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バス停のあの子。
俺は今日たまたまバスに乗ることになった。
この暑い太陽の下、バス停に一人の綺麗な人がいた。
俺は暑くて汗だくだった。そんななか…その人は何かを見つめながら涙を流していた。
「どうしたのだろう」そう思いながらその人に聞いた。『大丈夫ですか?』
その返事は『…すみません…迷惑でしたね…』と言いながら離れる。
そういう意味ではないんだけどな…と思いながらバスを待っていた。
ーそれからー
バスが来た。やっと涼しくなれると思いながらバス停を離れようとしたがその人は全く
動く気配がない。「なんで…」そう思っていた。
ー1日後ー
今日は別にバスに乗るために来たわけではないが…その人に会いたくて来てしまった。
その人は今日もいる…と思っていたのはただの俺の勘違いだった。
今日は雨。それで昨日は晴れだった。雨だったら来ないのか…?と思って「残念」と思いながら
今日は帰った。
やっぱりあの人が気になる。名前、性格、全て…
もしかしたら俺はあの人が好きなのかもしれない…そんなことを思いながらアイスを食っていた。
ー1日後ー
今日は晴れだ。晴れならその人も居るだろう。俺はワクワクしながらバス停に向かった。
その人はちゃんとバス停にいた。「なにをしているんだ…?」
その人は綺麗な蝶を見つめていた。その人は「ふふ…」と言いながらこっちを向いた。
『君…私に会いに来てるの?』と笑いながら問いかけてきた。
俺は『え、あ、はい…』と情けない返事を返してしまった。少し恥ずかしかった。
バス停の近くには蘭の花と竜胆の花が。
それは凄く綺麗に咲いていた。花に見惚れていると『そのお花、とても綺麗ですよね』と言われた。
俺はとっさに『そうですね…蘭の花なんて特に…』と言った。
そしたら”その子”は『ちなみに蘭って私の名前と同じなんです』と言った。
俺はそうなんだ、と思いながら『なら俺も竜胆って名前なんですよ』と言った。
したらその子は嬉しそうに笑いながら『これ、あげます』と言われた。
俺は『なんですか?これは…』と言った。その子は『これは私のお守りなんです。お揃いですよ』
と言いながらふんわりと何処かに行ってしまった。
ー部屋の中ー
お守り…それは入道雲の絵が書かれてある可愛らしいお守りだった。
お揃いだと考えると嬉しくなって、顔を赤く染めていた。
よく見ると後ろに手紙があった。読んでみたら
「君へ。
これは私からのプレゼントです。可愛いお守りですよね。大事にしてくれると嬉しいです。
また明日、バス停に来てくださいね。楽しみにしています。
蘭より。」
と上品な文字で書かれていた。
明日が楽しみだな。そう考えながらいつの間にか寝ていた。
バス停のあの子。〜お守り〜