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幻獣は人に害を成す存在ではあるが、必ずしも悪意を持った怪物ではない。
幻獣にとって人間は「美味しいご馳走」であり、「お肉さん」「野菜ちゃん」などと愛を込めて呼ぶものもいる。
しかし人間の中には彼らを畏怖し排除しようと躍起になり、時に残虐非道なことをする者もいる。そうした者は、幻獣たちの目から見ても嫌悪の対象である。逆に、人間が動物などを飼い馴らすように可愛がったり大切にしたりした例も数多く見られるため、両者の関係は一概に善悪で分けられるようなものではないことが窺える。
また、幻獣たちが人間を「敵」と見なす場合、彼らは他の幻獣たちとはまったく異なる価値観を持っている。それは彼ら自身が、人間のような知性体の生み出した文明や社会システムの中で暮らしているということが大きい。そのため、例えば彼らが自分たちの世界を滅ぼそうと企てている侵略者であっても、そこに生きる人々を虐殺するということは、彼らの価値観では有り得ない行動となるのである。
このように、幻獣たちの中にも様々なタイプが存在するため、どのような状況であれ常に人間側に正義があるとは言えない。しかし、それでもなお人類は彼らに挑まねばならないほど追い詰められていた。