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「…何個食べるんだ…」

「何個でもです」

「…そうか」

シュークリームを頬張る。

もっもっと咀嚼音とは思えない音が聞こえている。


「…美味しいか?」

「激うまです」

「良かったな」

「…レインくんも1口どうですか?」

ずいっと食べかけのシュークリームをレインくんの顔の前に近づける。

少し驚いたような顔をしたが、数秒後はむっと食べてくれた

「…甘い」

「そういうもんです」

「そうだな…」


なんだか少し耳が赤い気もするけど、気のせいかな…?…あれ、僕もちょっと暑いかも


「そろそろ行くか」

「えぇ…」

「えぇじゃない、行くぞ」

「うぅ…」


連れてかれた、ひどい、野蛮人、不審者


「失礼なこと考えてないか」

「カンガエテマセン」

「……」

「ごめんなさい」



それからバス乗ったり、電車乗ったりして、最初は目的地が分からなかったけど、段々と見えてきた時、すごく心がおどった。

「水族館…!」

「あぁ、魚は好きか?」

「嫌いじゃないです」

「そうか、良かった」

レインくんに案内されながら、最初は小さいお魚を見た。

あれだ、あの……しましまの…オレンジの、ニモ、ニモだ。あれは可愛かった。

次は大きな水槽に、たくさんの魚がいた。

いちばん大きいジンベイザメ…?がほんとに大きくて、迫力がすごかった。

ときどきはぐれそうになったけど、レインくんが急に手を掴んで

「離れるな」

って言うから、こっちも離れられなくて、恥ずかしい思いをした。急にああいうことをするのはやめて欲しい、心臓が持たない。

あとは他の場所を見たり、お土産屋さんを見たり、お昼ご飯(シュークリーム)を食べたりして満喫した。

こんなに遊んだのは久しぶりで楽しかった。

「遊んだな」

「うん、すごく楽しかった…また来たいです」

「…考えておく」

「今度は動物園がいいです」

「……じゃあ、今度は初デートでそこにするか」

「…ぇ?」

でーと?でーとって恋人同士でやるお出かけだ、僕は確かにレインくんが好きだけど、でもレインくんがそうとは限らないから

「あの、レインくん、でーとは恋人同士が…」

「あぁ、だから恋人になればいい」

「………あ、ぇ?」

「…マッシュ、俺と付き合ってくれ」

「あ、…えと…///」

付き合う…僕が、レインくんと?

レインくんは僕が好き?あれ、これって夢かな…?

ぐいーっと頬をつねってみた、痛い

「…何してる」

「え、夢かなって思って」

「夢じゃねぇ、俺を見ろ」

「へ、」

「お前が好きだ。」

「は、ぅ///」

「マッシュは、嫌いか」

「……好きです…僕も、レインくんが好き///」

「…そうか」

なんだ、レインくんも僕のこと好きだったんだ。やっぱりフィンくんに相談して良かった。さすがレインくんの弟。

僕の兄だと言い張る人より断然信用できる。

「これって恋人になったってことでいいんですか?」

「いいと思うぞ」

「…恋人になったからいつでも会えますね」

「…ぐッ」

「レインくん?」

「………なんでもない」

「口から血出てますよ?」

「…大丈夫だ」


「………え!付き合えた!?」

「それほんと!?」

「…うん、うん…そっか、良かった…」

「あ、マッシュくん泣かせたらいくらなんでも許さないからね」

「…………うん、よろしくね、あ、マッシュくん送ってあげるんだよ」

「うん、またね」

「…………(大変だった…)」

2人よりも苦労したフィンであった

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