「私の得意レンジは20〜40cm!!つまりは近接撃ってことよ!」
重装甲の装備をしてるとは思えない速さでバトルアーミーの攻撃を躱して、距離を詰めていく。この時ただ避けながらではなく、距離を詰めるにつれてサブウェポンのハンドガンで牽制も兼ねて近づいていき、ビームサーベルの距離内に入ったのを確認するや否や、ハンドガンを直ぐに腰部のホルダーにしまい、盾の裏側に装着していたビームサーベルを取りだし、ライフルを斬り捨てる。爆発する前にバトルアーミーはそれを投げ捨てカナとの距離を一度置く。
「NPCの癖してある程度の判断は着くんだな。まぁ、そうだとしても私からは逃れられないけどね。」
ビームサーベルをしまい、異空間からアサルトライフルを取り出しバトルアーミーの逃げ道を徐々に無くしていく。そして、八方塞がりになった所を得意の格闘でバトルを終わらせた。
「へぇ……。やるねカナ」
「ふん…。所詮NPC相手じゃない」
「見てて思ったけど、戦姫が戦うあのフィールド内はなにか特別なの?」
「と言うと?」
「ほら、ライフルを斬り落としたり、逆に異空間からライフル取り出したりしたじゃん。それがなんなのかなって」
「戦姫大戦用のフィールド内は言ってしまえばなんでもありな空間なのよ。だからさっきみたいに異空間からライフル取り出したりもできるし、装備次第ではファンネルも出せる。けど、それらをやるためには戦姫のEN量が関係してくるからそこもあとでお勉強ね」
「勉強とかしたくないって僕……」
「私の欲を満たすために頑張りなさい。代わりにバトルマネーは絶対稼いでくるから。」
「僕はそういうのいいんだけどなぁ……」
それからいくつかのバトルスポットを周り、装備が入っているカプセルを5つほど回収して一度休憩のため戦姫割が利くお店で一息つくことにした。
「この手に入れたカプセルそれぞれカラー違うけど、何がどう違うの?」
「簡単に言えば中身が大きく変わるわね。ほら、ソシャゲとかにあるガチャと同じよ。」
「あー、なるほど何となく分かったわ」
「一応説明してあげると、色はレア度を表してて【銀→金→虹→赤→黒】の順番にレア度が上がっていくのね。それで、中身の話だけど銀は装備が3つ入ってて全部基本低レア。金は6つで稀に高レアが入ってる。虹は10個入ってて高レアがかなりの確率で入ってるの。赤は銀とおなじく3つだけど、確定で高レアが入ってて、黒は個数もレアリティもランダムって感じかな。」
「今の話し聞く限り虹が、安牌じゃないか?それに黒は運要素強いし人気なさそう…」
「虹が安牌なのはそうかもしれないけど、黒が不人気は異議ありね。」
「というと?」
「黒は数もレア度もランダムだけど、他のカプセルと違い”自分のランク外”の装備も出るんだよね。」
「今回の例で言えば僕は今Fランクだから虹を開けてもFの中で高レアが出るだけだけど、黒ならAランクとかの高レアが出るかもしれないってことか?」
「そういう事よ。だから運要素は強いけど強くなるには一番の近道になり得るの。て事でこれを目当てにみんなこぞってバトルスポットを巡るのよ」
「はぁ〜。世の中うまく出来てるなぁ…。」
「あと、それここで開けないでね。」
「なんで?」
「開けるとカプセル消えて装備を持ち歩くことになるから。邪魔でしょ?」
「そりゃね」
「だから開けないこと。それと、もし開けるなら戦姫用のクローゼットを買ってね。 」
「さりげなく要求してくるじゃん」
「それあると物が嵩張ることはないわよ?」
「なら、仕方ないかぁ………」
「欲言うなら家でもいいからね」
「買うわけねぇだろヴァカが!」
「こんなんでも一応乙女なんだからパーソナルスペース確保してもいいじゃないの!?」
「じゃあ聞くが、いくらで買えんだよその家は!?」
「戦姫コインにして、大体160とか」
「その後ろ絶対万だよな?」
「えぇそりゃもちろん。」
「買えるかアホが!」
「すぐに稼げるんだから買ってよ!」
「お前ほんとになぁ………」
「ほら!稼げる方法教えてあげるから!」
「全く……」
「戦姫アプリを開いてフリーマッチをタップする!その後少し待つと周囲に自分と同じくらいの人達の情報が出るから、その中から戦いたい人をタップして対戦を申し込むの!そしたら、相手から返事くるから返ってきたらお互いの位置から一番近いバトルスポットに案内が出てそこでやり合えるから!」
「家欲しすぎて必死じゃん。」
「当たり前でしょバーカ!なんで今後仕切りが何も無いところで着替えないといけないのよ!」
「お前の体見ても欲情しないって……」
「問題はそこじゃなくて私が恥ずかしいか否かなの!人の心ないのかお前は!!」
「そんなに怒んなって……」
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