テラーノベル
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おこさないようにキッチンから出ていった
いびきとねいきはずっと聞こえていたし、おかあさんとあの男は当分ねむったままだろう
白_ どうしよう、っ
このまま家にいると、ぼくは目をさました2人と顔を合わせることになる
気にしなければいいのかもしれない
でも、おかさあさんとあの男はずっとそばにいるだろう
そしたらぼくはいつも以上にばかみたいにカラ元気をだして、おかしくもないのに笑わなくちゃいけなくなる
それはやっぱりいやだった。
じゃあ学校にいこうと思った。
今のぼくにはあそこしか行き場所がなかったから。
ランドセルにてきとうに教科書やノートをつっこんで家をでた。
目のまわりを歩きながら手でこすった。
鏡も見なかったし、きっとぼくのかみは今ごろぐちゃぐちゃなんだろう。
ぼくの家は商店街のずっとおくにあったから、ぼくはくねくねした細い路地をぬけ、通学路へとようやくでた。
小学校は長いさかみちの先にある。
ぼくはジャンパーの胸元をおさえながら、海風が吹きける石だたみの道をのぼっていった。
坂の上にある校舎は大きくてがんじょうそうなかたちをしている。
けれど、かなり前にできた古いたてもので壁のあちこちが黒ずんだよごれでいっぱいだ。
ただ、中央のまどには白い鉄の柱がななめについていて、そこだけが光ってみえた。
校門をぬけ、昇降口で上ばきにはきかえた。
ざわざわとした話し声があちこちの教室から聞こえ、ぼくの耳にはいる。
目を細めてかべの時計を見た。
もう十一時半だった。
ということは四時間目のじゅぎょうはもう始まっている。
運が良かったのか、だれともすれ違うことはなかった。
このまえ、遅刻したときは大変だった。
教頭先生と顔を合わせてしまって、
「今頃、何してるんですか?」
とさんざんしかられてしまった。
もちろん悪いのはぼくだけど、教室のまどから顔を出してみている子もいて、あれはほんとになさけなくてはずかしかった。
教室は二階のはじっこだった。
階段をのぼり、入口のすぐそばまで行くと、みんなの笑い声が聞こえた。
楽しそうだった。
きっと内藤先生が面白い話でもしているのだろう。
内藤先生は熱心な先生だし、いつだって人気があった。
ぼくがこのまま教室にはいってしまったらどうなるだろう。
あの笑い声はぴたりと止まって、先生は苦り切った顔で肩をすくめるだろう。
やっぱり今は教室に入らない方がいい。
やめた方がいい。
どちらにせよ遅刻は確定してるんだし。
急いでもしかたない。
どうせなら教室に行くのは授業が終わってからにしよう。
そう思った。
四時間目が終わったらみんなが給食の準備を始める。
その間に入ればあまり目立たない。
でも、その間に絶対誰かとすれ違ってしまう。
また教頭先生に見つかったりしたら最悪だ。
誰もいないところを探しだそう。
そう心で小さく目標にした。
たった一人で過ごせる場所、みんなに見つからない場所、…
体育館はいつだってどこかのクラスが使っているし
図書室はこの時間かぎがかかっている。
保健室の先生は優しいけど、
「担任の先生には言ってきたの?」
とたずねてくる。
職員室の誰かにこっそり電話をかけようとするだろう。
ふいに頭に浮かんだ。
三階の一番おくに空き教室があったはず、
教材室という名前がついていたけど、どちらかと言うと倉庫みたいだ。
通級指導教室のつくえをここから運んだこともあったし、先生と一緒にいらなくなったそうじ用具などをもっていったこともあった。
この学校は、色々な生徒が集まる大規模校だ。
全校集会でよく校長先生がいっていた。
でも今はちがう。
人がだんだん減っていって、反対に使わない教室がふえた。
使う教室のほとんどは一階、二階に集まり、あまり使わない教室は三階にかたまったらしい。
いってみようとおもった。
どんどんおくへと進んでいく。
その部屋についたけど、部屋にはかぎがかかっていた
白_ なんや、も~、…
いくら引っぱってもそのとびらは動こうとしなかった。
良く考えればわかることだった。
白_ やっぱぼくはばかだ、
そう思ったけど、あきらめにとびらをゆらした。
そしたら指にふしぎな感触がはしった。
白_ …だれ、?
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