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羨ましいだけ。

1 - 第2話

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14

2022年05月03日

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その日の帰り、隣の靴箱から声がした


『お前好きなやついるのかよ』


『いるわけねぇだろ』その声は確かに蓮くんだった。


蓮くんと帰る時間が合うのは久しぶりだ。


『あ、わりぃ!塾あるんだった。先いく!』


蓮くんの友達は急いで外へ出ていった。


私は蓮くんが出て行くのを待っていたけど、出てくる気配がなく、私は小走りで外へ出た。


『あ、あの!』そう言われて振り向くと、そこには蓮くんがいた。


『一ノ瀬さん?一緒に帰りません?』


『え?あ、まぁいいですけど』緊張していたのか、私はあなたに興味ないですという感じを出すためなのか、少し冷たい返事をしてしまった。


『ありがとう!』と、嬉しそうに言ってくれた。


その後も話が弾み、少し仲良くなってきた。


『なんで一緒に帰ろうって言ってくれたの?』私がそう聞くとこう答えた。


『え、なんでって、そりゃぁ美人って噂されてるような人だもん。』


『え?』素で出た返事だった。

 

『あ、ていうか一ノ瀬さんの下の名前って何なの?』


『華』


『そうなんだ!』蓮くんはまた嬉しそうに返事をしてくれた。


次の日

『おはよう!』朝一番に挨拶してくれたのは蓮くんだった。


『おはよう』と私も返す。


『え、そこできてるのー?』という声が聞こえた。


明らかにからかっているようにしか思えなかった。



『できてねーし。』蓮くんはそう言うけど、私は何故か悲しくなった。


『できてないよ。』私も答えた。


『じゃあなんでお揃いのキーホルダー付けてるんだよ』そう言われて初めて気がついた。


『え!?ほんとだ』蓮くんも知らなかったようだ。


白い熊の可愛らしいこのキーホルダーを、学年1イケメンの子が身につけてるなんて思いもしなかった。


『蓮くん、なんでそんな可愛いやつをを?』


『普通に可愛いから』


『そ、そっか』


普通に〇〇って…普通にって何なんだろう。そんなしょうもないことを考えていたら、いつの間にか自分の教室の前にいた。


『一ノ瀬さん、じゃあね!』笑顔で言ってくれた。


『じゃあね。』帰りも蓮くんと会えたらいいな。






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