テラーノベル
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初投稿です…話の着地点が分からない+クソ長い(5500字以上←!?)
⚠ Azure × twotime
⚠ BL / ヤンデレっぽい
⚠ しっかりメリバ
⚠ 結構な病み / 一部首絞め
⚠ 口調、キャラの解釈
twotime - T
Azure - A
地雷の方はそっ閉じで自衛お願いします
ほとんどtwotime視点の独白です 最後のみAzure
ずっも後悔し続けて弱っている🗡️と、そんな🗡️をさらいに行く💜の話。
静かな夜だった。鳥も虫も鳴かずに、ただその暗闇に身を預けて夢に誘われた夜。
シリウスは地に落ちた。
最近、自分の手で汚した思い出に塗れた悪夢を見る。
自身が殺めたパートナーの夢を。
思い出は逃げ出す一切の隙をまるで与える気がないようで、四肢に、心に蔓を伸ばして精一杯逃がさまいと締め付ける。その度に抜け出そうと暴れて藻掻く自尊心を抑えつけようとしては失敗して、眠れぬ夜はまた一つと産声を上げていた。
このままでは、Killer達に殺される前に不眠で体力が尽きてしまうだろう。
精神的にももう限界だ。何処を向いても彼と目が合う気がする。彼はもう、どこにだっていないはずなのに。
『僕の事を殺しておいて、なぜお前はのうのうと生きている?』なんて幻聴が聞こえる。ちがう、これは彼の言葉じゃない。僕の悪い妄想だ。
そんな生活に嫌気の差した僕は、あの日の花畑に行くことにした。
理由は分からない。悪夢が改善されるなんて実証はないのに、悪夢を見る度に身体があの場所を焦がれるのだ。もしかしたら、また彼の背中を刺した時の感覚を思い出すかもしれない。もしかしたら、やっと過去と決別できるかもしれない。…分からない。分からないけれど、とりあえず行こう。
今夜、僕は独りでにSurvivorが待機する家を抜け出した。
彼処に向かおうとしたのは自分の罪の贖罪の為なのか、はたまた空想の彼に許しを乞うことで罪の意識から逃げ出さんとしているのかは、誰にも分からない。この行動が清らかなものであるのか、エゴの塊であるのかを知るすべはない。
だって、その全てを定義できるのは今は亡き彼しかいないのだから。
深夜の暗闇を僕自身の身体で掻き分けながら、草木が生い茂る森を突き進む。
Azureとの思い出の場所へ、温かい思い出に包まれた毒々しい花畑へ行くために。
T (…前よりずっと、草木が枯れてるなあ。)
前へ前へと足を進めていると、色褪せた草木が視界に入った。僕がこの場所を訪れなくなってからもういくつの日々を過ごしたのだろうか。手入れのされなくなった植物たちは無我夢中に根を張り巡らせ、自分のものだと我が物顔で土地の栄養素を貪っていた。
あちこちに伸びるツタは周りの木々に巻き付いている。まるでそこから動くことを許さないかのように、己の物だと主張するように締め付けた。僕は張り巡らされたツタに足を掬われないように慎重に足を進めた。
開けた草原に出た。辺りは一面紫の花で覆い尽くされていて、花は月明かりに共鳴するかのように輝いて見えた。懐かしい香りが、鼻腔を満たす。
T「ひさしぶり、Azure。…なんてね」
返事はない。ここには僕以外の人物はいない。
ただ、ここに来るといつだって君に言葉を贈りたくなる。花に囲まれた君がまだここで僕の事を待っているように思えてしまうのだ。だから、こうやって独り言を溢しては二度と返ってくることのない返事を想像する。
ここにまた君がいたのなら、君はどう返してくれたかな?
自分の事を刺してきた僕への恨み言?それとも、何も返してくれやしないかな。
…何にしろ、もう愛称では呼んでくれないだろう。僕らはもう被害者と加害者、もう昔と変わらない信頼関係なんてないのだから。
くだらない妄想はそこまでに、花畑の中心に腰を下ろす。今日は月のよく見えるいい日だ、森の中で唯一木々の少ないこの花畑は最高の星空スポットになるだろう。
僕は一人懐かしい花の香りに包まれて輝く星空を眺めていると、数多の星々の中でキラキラと輝く一等星のシリウスを見つけた。周囲が暗いこの場所では眩い光を放つ星は美しく見えて、思わず届くはずのない手を伸ばした。
伸ばした手はシリウスを覆い隠して、掴むように握り締めようとした時。
綺麗な一等星に重なって『君』が脳裏に過った。
綺麗で、優しくて、温かかった君。自分の一番大切なモノをSpawn様に捧げたくて、自分とって一番大切なAzureを儀式の生贄にした。彼の背中を刺したあの時の感触、肉を削いでいく音、君の血に塗れた僕の手のひら、後悔が募る。
綺麗だった君は、僕のせいで赤黒く穢れた。僕が触れたから、僕、ぼくのせいで。
あぁ、信仰対象になんて捧げなければよかった!
あぁ、君に出逢わなければよかった。
美しいシリウスを掴もうとした手は空を切って行き場を無くす。僕の頭上で光る星々はより一層光を増した様に感じた。まるで僕を嘲笑うかのように。
でも、よかった。綺麗な一等星は、未だ汚れ一つ無く輝いているのだから。
その時、風が強く吹いた。僕の髪は風に弄ばれて靡く。
一人で過ごす夜の花畑はなんだか酷く肌寒くて、寂しいものだった。そうだろう、だってもういつも隣で感じていた体温はもうどこにもない。…そんなこと、分かりきっているはずだった。あの日から、ずっと。…でも
T「…やっぱり寂しいよ。君のいなくなった、ここは……」
こうして体で実感してしまったら、耐えられなかった。
T「……ふ …、…ぅ゙… っ………ごめ、ん…ごめん、なさい…アズ…、…_!」
風に吹かれて揺れ動いた心から感情が濁流の如く吹き出しては止まらなくなって、やがて涙袋から溢れた温かい涙となって頬を濡らす。紫の花々は零れ落ちたぬるい涙をゆっくりと取り込んだ。
もう彼は戻らない。赤黒い血は染みついてもう取れない。もう全てが遅かった。
美しい一等星に触れてはならなかった事を今知ったって、どうにもならないのだ。
そこからはずうっと一人で泣きじゃくった。
まるで、誰にも手を引いてもらえなくて迷子になった子供のように。
それからどれぐらい経った頃だろうか。
T「…ぅ…ごめ、んね……あず…。僕の事、許さないで…」
泣いて、喚いて、泣き腫らしてから呟いたその言葉は何処までも愚かだった。
月も星々も、もう誰だって彼を叱責してはくれない。もう誰だって道を正してはくれない。『あぁ、この人間はもう間違えてしまったのだ』と、見放されては憐れまれるだけの、教団の狂信者。贖罪の機会なんて端からなかったのだ。
涙でぐちゃぐちゃになった顔を乱暴に腕で擦る。ふらふらと腰を上げて立った。
一度濡れた頬を風が柔らかく撫ぜて、とてもひんやりした。
…ここに来たのはどうやら間違いだったみたいだ。
結局悪夢の原因が分かるはずもなく、トラウマを刺激されてはみっともなく泣き喚いただけだった。気づけば夜はこんなにも更けてしまっている。そろそろ家に戻らないと他の仲間達も僕がいないことに気づき始めるだろう。それは御免だ。
あのお人好し達の事だから、きっと僕が帰ってきたらすぐに尋問を始めてくる。
質問攻めに遭うのは面倒臭い。変に心配をかけるのも申し訳無いので、誰かが起きる前に帰るのが吉だ。…保険に、言い訳だけは考えておこうかな。
そう思って、来た道を振り返った時だった。
…いる。
誰かがいるのだ、森の手前に。僕が歩いてきた道に。黒い人のような*ナニカ*が。
視界は涙を乱暴に拭ったせいでぼやけてよく見えない。でも、自分の中で明らかに危機感が警報を鳴らしていた。その時、*ナニカ*の口が小さく動いた。
自分の立っている場所から*ナニカ*がいる場所まで少し距離がある筈なのに、その声はまるで隣で囁かれたかのように鮮明に聞こえた。
「_……ひさしぶり、twotime.」
T「……ぁ」
わるいゆめなら、はやくさめて。
違う、ちがう!これは現実なんかじゃない。だってあの日ちゃんと殺した。体温が冷えていくのを感じた。全部嘘だ。幻覚。幻聴。悪夢。現実じゃない。
現実じゃ、ない。そうでしょ。でもおかしいんだ!いつもの悪夢とちがうんだ。
心臓の鼓動がやけにうるさいのも、身体が震えてうまく動かないのも冷や汗が止まらなくて寒いのも、怖くて息がうまく吸えないのも、全部全部、
げんじつみたいで
T「…あ…ぁ…、……あず…」
A「…timey」
彼はゆっくりと平原を踏みしめながら此方に近づいて来ている。
その姿はもう、見慣れていた昔のものとは酷く異なっていた。絵の具を塗りたくったように真っ黒な肌も、蠢いている触手も、前より伸びた背丈も、月光に照らされてできる影も全部違う。なのに、君はあの頃と変わらない声で僕を愛称で呼んだ。
あぁ、これは現実なのだと理解してしまった。
T「…あず…っ…ごめ、ごめんなさ…」
僕がどんな言葉を溢そうとも、彼の足は止まらなかった。この場から逃げようにも震えた足はもう動かなくて、逃げる手段もとうに失っていて。捕食者に捕まってしまった獲物のようにただ終わりを待つだけの愚か者に成り下がった。
それでも、ダガーは構えなかった。
構えてしまえば、それこそ取り返しがつかなくなると分かっていたから。
震える足を叱咤して待っていると、気づけば目の前にAzureが立っていた。
改めて見る彼の姿は自分の背丈より大きくて、鋭い目つきがこちらを覗き込んでいるのが恐ろしくて。幻覚よりも幻聴よりも悪夢よりもずっと怖くて仕方なかった。
怖くて何も言えず立ったままでいると、彼の手のひらが僕の頬に添えられた。
手のひらから伝わる体温は酷く冷たくて、この行動に何の意味があるのかわからなくて思わずひっ、と小さな悲鳴が漏れた。
その時、Azureが小さく笑ってそう言った。
A「_あぁ…その顔が、見たかった」
その瞬間両手で首を掴まれて、押し倒されるような形で花畑になだれ込んだ。
T「…!…が…ッ……ぅ、く……っ」
A「…君は僕を刺した時、どう感じた?」
Azureは僕の上に所謂馬乗りになって僕の首をぎゅうっと掴む。彼が僕に向けて何か言っていたけれど、よく理解できなかった。酸素の届いていない脳では意識を保つので精一杯だったから。
でもこのままでは命が危ないのは分かっていたから、何とか抵抗しようと首を絞めてくる腕を掴もうとした。だけど_
A「…抵抗するの?」
「僕を刺した時は抵抗の隙さえ与えなかったのに」
T「…っ」
掴もうとした僕の両腕はそのまま触手に絡め取られた。そのまま、どんどん意識が朦朧としてきた頃…やっと彼は僕の首からぱっと手を離した。圧迫感から解放されて今度は意識がゆっくりと鮮明になっていく。
T「…っ ひゅ、げほっ…けほ…っぅ゙…ん………!」
A「…」
咳き込みながらも浅い呼吸を繰り返していると生理的な涙が滲んでくる。そんな僕を無言で見つめる視線を感じて、ぼやける視線を彼の方に向けた。君は、先程まで僕の命を奪い取ろうとしていた存在だと思えないぐらい、悲しそうな顔をしてた。
T「…っぁ、ず……ごめん、あず……っ…」
君はその言葉に何も返さない。 そんなAzureの様子に不安を覚えた僕は、迷子になった子供が道行く人に縋り付くように彼に触れようと手を伸ばした。
その手を彼は拒絶しなかった。ただ、僕の手のひらにそっとほおずりした。
その後、ゆっくり彼は口を開いてこう言った。
A「_…僕ね、twotimeにお願いがあるんだ。聞いてくれる?」
「聞いてくれたら、許してあげる」
Azureの言葉に目を見開きながらも、贖罪を果たす事ができる事実に安堵を覚えた。彼の提案に僕は考える暇もなく頷く。そんな僕の様子に、彼は小さな微笑を浮かべて、一言。
「ごめんね」
その瞬間、首に強い衝撃が走って僕の意識は途絶えた。
気を失った恋人を見下ろす。君はあの日からなんにも変わっていなかった。
月光に照らされるtwotimeは、弱々しくもとても美しかった。元々白かった肌が月明かりによって輝いて、花畑によく映える。
君に刺されたあの日。あの日僕が君に刺された時に感じたのは、恐怖と苦しみと慈愛の混じり合った気持ちの悪い何かだった。でもそれが全て君に向けられた感情だった事は確かに覚えている。
突然の事で、声すらも出なかった。なぜこんな事をしたのかと彼の行動に困惑して、彼から贈られた死に恐怖して、彼が最後に見せた表情に愛おしさを覚えた。
暗くなってゆく視界の中、朧げな意識の中。最後見た君の泣く顔はひどく美しくて見惚れた。せめて君が嘲笑ってでもくれていたら、文句の一つでも言えたかもしれないのに。力尽きるその時まで、その涙を拭いたいと思っていた。
最期の時まで、君のことを考えて死んだ。
なら、今度は君の番。
毎日僕とだけ顔を合わせて、二人でご飯を食べて、二人で話して、恋人らしいことをして、夜は一緒に眠ろうか。そうやって頭を僕でいっぱいにしてほしかった。
だからさっき、僕にだけ恐怖を抱いて震える君はとても可愛かった。
もっと僕でいっぱいになって欲しくて、君に贖罪を果たす機会を条件付きで与えた。内容は話す前に君が頷いてくれたから言わなかったけれど……
最期の日まで、ずっと僕だけの事を考えて人生を終えてほしい。
これが僕の願い。
いいでしょう?だって、僕は君に一度目の人生の最後をあげたのだから。
君の最期も僕に下さい。
結婚式の誓いのキスを送るかのように、花々に囲まれて眠る君の唇に触れるだけの優しいキスを贈って、彼をそっと抱き上げた。ここは誰もいない、二人の場所。
唯一居るとしたのなら、それはきっと二人を祝福する月と星々達だろう。
愛に溺れた怪物は、一人の狂信者を抱いて何処かに去っていった。
【紫の花弁はシリウスを攫った。】_2026.3.15
コメント
3件
ああもうめっちゃ大好きです😭😭こういうどろどろとした関係?みたいなの超好きです〜!!!!
誤字脱字は友達です!!! 是非見つけたら報告お願いします………;-;