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─あ、尾行《つけ》られてる。
家から往復2時間。いつも通りのパワハラ部長。セクハラだってしょっちゅうの課長。今日も脳内で殺しながら通勤をしていた。そうしなければやっていられないのだ。今日も含め、毎日毎日そういう日が続き、もう限界に近かった。まだ1年もこの会社に勤めていないのに。…油断してしまった。
また尾行されていることに全く気がつかなかった。もう何回目だというのだろうか。しかも、この事に気づいたのは私のマンションの入り口付近だった。だがしかし、幸いマンションに入ることなく立ち止まることはできた。このままストーカーらしき奴を家に連れ込むことにならなくてよかった、と考えるべきだろうか。そう考える時点で、正常な判断ができなくなっているのを実感した。
現在、時刻は夜1時を回っている。後ろの人はこんなことをして何がしたいのだろうか。特に化粧もバチバチな訳ではないし、可愛くもない。見た目も見るからに貧弱であるし、何もメリットはないだろう。…もしや、私は非常に襲いやすいのではないか?自分を客観的に見て、そう思った。
なんだろう、寝ていないからか思考がいつもよりもしやすい。段々と近づいてくる気配にも気づけた。
…これ、とても不味いのでは?
ようやく気がついた。これはとてつもなく不味いな。…確かポッケに…。
私がポケットをまさぐっている間、いつの間に私の前に来ていたのか、男がなにか喚いていた。一応じろじろと観察してみる。…黒いパーカーに黒いズボン。それに加えサングラスにマスクも着けている。うん、お手本のような変質者だな。逆に感心してしまう位だ。
あ、あった。私が動きを止めたからか、男は少し困惑した様子だった。その隙に、ポッケから素早く“それ”を取り出して男に振りかける。よかったら、何か予想してみてね。
皆も分かったかな。正解は、消毒用のアルコールでした。青色の四角い容器に入っている、消毒液。これを持ち歩いている理由は、部長や課長の触ったものに1mmたりとも触れたくないからだよ。
男は予想もしていなかったのか、私の近くに来ようとしていた様だった。髪や顔に消毒液がかかっり悶えている。今も現在進行形でぶっかけているから、マスクやサングラスを貫通してもろに目や鼻、口に入っているのだろう。いい気味である。
悪霊退散、悪霊退散。心で唱えながら消毒液をくまなくスプレーしていく。ようやく懲りたのか、逃げるようにして帰っていった。ふう、ため息をついた。
スマホを見る。…もう2時じゃないか。あんなやつに一時間もとられてしまった。すぐ家に帰って、お風呂に入って寝よう。明日は久しぶりの1日休みなのだ。心を躍らせながらエレベーターに乗った。…あいつは警察に言った方が良いだろうか。
少し考えて、明日近くの交番に行こう、という決意をした。できればすぐ終わって欲しい。そう願いながら。
ここまで読んでくれてありがとうございます!
ほんとは警察パロのQKさん出そうと思ったのですが、 あまりにも主人公と男の描写を長くしすぎて無理でした(;ω;)
このあとは交番に行った主人公がなんたら…って感じです。
続きが見たいと思ってくれる方は、是非ハートを押していってくれると
とても励みになります (* >ω<)
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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