「」セリフ
()心の声
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俺の名前は一ノ瀬四季。
急な話だが俺は初代桃太郎のお供であった記憶がある。 そんな昔話だろ?と思うかもしれないが、これだけは言える。
鬼と桃太郎は存在する、!
「皇后崎ー、訓練付き合ってくれよ!」
「なんで俺がお前の訓練に付き合わなきゃいけねんだよ」
「お願いー!その代わりに なんでもするから!男二言はない!」
「なんでもて言ったな?」
「ぁ、やっぱりなしで! 矢颪誘ってくる!」
「男二言はねぇんだよな? 行くぞ」
「ひぃ!」
皇后崎は四季の手首を掴み、訓練所へと歩み出す。
「ぜぇ、ッぜッ、疲れた! てか、もうこんな時間かよ···」
「部屋に戻れ、 時間をすら見れないのか?」
「げっ、ムダ先! 今から戻りつもりだっしー!」
「なら、早く戻れ」
「はーい!」
皇后崎と四季は重たい体を引きずりながら部屋へと戻っていた。
「ふー、風呂気持ち良かったー!」
「おい、」
「ん?なんだよ」
風呂から部屋に戻ると、皇后崎が四季に声をかける。 そしてその鋭い視線で合図をする。
まるで膝枕をしろといってるように。
「こんなんでいいのかよ?」
「他にあんのかよ、」
「はいはい、」
四季は皇后崎の隣に腰をかけ座る。
ベットからはほんのり温かみを感じた。
「ほーい、おいで」
「ん、」
皇后崎はゆっくりと四季の膝に頭を置く。
「甘えん坊の皇后崎君は何がご所望ですか?」
「迅、」
「はいはい、迅」
「、」
皇后崎は近くにある四季の手に頭を押し付けた。
「はいはい、なでなでしますねぇー」
四季が頭を優しく撫でると皇后崎の表情が少し緩む。
(なんだかんだ、俺も楽しんでんな)
(こんな日が続けばいいのに)
四季は心中でそう呟く 。 そして優しい表情の皇后崎を眺め微笑みをこぼす。
(んー、ここどこ?)
四季は戦闘部隊の援護要請でムダ先達と敵地へ向かっていた。
(どこ?誰もいねぇ)
敵地なのであまり気配を悟られぬように静かに慎重に動いていた。
「あれ?君、夕紀(ゆうき)だよね?」
四季は驚愕した。 元々、四季の前世の名は夕紀であった。
そして、今世では1度も夕紀と名乗ったことはない。
「お前、まさかッ」
その名を知ってる可能性があるなら、それは前世の仲間たちだけなのだ。
「久しぶりー、キジの天(そら)覚えてる?」
(忘れるはずがない、だって仲間だもん)
「夕紀は今世、鬼だったんだね? 可哀想だね、 僕、 今ね?鬼の力を弱める薬を作っているんだよね!」
四季は天の言葉に耳を疑った。
だってその発言は鬼を軽視する発言だったから。
「なんでそんなことを?」
恐る恐る天に聞くことにした。
「え?なんで、て、鬼は消えるべきだろ?」
「あんな害虫存在する価値もないよ」
四季は怒り、目を細めた。
その目で天を睨むが天には効いていないようだった。
「んー?刃向かうだ? はぁ、なら無理やり従わせるまでだよ?」
天は勢いを付け、加速する。
四季はその速さに反応出来ず、捕まりそうになる。
その瞬間、運良くムダ先が割り込んできた。
「四季、見つけたぞ」
「ムダ先、?ありがとう、マジ危なかった」
四季は安堵のため息をこぼした。
四季の強ばっていた表情は緩み、へにゃとしていた。
「戦闘は面倒だ、逃げるぞ」
「おう!」
四季と無駄野は一斉に走り出す。 それは風を裂く勢いだった。
「良かったんですか?逃がしても?」
「うん、大丈夫だよ、彼はまた戻ってくる」
「そうだよ、あの様子だと覚醒したぽっいし?」
天の後ろから2人の謎に包まれた人物が現れる。
1人は黒髪の短髪だった。 もう1人は茶髪で耳が丸見えな短さであった。
「ありがとうな、ムダ先!」
「あぁ、次からは離れるなよ」
無駄野は四季の頭を優しい手つきで撫でる。
「へへ、///」
四季は嬉しそうに微笑み、手に頭を擦り付ける。
ココ最近、体の様子がおかしい。
急に寂しくなったり、誰かは分からないけど会いたくなる。
指示に従わないと思ってしまうことが多くなった。
違和感が消えない、俺は一体なんなんだろ?
「なぁ、チャラ先、最近体の様子がおかしいだよ」
「体の様子?」
「うん、なんかな? 何か守らねぇといけないことがあった気がするだけど思い出せねぇ、」
「守らないといけないこと? 最近桃太郎の細菌受けたりした?」
「受けてねぇ、だからわかんねぇだよ」
「んー、一応検査しとこうね? もしかしたら鬼神の力かもしれないし」
「うん、」
京夜には四季の表情が曇り、いつもの元気が消えていることがわかった。
(大丈夫かな、?)
京夜の心には一筋の不安だけが残っていた。
「ムダ先?どこに行ってるの?」
「体験学習で真澄のところにだ」
「真澄隊長のとこ?楽しみ、」
四季の表情は明るく見えたが、声には元気がないように思えた。
「四季君久しぶりだね」
「馨さん、久しぶり」
「?」
「なんだ?元気がねぇなら帰りやがれ」
「隊長、そんなこと言わないでください、 何か事情があるんですよ」
「けっ、自己管理もできねぇガキ に事情なんかあるわけねぇだろ」
「隊長、」
「馨さん、俺は大丈夫だからさ?」
四季は精一杯の笑顔で真澄達を気遣う。
「四季、本当に大丈夫か?」
「大丈夫だって!ほら? こんな元気なんだぞ!」
四季の表情は明るくなるが、その影にある悲しみは隠せていなかった。
「まぁ、まぁ、体験学習へ行きましょう?」
その空気を察した馨が本来の目的である、体験学習へ話を戻した。
「あ、あぁ、それもそうだな」
「チッ、ついてこい」
真澄はめんどくさいという雰囲気を醸し出しながら道を進む。
(みんなに、心配かけたな 次はもっと上手く隠せるようになろ、)
四季は仲間に心配させるまいと自分の心を悟られまいと、作戦を考えた。
「今回、てめぇらには鬼の救助を行ってもらう」
「救助内容は僕ら偵察部隊と一緒に行動し 一般生活をしている鬼の救出です」
「〇〇地区に住んでやがる鬼の住所がバレたんだよ、場合によっては戦闘になるかもしねぇ」
「気抜くじゃねぞ」
真澄のその言葉に全員の顔が強ばる。
もしかしたら命も落とすかもしれない任務、その場にいた皆が警戒し始める。
「じゃあ、救出しに行け!」
生徒や隊員が一斉に散る。
四季は心残りがあり、任務に集中出来なかった。何を守らないといけないんだろ?
何を、すればいいんだろ?
と考える思考をはっとさせ、任務に集中する。
「おや?見つけたよ」
「ひっ、敩(こう)」
四季の表情が一瞬にして凍りついた。
その声は昔の知り合いと似ていたからだ。
その隙を突かれ、足が歩けなくなるぐらいの負傷を負う。
「やだッ、やめろ!近づくなッ、ぁ!」
四季の表情はさらに歪み、混乱する。急いで目の前の人物から離れようとする。
「、大事な仲間にそんなことを言うダメ犬にはお仕置しないとダメですよね?」
相手の桃太郎らしき人物は四季への距離を一気に縮める。その表情は興奮していて、不気味な表情だった。
「ひっ、や、や!助けて、ぇ!」
四季は震える体で、恐怖する頭で、助けの声を漏らす。
「逃げはないよ?♡」
「四季が帰ってこない?また迷子か、、、」
四季が帰って来いなと報告を受けた無駄野はまた迷子かと思い、迎えに行こうとした。が、先日のことを思い出した。
「もしや、」
四季は先日、今日と同じように迷子になった。無駄野も四季の安否を心配し、捜索をした。
やっと見つけた四季の表情は強ばり、目の前の人物を睨みつけていた。そんな不可解な現場を目撃した無駄野は嫌な予感を察知し、慌てて四季の捜索にかりです。
(早く、行かねば!)
見つけた時には遅かった、四季の瞳からは光が消えうせ。ただ赤い闇が続いていた。あの頃の美しい炎のような紅色でなくなっていた。
「四季!」
「、」
四季の顔からは感情がなくなり、真顔となっていた。そして、無駄野達にはその表情が助けを呼んでいるようにも見えた。
「今、助ける!」
「ごめんだけど、今は戦わないよ?あのお方が待っているから、」
「どういうことだよ!返せ!四季を返せよ!」
「返せ?何を言ってるんだい?夕紀は元々我らのものだ」
「さぁ?帰ろうか、四季」
「早く行くよ、さる」
「バイバイー、」
「四季!行くな」
「?」
四季の表情は皇后崎の声を聞き、一瞬顔を緩めた。
「夕紀、」
「ごめんなさい」ビック
四季と敩はその場を後にした。無駄野達も後を追おうとしたが、周りの負傷者をほっとけず。救出をする。
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皆さんこんにちは!AAです。
今回ノベルで作ってみました!
初めてなので操作が難しかったですね、でも楽しかったです!
たまにこっちで投稿もいいかなと思いました。
元々ナレーションとか自信がなくてできる限り避けて来たんですけど、挑戦しました!
では、バイバイ!
コメント
17件
最高でした〜✨ 続き楽しみにしてます!!👍👍
ッッ膝枕!?最高✨ じんしきてぇてぇ…!! 四季くん大丈夫か!? めっちゃ楽しみ✨✨✨
四季くん大丈夫かー?!ノベルも最高でした✨️ やっばい続き気になる!