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「おいっ!どうなってる!」
「この数十年間類を見ない魔族がこちらに向かってきています!」
「このままじゃ……この街に残っている衛兵は!?」
「およそ1万5000です!」
「魔族は?」
「およそ…5万です」
「くそっ!先に市民を避難させろ!」
「しかし、伯爵は……」
「俺は後でいい!早く避難誘導を!」
「はい!」
「皆さん!魔族が攻めて来ます!早く避難を!」
「華澄さん!早く避難しましょう!」
「あ……あ………」
『るる………お母さん……』
『うるさいなぁ』
『みんな………』
「あ…………」
「華澄さん!大丈夫ですか!?華澄さん!」
「るる………お母さん………!」
「華澄さん!!」
「あ……」
「大丈夫ですか!?」
「あれ……?あ………」
(くそっ!俺は何も出来ないのか?勇者なのに! 俺は、何もできない。いつも華澄さんに頼ってばっかりで!なんて情けないんだ……いや、こんなこと言ってる場合じゃない!)
「華澄さん!お願いです!華澄さんっ!!!」
『あれ……?私は何を?』
『……!?かすみは隠れてて』
『あ……お母さん!待って!!待って!!!ねぇ!!!
お母さん!!!』
「か……さ…」
『?』
「か…みさん」
『!』
「華澄さん!」
(そっか、覚悟を決めないと。私は)
「はっ!……私は、何を?」
「良かった!華澄さん!一緒に逃げますよ!魔族が襲ってきます!」
そうだ、魔族が襲ってくる。だから!
「何言ってるの?守るんだよ、この街を」
「え?」
「勇者でしょ!」
(そうだった、俺は勇者なんだ。この街を魔族から守らなきゃ)
「すみません、間違ってました。俺、勇者でした。」
「行くよ。」
「はい!」
「避難し遅れた人達を手分けして避難させるのを最優先に!」
「はい!」
「キャアアア!」
「うるさいぞ、女。」
「お願いします……!この子だけは……!」
「ふん、じゃあそのガキは」
「させない!」
「チッ、邪魔が入ったか」
「なんでそんなことするんですか!」
「そういう命令だからな。」
「今のうちに逃げてください!」
「はい!」
「逃がすか!」
(大丈夫、魔族は悪。切れる!)
「ふん!」
悠也は、魔族の胴体を切った。裕也は初めて魔族を切った 。
(これが、魔族。何とも後味の悪い……これまでに狩りとかで色々切ってきたけど。初めての感触すぎる)
魔族は塵となって消えた。
「あ!大丈夫ですか!?」
「はい…何とか」
「中央広場に避難場所があります!そこに避難してください!」
「分かりました!」
「大丈夫ですか!?」
「はい!何とか!」
(この人……魔法使い?魔族が消えてる。)
「あの!私も邪魔じゃなければ応戦します!」
「えっ??あの!もちろんいいんですけど!」
「良かった!私ホウカ!魔法使いなの!とりあえず敵のボスを叩けば良いよね!?」
「多分!あと俺は悠也です!」
※2人は話してる最中にも魔族を5、6人倒してます。
一方その頃華澄は
(覚悟を決めないと。もう私は守られるんじゃない。守るんだ。)
(外に出てみてはいいけど、思ってたより魔族が多いな……)
「逃げ遅れた方はいませんか!?」
華澄は向かってくる大勢の魔族と戦いながら逃げ遅れた人の避難を助けた。
「よぉ、ナージ伯爵」
そこに居たのは魔族の将軍、ラタガ
「ノコノコと出てきて何のつもりだ?」
「いやいや、俺はお前を殺したくてここに来たわけじゃない」
「だったらなんで侵略してるんだ!」
「いいだろう、教えてやるよ。この街に勇者が居るって言う情報があってな、その勇者を差し出せばこの街の住民やお前は殺さないでやるよ」
「勇者……?そんなのがいるのか?」
「そうか、知らないならお前も殺すだけだ」
『バンッ!』
勢いよく扉が開いた。
「あ?誰だ?」
「何するんですか!」
「そーだそーだ!」
「誰だ、お前ら」
「俺は、勇者です!」
「えっ!?そうなの!?」
「そうか、探す手間が省けたぜ」
ラタガはいつの間にか剣を手に取り悠也に襲いかかっていた。
『キン!』
金属音が部屋中に響いた。
(何とか防いだけど、早い、この人マジで強い!)
「氷の棘!」
(避けられたぁ!?ちっちゃい氷の棘をだいたい130ぐらい出したのに!?アタシの自信作なのにぃ!!)
「ホウカさん!俺が引き付けてる間に魔法で何とかしてください!」
(何とかって何!?何とかってうーん、まぁあれでいっかぁ)
「炎の舞!」
「チッうぜえ!」
(やばいやばい、想像以上にキツイ。この人めっちゃ早いしホウカさんの魔法も避けられてる。このままじゃジリ貧……)
(この人やばい!このままじゃ私の魔力も尽きそう……)
「チッ!もういい!本気を出してやるよ。」
(え?)
ラタガは先程の比にならない速度で裕也に襲いかかった。
(はっっや!)
「うっ!」
(顔にかすり傷が!ていうかこれだけで済んで良かった!)
(あっあれがある!)
「これつかって!身体強化!」
「ありがとう!」
「お前達マジでめんどくせえな!さっさと死んでくれ」
「あんたに言われたくない!」
(これすごい!めっちゃ早い!語彙力がなくなるぐらいすごい!)
裕也は目にも止まらぬ速さでラタガの首へ剣を振りかざした。
(行ける!)
その瞬間、裕也にの腹が強く蹴られた
「ぐはっ!」
「ふん、この程度で勇者とは。調子に乗るなよ」
「裕也くん!大丈夫!?」
「まだ、死んでないです……!」
「しぶといな、だが次は俺がお前の首を切ってやろう」
(裕也くん、凄く痛そう!蹴られた時に壁に強くぶつかってたし!ていうか私無視されてる!今がチャンスじゃない!?ていうかナージ伯爵いつの間にかいなくね!?まぁいいや!)
「炎の矢!」
「さっきからうぜえんだよ、魔法使い。」
「え?」
ホウカの顔面にラタガの拳がめり込み、1mほどぶっ飛んだ。
「ホウカさん!?大丈夫ですか!?」
「…………」
( 返事がない!気を失ってる!?)
「あとは、お前だけだ」
(あれ?なんか急に身体が動かない。それになんか視界もぼやけてきた。さっき頭になにかぶつかったせい……?やばい……のに!)
「これで終わりだ!勇者め」
そう言い終わる前にラタガが剣を握っていた手ごと切り落とされた。
「は?」
「遅い」
そこに居たのは華澄だった。
「誰だお前!?俺の手を……」
「…………」
「お前、何者だ!?」
「何故言わなければならない?」
「言わなくてもいいが、どちみち殺してやろう 」
「それは間違いだよ」
「何故だ?」
「ここで死ぬのはお前だから」
ラタガが気づいた頃にはラタガの首は落ちていた。
(華澄さん?強いな、やっぱり)
裕也の意識はここで途絶えた。
「裕也と魔法使いの子。ここから出るよ。」
(いや、どっちも意識を失ってる……まぁいいか)
華澄は肩に裕也とホウカを担ぎ、ナージ伯爵の屋敷を出た。