⚠木兎がとにかく可哀想
「木兎さん…行かないで…○○○○○…」
赤葦は1年の後期、深夜2時頃…謎の夢に包まれていた。
(俺か…?)
そこには真っ暗な空間の地面に座り込む自分の姿。最後が聞き取れなかったが、その日はここで夢が終わり、残りの時間は静かな睡眠へと入っていった。
朝、赤葦はボンバーな髪の毛を直す為、鏡へと向かった。いつもながらにくせっ毛な自身の髪に面倒くささを感じながらも、急いで身支度を済ませる。ふと腰が痒くなり、寝ぼけた目を擦りながら服を捲り上げた。
「は……?何、これ」
腰には謎の黒い痣、タトューのようにも見えるそれは、不自然ながらにそこにあった。夜の夢がフラッシュバックするも、すぐ治るだろうと安易に考え、急いで家を出た。
学校まではかなり遠い、急ぎ足で正門をくぐり、息を切らして教室へ向かった。廊下の途中、一瞬立ちくらみのようにフラついた。
これが…何かの合図だったのかもしれない。
赤葦は教室へと歩みを進めた。
そう、進めたはずだった。
「……、?」(何だ……?)
足が張り付いたように動かない。赤葦はしっかりと意識があった。だが、動かない。
意識があるようで無かった。
木兎さん、ぼくとさん、ボクトサン……
どこからか聞こえてくる声、これは…赤葦の声だったのだ。だが、本人にしか聞こえておらず、周りは動かない赤葦を横目に見るだけである。そして、意識が途切れた。
その頃屋上では木兎と木葉が雑談をしていた。普段なら赤葦も来て、ここで話してから授業に行くのである。
木兎「んん”〜〜……眠い…」
「あかーし、今日来ない、珍しい…」
木葉「いやそれが普通だからね?」
木兎「そうかぁ?まぁそんな日もあるって事かな。」
木葉「そーそー、」
木兎「てか俺らもう卒業間近…✨」
木葉「だな〜…赤葦と離れて大丈夫か〜?」
木兎「どこまで信用ないんだ俺……」
木葉「結構無いよ。」
木兎「(´・ω・`)……」
木兎達が雑談していると、屋上のドアが開き、2人はそちらへと反射的に体を向けた。
木兎「お、」
そこには、赤葦が立っていた。下を向いて、何かを呟いている。
赤葦「ボクトサン…ぼくとサン”,離れちャ”嫌……”」
木兎「え、っ…あかーし?大丈夫?」
赤葦は木兎の心配に耳を傾けず、聞こえていないようにうなり続けた。
木葉「え、何これ俺邪魔っぽいから、またな!木兎!」
あとは任せた、とでも言うかのようにすぐ去る木葉。赤葦が顔を上げる。するとそこには、目が充血し、血管が浮き出た恐ろしい顔があった。
木兎「ヒ……ッ」
思わず小さな悲鳴をあげる。まぁそれも致し方ない。だって、こんな表情の人間を見た事がなかったから。
赤葦「ぅあ”ぅ…!!」
まるで獣が日本語を覚えたばかりのように、これは、赤葦では無かった。赤葦の見た目だが、赤葦ではなかったのだ。獣だ。
木兎は獣を押しのけ、屋上を走った。柵のギリギリまでくると、流石に冷や汗が頬を伝る。
木兎「あかーし…?落ち着いて……ッ」
赤葦の姿をした獣に、そんな声は届かない。
赤葦「う”ぁ”ぅ…」
充血した瞳で見つめられた木兎は表情に焦りが感じられた。
木兎「何で…どうしたの、あかーし…」
木兎はぎゅっと目を瞑る。しばらくすれば、とても静かになった。ゆっくりと目を開け、下に目をやると、そこには赤葦が横になって倒れていた。
木兎「ぇ…あかーし?大丈夫…?」
先程のような、獣感は無い。木兎は疑問に思いつつも、赤葦を起こす。
赤葦「………スー」
木兎「寝てる…?」
襲ってくる気配は無い。
その後は数分、木兎の横に赤葦が寝る形で固まっていた。
赤葦「ん”…ん、」
木兎「…!あかーし、?!」
赤葦がゆっくりと起き上がると同時に木兎が声を上げた。
赤葦「え、なんで木兎さんが?」
木兎「何も覚えてないの…?」
赤葦「何の話ですか……?」
噛み合わない会話が続く。木兎は不思議に思いながらもさっきの出来事は伏せ、その日はいつも通りに過ごした。
ーー赤葦宅ーー
赤葦は少しやつれた表情で伸びをし、腰の痣を見た。
赤葦「……」
消えていない。いつになったら消えるのだろう、と思ったが、その後課題をしている途中で、痣の事など忘れてしまった。
痣は…広がっていたのに。
マルゲリータピザです…。受験期の為お休みしてたんだけど、急に描きたくなっちゃった(´>∀<`)ゝ
続きは見たい人がいれば、かな。
♡とコメ期待しとく👋( ᐢᢦᐢ )
コメント
9件
受験!?てっきり大人かと思てた、
うわぁー!投稿した瞬間見たけど電池が1%しかないの気づいてなくて電池ちらっと見たら驚いた、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん。˚.º·( ꪑꪑ)º·˚.せっかく一瞬で見れたのに!その後風呂やら飯やら宿題やら学校やらで見れなかった(_`Д´)_クッソォォォォ!