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コマ「…うんうん」
コマは1人で頷き、驚きの発言を落とす
コマ「僕……魔物の居場所、分かったかも!!」
「「「「「ええ―――ッ!?!」」」」」
コマを除いた皆の声が、グラウンドに轟いた
一体全体、何故コマは魔獣の在処が分かったのだろう?
不思議に思ったアゲハが、コマに問いかける
アゲハ「居場所が分かったって…どういう事?」
コマ「実は、僕にも怨霊がいるんだ。僕の怨霊はちっぽけだから、ちょっと言えずにいたんだよね。
ポケットアルマジロの『コマジロ』。いつも僕の体の隙間に隠れているんだ。
小さいから、何かにくっついて追跡したり出来るんだ」
すると、ぴょーんぴょーん、と小さな球体がコマの元まで跳ねてきた
コマ「あ、戻ってきた」
その小さな球体は、コマの前で止まると、ポンッと小さな破裂音を発し、先程より数倍大きな姿となった
アゲハ「これが、そのコマジロ君?」
コマ「うん!」コマジロは、ピョンピョン跳ねながら上に登り、コマの顔の前まで来ると、
何かを訴えるようにして声を上げる
コマジロ「くむくむくむ!くむくむくむ!!」
コマジロの「くむ」という喋り方が可愛すぎて、
アゲハは頬をポッと赤く染め、頬に手を当てる
アゲハ「か…可愛い…////」
ジンペイ「え」
コマ「あ、はは……;」思わず苦笑いするジンペイとコマ
アゲハ「案内してくれるって言ってる」
コマ「!コマジロの言葉が分かるの?」
アゲハ「うん、動物は好きなんだ。それより、早く行こ?コマジロ君、もう先に行っちゃってる」
アゲハの一言で、皆はコマジロの跡を追う少しして、
コマジロの案内で6人は丸いドーム型をした体育館に着いた
マタロウ「体育館……」
マタロウは、薄暗い室内を見渡しながら呟くすると、
先頭にいたアゲハが足を止め、前方を目を凝らして見た
アゲハ「……!!ッ誰!!」
アゲハの緊迫した声に、一同に緊張が迸る皆の視線の先にいたのは……
アゲハ「…!…えんら先生…?」
えんら「あら、皆」
此方を振り返ったのは、えんら先生だった怪しいヤツではないと分かったフブキが安堵のため息を吐く
フブキ「先生。脅かさないでくださいよ;」
えんら「私も、妖気を感じてここに来たところよ」
メラ「……アゲハ?」
メラは、さっきから黙っているアゲハの顔を覗き込む
アゲハ「……違う…この人、えんら先生じゃない、」
メラ「?…どういう事だ?」
アゲハ「えんら先生は、こんな張り付けたような笑顔、絶対にしない。
もっと柔らかくて優しい笑い方する。」
まるで、怖いものを見るかのような目で、えんら先生を見つめるアゲハ。