ、元貴は安心しきった顔で眠っていた。
コメント
1件
ああ、これは良かった……。元貴が完全に鎧を脱いだ瞬間が本当に丁寧に描かれていましたね。「眠くない」って言いながら目が半分閉じてるところとか、最後まで服の裾を離さない仕草とか、強がってた子がやっと安心できる場所を見つけた感じがひしひしと伝わってきました。若井の「寝たあともちゃんといるよ」はシンプルだけど、この二人には一番必要な言葉だったんだろうな。会話だけで二人の距離感が変わっていくのが目に見えるようで、胸がじんわりしました。