目が覚める。何処かもわからない部屋で俺は体を起こした。沢山の人がいる部屋で、突然放送みたいなものが流れた。
『 おはようございます。皆さんお目覚めですか。ワタシはゲームマスター。突然ですが、今からあなたたちには人狼ゲームをしていただきます。勿論、普通のゲームではなく、しっかりと実害がある、まあざっくりと言えば人のしぬゲームです。ルールは簡単。人狼を全て吊るか、市民などを含めた人間を全員殺すかの二択。嗚呼、妖狐の勝ちの場合もありますか。自決というのも、ありですね。最も、死ぬことに変わりはないのですが。さて、あまり話しすぎると夜になってしまいますからね。では、楽しんでくださいね。 』
そういい放ち、放送は終わった。全員混乱しているなか、突然大きな声で話し出した人がいた。その声の主は社長。いつも通りのような様子で淡々と話し出す。俺は、取り敢えず叶を探した。見回すと、叶を見付けた。そして叶の後ろにある壁にも目がいった。こそ、っと叶のほうに向かいつつその壁を見つめた。俺たちの名前と写真、そして薔薇が刺さっている。そして写真の下にあるお皿のようなもの。俺の薔薇は赤黒い色の薔薇だった。
「 なんだ、これ 。 」
そう呟きながら見渡すと、壁の近くにメモが落ちていた。拾うと、そこには 『 人のままで救済されることを望めば、きっと叶えてくださる。そう、これは願うことを諦めれば罪人となるゲームだ。永遠の命を欲することを怖がるな、永遠とは儚く美しい。そして、犠牲を生む。なんとも残酷な夢なのだから。 』 意味がよくわからない文章だな、なんて考えながらジャージのポケットにそれをいれる。その時社長がより一層大きな声で言った。
「 先程のゲームマスターとやらが言っていたことが本当ならば、今夜誰かが死ぬことになるのでしょう。どうしますか、皆さんの意見をお聞かせください。 」
その時、隣にたっていた叶が手を上げた。そのまま話し出す。俺は取り敢えず聞いておこうと叶のほうを向いた。
「 今夜は、本当に殺されるのかわからないし 、 本当に人狼ゲームなのかもわかりません。ゲームマスターの嘘かもしれないし、集団幻覚とかもあるので、取り敢えずみんなで夜を過ごしてから、明日の朝、話し合いましょう。誰かが死ぬことは絶対ではないし、様子見をしてみるのも悪くないかと、 」
賛成の声を多数もらって、何人か部屋を探しにいった。気がつけば、大広間には俺と叶しかいなかった。叶は俺のほうを向いて言った。
「 僕たちも部屋を探しに行こうか。 」
「 おぉ … 。 」
そうして部屋を見つけて、叶はりりむとかがパニックになってたりしてたら可哀相だから様子を見てくると言って部屋を出ていった。俺は、大きなダブルベットに寝転がり考えることにした。 今回のゲームに参加させられた人はだいたい30人くらい。美兎さん、樋口さん、リリさん、ガッさん、もちさん、叶、笹木、りりむ、椎名、チャイカさん、やしきず、シェン様、コウ、リゼさん、アンジュさん、戌亥さん、エビオ、社長、ふわっち、ましろさん、イブラヒム、長尾さん、弦月さん、甲斐田、ローレン、パタソンさん。そして俺。この中に人狼は2人、狂人、だから裏切り者が3人。敵側は5人。占い師が3人?騎士が3人くらいだった気がする。その他大勢って感じだった。俺は村人らしい。叶も村人だって言っていた。よくわからないけれど、叶は敵じゃない気がする。まず、少しでも絡んだことがある人とか仲良しのやつと戦ったり、疑いあったりしないといけないということ。あまりそういうのは好きじゃないし、俺も少しは仲間意識とか、そういうのがないわけじゃないから余計苦しいやつは苦しいだろうな、と思った。考えても何も思い付かないから、考えることをやめた。ダブルベッドの片側にはいって、布団を被る。瞳を閉じて、何も感じないように、と頭のなかで呟きながら眠りに落ちた。
そして翌日の朝、叶に起こされ目を覚ますついでに散歩に出た。中庭なんてあるのかなんて思いながら中庭に出てみたら、大きな十字架にりりむの小さな体が縛り付けられていた。こういうことか、なんて思いながら昨日、安堵して寝てしまった自分に嫌気がさした。最悪だ、だって、ここでりりむが殺されたら 、 叶が疑われる。
ここから、俺たちの地獄の日々は始まった。
現在 29/30 人
人狼サイド 5/5 人
人間??? 24/25 人
今夜の犠牲者 魔界ノりりむ ( ¿¿¿ )
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!