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45. ◇真樹夫
真樹夫は、いつもつたない話に耳を傾けてくれる三浦くんのことが
大好きで、彼のお陰で真樹夫はとってもお話好きな男の子になった。
ずっと院内の託児所に預けてたんだけど、最後の1年は少し送迎が
きつかったため、地元の公立の幼稚園に変えた。
小学校に上がる時に友達がひとりもいない状態でっていうのは
真樹夫が可哀想だと思ったから。
幼稚園に通うようになってみると、イベントにはかならずと
いっていいほど、夫婦でみんな参加するのよね。マイッタ!
だけど私の心配をよそに、真樹夫は父親のことを一切口にしない。
もうすぐ運動会があるんだけれど、どうやら仲良しの三浦くん
が応援に駆けつけてくれることになってるらしい。
このことは最初に三浦くんから聞き、そのあとでうれしそうに
真樹夫から聞いた。
真樹夫がやたらと嬉しげなのは分かるが……。
私までもが少しほっとしている自分の気持ちに気付いて、
えっ、エッーっと、戸惑っている。
私自身も夫のいない自分がそういう場に母ひとり息子ひとりで
立つことに、何気に怖気てたのかもぉ~とか、気付かされてしまった。
どこまで彼に甘えてもいいのか線引きのことも考えなきゃだけど、
真樹夫のうれしそうな姿を見ると、そんなふうな考えも、ぽわんと
風船みたいにどこかへスルスル~って、飛んでっちゃう。
イカンネェ~!
でも、ひとまず三浦くんに彼女ができるまでは、まぁこのままでいいかなが、
私の下したざっとした線引きだった。
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