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明けない夜のリリィ 〈銀時side〉
地球が回ってた時代は終わって
朝は永遠に失われた
俺は止まって歩き出せねェまま
かぶき町をぼんやり眺めていた
この夜がいつまでも明けねェから
俺は”高杉”をこんな檻に閉じ込めている
“高杉”の声しか光がねェから
月の代わりに”高杉”を歌わせてる
“高杉”、”高杉”明日も側にいてくれるか
たとえ俺が夜に溺れたとしても
“高杉”、”高杉”お前は真昼のような
澄んだ声で希望を歌ってくれるか
季節が巡ってた時代は終わって
春も夏も秋も永遠に失われた
俺は壊れちまったことに気がつけねェまま
“高杉”をこうして苦しめていた
この夜がいつまでも明けねェから
俺の思考は醒めることがねェ
“高杉”の声しか救いがねェから
星の代わりに”高杉”を歌わせている
“高杉”、高杉”明日も守ってくれるか
俺の足を引きずり込む暗闇から
“高杉”、”高杉”お前の真昼のような
澄んだ声が俺は本当に好きだ
“高杉”、”高杉”どうか許してくれ
俺はとっくに夜に飲まれてしまって
“高杉、”高杉”お前の幸せなんて
願ってたあの頃に戻れねェんだ
“高杉”、”高杉”どうして手を伸ばして
俺の頬なんて撫でているんだ
明けない夜はないと歌う”高杉”は
俺を出ていった雫を拭って
「”銀時”を忘れない」とそう言った
あとがき
明けない夜のリリィ/あなたの夜が明けるまで
を書き終えて
実際は、檻に入れられているのは”銀時”であり、柵の中にいるのが”銀時”、柵の外にいるのが”高杉”である。一人おかしくなってしまっている”銀時”の正気を少しでも保つため、”高杉”は”銀時”の好きな(好きだった)歌を、檻の外から歌い続けている。「明けない夜はない」というのは、普通であった頃の”銀時”が、以前”高杉”に教えてくれた大切な言葉だった。おかしくなって、次第に”高杉”のよく知る”銀時”ではなくなっていく”銀時”だが、”高杉”は本当の”銀時”を忘れまいとしている。
↑これは公式設定そのままです。
〜願わくば彼らに夜明けを〜
コメント
1件
うわーやばいまじで1年分の涙出る