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せっかくなので、コンテスト応募作品をいくつか読んでみようと思った。
が、うーん、最初に読んだ作品でちょっとうんざりしてしまいました……。率直に言うと、読める物語のレベルに達してないなぁ、と。ご本人が傷つくとよくないので作品名は伏せますが、まず1、2話に盛り上がりどころがない。1話はまだ不思議な出来事が起きるんですが、あまり説明もないのでただ起き立ってだけで……。あわせて全体的に細かい説明が足りない気がしました。
それから3話目でやっと「引き」が入るけど、遅いなぁって。それを1話目でやれば、2話もどうなるんだろうと読めるのに。あと現実離れした展開にとまどいを感じました。ファンタジーって意味じゃなくて、ツッコミどころというか。それはないやろ、って思っちゃう展開ですね。それに後だし設定がひどい。え、最終話でその話でてくるのってのがちょこちょこあって。そして4話はなんじゃそりゃ、な展開。なんじゃそりゃ、な結末。うーん……。
まあそんな話ばかりじゃないだろうと、もう一人読んでみたら、これは面白かったですね。ちゃんと各話に引きもあって。ただちょっと、ところどころ細かい設定の説明がなかったので、それが気になった。例えば主人公はなんでそんなお金持ってるの、とか。その組織はなんでそんな力をもってるの、とか。
こういうのは「ノイズ」になるんですよね。物語に集中したいのに、そこが気になって没入できなくなってしまう。読者を物語に集中させるためには「ノイズ」の処理が重要。一言それっぽい説明があるだけでだいぶ違うと思うんですよね。
最後、もうひとりだけ読んでみました。うーん、これは短編をコンテスト用に長くしたそうなんですが、なんというか、「長編小説」って「単に長い話」なのではなく、極端なことを言うと「短編小説」と「長編小説」って別ジャンルなんですよね。書き方が違う。だから、単に短編を文字数増やしても長編小説にはならない。
その作品も、短編として読めばそれなりに面白い話だと思いました。けれど、長編だと、やっぱ物足りないですね。短編っていうのは、「一つのことを書く話」、長編って「複数の話がひとつにまとまっていく話」なんですよね。例を挙げると「意味が分ると怖い話」なんかは短編向きで、「あ、なるほど」って思わせて終わり、なんです。けれど、長編だと「あ、なるほど。それで?」と続きが必要になってくる。「あ、なるほど。それで?」の「それで?」の部分がないと、長編としては物足りないかなと。
ま、偉そうなことを書きましたが、中にはきっと「これはかなわないな」って思わせられるような作品もきっとあるでしょうね。ただ、見つけるのが大変なんだよなぁ。