テラーノベル
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【 注意 】
・15太中
・短編
・ノベル下手
中也→「」・() 太宰→『』
すたーと
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一瞬
横浜が白に染まってしまった。
……そう、思ってしまう程
銀白の雪が、この街を覆い隠していた
この街は、常に闇に囲まれている。
人々が平穏に暮らしている中でも、何処かしらに異能力者は存在し
︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎ 殺し合う︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎
それがこの街、横浜の本当の姿だ
だが、
そんな事を知らない人々は、店から流れる定番のクリスマスソングを聴きながら
浮ついた顔で店に入って行く
俺は何も言わず……只々その景色を見つめていた。
「 はぁッ… 」( 溜息
俺は中原中也、15歳。
最近ポートマフィアに入ったばかりの、 只の” バケモノ “だ
( ポートマフィアに入って半年…か、? )
時の流れとは早いものだ
半年前まではポートマフィアを敵対視していた筈の中也も
今はそこの首領に忠誠を誓い、一員として働いている。
「 …世の中、何があるか分かんねぇもんだなぁ、、 」( 微笑
ふと、そんな事を思っていると
あははっ!!
と、子ども達が愉快な笑い声をあげながら
” 雪だるま “を作っている姿が目に入った
「 雪だるま……か、 」
そう呟いた中也に…ある記憶が脳裏に浮かび上がった
[ 回想 ]
𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃
〝 あはっ、中也みてみて〜!!〟
〝 じゃじゃ~ん!! 雪だるま! 〟
〝 私が作ったのッ!!( ドヤッ 〟
〝 な゛ッッ、俺も手伝ってやっただろうが!! 〟
〝 え〜そうだっけぇ、?( 惚け顔 ) 〟
〝 こん”ッの野郎〜!! 〟
𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃
それは半年前の……今は無き” 友 “との記憶だった。
「 懐かしぃなぁッ…、 」( ボソッ
あの頃は…今考えれば、あれは確かに都合良く使われていただけだったかも知れない
だけど、それでも
「 何で、裏切ったんだよ”ッッ… 」( 涙目
中也の問い掛けに返事が返ってくる事は無く
街ゆく人々の声により雪のように消えていった
( ……何やってんだろ、俺、、。 )
此処に居ても虚しくなるだけなのは、来る前から分かりきっていた
それでも……外の街の明るさに惹かれてしまったのは、何か奇跡が起こると信じていからなのだろう
( 馬鹿馬鹿しッ…、 )
この気持ちが抑えられなくなる前にその場から離れよう、そう思った
その時だった
『 えいっ、 』
何か暖かい物が、俺の頬に触れたのだ
「 何すんッ..だよッッ、、!!
太宰ッッ! 」
『 いいリアクションをしてくれるじゃないかっ!…て、
え”ッッ……何君、、泣いてるのッ、? 』
太宰は大嫌いな犬を見た時の表情で 俺に問いかける
「 煩せッッ…見るんじゃねぇッ、!! 」(( ゴシゴシッ
( くそッ……何でこんな時に太宰が現れるんだよッッ、、!! )
中也はこの男……太宰治が、
この半年でどれ程の屑野郎で、どれ程秀才の者なのかを理解していた
『 …… 』
「 んだよ…手前なら何で泣いてるかくらい想像ついてんだろッ、? 」( 微笑
「 俺の事…過去に囚われてる女々しい化け物だって 、、
何時もみたいに馬鹿にしろよッッ、! !」( 殴 (( グスッ
中也は、太宰の胸を何度も殴った
それでも矢張り、この感情は自分じゃどうしようも無いものだった
これ以上此奴にダサい姿を見せられないと感じた中也は、その場から消え失せようと手を止めようとした
その時
中也の腕を太宰が掴み、路地裏の方に引っ張っていった
太宰の腕なんてその場で振り解こうと思えば簡単に出来た
だが…何故かその時はそうしようとは思えず、俺は大人しく太宰に着いて行った。
『 …ここまで来たら大丈夫、かな 』
そう言うと太宰は、俺の方を見ながら手を広げ、今回だけだからと前置きをすると……
「 …え”ッッ、 」
俺の事を戸惑いながら抱き締めた
「 だざッ…!?何すんだ、、離れろよッッ、!! 」
中也は言葉で抵抗するが、身体はそうしようとしなかった
『 ここ……誰も来ない場所だから 。 』
そう、太宰が一言話した瞬間
「 ……ぅあッ、ぁ”ッッ、 」( 涙(( ポロッ
押し殺していた感情が一気に溢れ出した
「 ぉッ..れ”ッッ、彼奴らの事ッ…信頼してたのに”ッッ!! 」(( ポロポロッ
「 ぁ”んなッッ…裏切られてッッ”、、 」(( グズッッ
『 …… 』
俺は太宰の胸で涙が枯れる程泣いた
大嫌いな奴が腕の中で泣く何て…彼奴からしたら鬱陶しいだろう
それでも、太宰は無言で俺を抱きしめ続けてくれた
「…もぅ”ッ、大丈夫だ、、 」(( グスッ
中也はそう言って太宰の胸から離れた
『 …そう、 』
「 ……太宰、そ..の、、
ありがと、な! 」( ニヘッ
中也は、恥じらいながら太宰に笑いかけた
『 ッッ…!/// 』
「 …ん?
何かお前…顔赤くねぇか、? 」
『 ッ…何でもないからッッ、!//
そんな事より……本当に大丈夫な訳、? 』
「 ……多分、寂しかったんだよ、、俺。 」
その時、中也が一瞬…ほんの一瞬だけ
捨てられた子犬の顔をした
そう一言だけ残すと、中也は何事も無かったかのように太宰に背を向け
「 んじゃッ…俺そろそろ帰るわ、! 」
と、中也は人混み向かって歩き出した
『 ッッ…中也、!! 』
太宰は歩いていた中也の腕を掴み、真剣な眼差しで中也の顔を見る
「 急にどうしたんだよ…、 」
太宰は少し躊躇った顔をした後__
『 ッッ…あのさッ、!!
私、中也の事___ 』
太宰はそこまで言いかけると、喉に言葉が引っかかったまま吐き出せなかった
『 …否、
今一人で帰られると、後味悪いんだよね 』
「 はァ、?んだよそれ…… 」
『 だってほら…さっきだって泣いてたし? 』
取って付けたみてぇな理由
…だが、此奴が俺に気を使っている事くらいは、何となく分かった。
「 ……ん、じゃあ彼処の駅まで送ってくれよ。 」
『 りょ~かい 』
俺はまだ、この夜を好きになれない。
それでも、
今日という寂しい夜が溶けるまでは、
この男の隣を歩いてもいいと思った。
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長文お疲れ様でした!!🙇✨
俺なりに頑張って書いたので、、
💬で感想を書いてくれると嬉しいですッッ!!
それではまた⸒⸒ 👋🏻
コメント
6件
素敵すぎて泣きました😭😭 切なげな太中も悪くないですね…💭
泣けました😭中也のことそっと抱きしめる太宰さんめろすぎ
終わり方が神すぎて無事に焼死しました😇😇 素敵な冬の物語をありがとうー!!✨️✨️