Make sure you come back.
暗い。
そーいえば最近、鳴海さんの名前を口にすることができなくなった。
言葉を口にして名前を出すとなんというか、その、自分の中の鳴海さんが消えてしまう気がしたから。怖かった。
そんなこともあり鳴海さんのクローゼットも開けられない。鳴海さんの匂いが無くなって消えてしまうと思うから。
この家から、自分から、鳴海さんが消えてしまうことが何よりも怖い。
あぁ、いつになったら会えるのかな、。
…こんな暗かったっけ。
あれ、……
僕寝室で寝とった、??
まあ、、どうでもええか、……
ふと部屋の時計に目をやる
潰れてから気を失って……
5時間、……ぐらい、??
意外と目が覚めるのが早かった。
……いや、やっぱ僕ここで寝とらんよな、
立ち上がろうとした。
がちゃ、
寝室の扉が空く。びっくりして目を向ける。
ぴんくの前髪。。
「…、ほ、ほしな、、?、」
「っ、保科っ、、!!!!!!!!!」
え、なに、誰、??
……聞きなれた声。
すごく懐かしい
なるみ、……さん、??
ついに幻覚まで見えたのか
夢か現実か分からない。
いや、そんなんどっちでもええな。
どっちでもええか、。。
ぎゅぅと抱きしめられる。
あったか、、。
ほん、……もの、??
現実、??
……肌に触れる髪の毛がこちょばい
「ぇ、……ぁ、あ、…」
「…ほしな、」
「……っ、」
だめだ、…落ち着けない。
震えて声が、名前が出ない
名前、、……
「宗四郎、」
「…ボクの名前は、、??」
「な、……なる、み、…さん、」
「っ、……」
〜
白
え、眩し、
なんだこれ。
天井????
『な、鳴海隊長、!!』
『目が覚めました、!!!!!!!!!』
は??
いろいろ話を聞いた。
「4ヶ月……??」
「あぁ。」
「は??」
「おい嘘だろ長谷川」
「本当だ」
「よ、4……4って、??」
「はあ、……、」
「まあいい、……検査、いろいろあるそうだ。」
「そ、そんな、……4…ボクは4ヶ月ゲームをしてないだと、……!?、」
「ろ、ログイン……は!?、あの時のピックアップも終わったってことか!?、は!???!??限定だぞ!!???!!!?」
「ぼ、っボクのゲームは!!??」
「っっ、……ꐦ」
記憶。
脳の奥深くから這いつくばるように。
思い出す
やけにでかかった。
ナンバーズスーツを着用。いつも通り討伐して終わるはずだった。
だが違った。
『ナンバーズスーツ……、異常、!!』
「は、??」
そこからなにが起きたか覚えてない。
長谷川から聞くとナンバーズ01の暴走があったということだ。そこから知らんが怪獣の攻撃をもろにくらいまくって今にあたる。それで4ヶ月……ボクの貴重な4ヶ月が眠って終わったということだ。
なめてるだろ。
未だに目が痛い。スーツだけかと思ったが、やはり怪獣細胞。どうしても切り離せないようだ。まあ、…身体の1部だからな、。
はー、
目薬は好きじゃない。別に怖いとかそーゆーのじゃないが!!!???!?!?
目薬、、、。
保科にまた頼むか、、。
保科、
ほしな、
宗四郎、……!!!!!!!!!
「……ぁ、」
「ほ、ほしな、…は、??」
「…分からん。最近見ていない。」
「は、??、」
4ヶ月。
4ヶ月も何も連絡なしで恋人を放った。
今どうしているだろうか。可能なら今からでも帰りたい。
だがすぐには帰れない。
検査とかめんどくさい。
もう3日もしているぞ。
ナンバーズスーツを着用しては動いてを繰り返す。毎日6時間は検査、研究、健康診断の三段重ねだ。
目が覚めてから1週間。
やっと帰れる。
有明から立川までバイクはダメだと長谷川に殴られた(ハリセン)ため、大人しくタクシー。
タクシーGO…初めて使ったな、。割と便利だ。どうしても長谷川から逃げたい時に使ってみるか。
ボクらの家
震える。
もうボクのことを忘れていたら??
ボクじゃない奴と、一緒にいたら、??
もう冷めていたら、??
もし仮にそうだったら、……
一生監禁してやる
そんな思考回路とはおさらば
目の前の状況からは目を背けられない。
震える。怖い、
4ヶ月。
なにを、、、、
震える手で玄関を開ける。
「ほ、ほしな、……ただいま、、」
リビングの電気はついている。明るい。でも返事は帰ってこない。
リビングに入る。
アルコールくさ、……
なんで、
目をやると保科が床にぶっ倒れてる。
「ほ、ほしな、!!!!!!!!!」
慌てて起こす
びっくりした、、
4ヶ月。
何があった、??????
凄く痩せている。
なんで、…
細い、。
机にはアルコール缶が4本。
保科をベッドに寝かせてからいろいろ部屋を見渡す。
なんだ、…綺麗っちゃ綺麗だが、……
…洗濯物、……いつももっと綺麗に畳んでるよな。
棚……常にホコリがない状態だった。いつから隅々まで掃除してないのか、。
冷蔵庫には何も入っていない。
せいぜい……最低限の食品だな、。
それと、……
…あいつこんなアルコール飲むか、???飲まないよな、…なんでこんな、…
冷蔵庫の半分ぐらい…アルコールで埋まってんだ、。
最低限の食品…約2日分程………。にしては、
使ってる量が気になる、。
3分の2は余ってるな、。
冷蔵庫に貼ってあるレシート。
商品一致
は、???
約2日分の食料、……
買ったの1週間前だと、???
どういう、??
しかも買った商品、……これ以外何もない、。これオンリーだが、???
3分の2は余ってんだぞ、、、
加えて床にはアルコール缶が数え切れないほど、……
…ふとゴミ箱に入ってある紙切れに目がいった。
健康診断、……??
いつの、??
……1か月前、。
いつもオールAの保科の診断がボロボロだった。
そういえば机を見た時薬が置いてあった気がした。
確かあれは健康診断の時に…なんだっけ、
まあサプリメントだよな。
ボクもよく前はもらっていたな。
変な鉄臭い味だったり、なにもしなかったり、…いろいろあった気がする。
保科と同棲してからは貰ってない。保科が作った飯を食っていたからだろう。
心臓が痛い。
慌てて寝室へ向かった。
そしたら目を開けた保科がこちらを見ていた。
〜
「っ、……ごめん、…ごめん、保科、」
「……な、なるみさ、…」
「ごめん、……ごめん、…」
謝ることしかできない
「っ、……ほんまに、何しとんですか、……」
「っ、……」
「…ぉ、おかえり、……な、なさい、」
震えて途切れ途切れになった。
気づかないうちに頬には涙が溢れていた
「っ、……ごめん、。ただいま、宗四郎」
「っ、……ほんまにっ、…あほ、っ、……」
目が腫れるまで泣いた。
ずっとこうしたかった。ずっと、また会いたかった。ずっと話したかった。ずっと、
ずっと
ずっと
ずっと、
「っ、…寂しかった、です、。」
「なんで、……急に、ぃ、居なくなるんですか、」
「……うん、うん、、…ごめん、……」
「もう、ひとりにさせない、。」
「っ、約束や、」
弦くんがいい。弦くんで良かった。
宗四郎がいい。宗四郎で良かった。
ふたりでご飯を食べた。
〜
2ヶ月後
保科はいつも通りの調子に戻り復活。
鳴海はあんなへまがあっても問答無用でゲームを続けるというなんともいつも通りの生活を送った。
ねくすと70
またじかい!
コメント
12件
鳴海さぁぁぁーん!!!やっときてた!!良かった!!!ありがとう!(?)
本当にありがとうございます。 まじで神です。
感動しましたありがとうございますDaisuke☆