TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

注意書き


・二次創作です。

 公式には関係ありません。迷惑のかかる行為はおやめ下さい。

・冴凛(もどき)です。くっつきません。

・殴り書きのため、文章変です。ごめんなさい。

・誤字脱字あったらすみません。

・メリバです

・n番煎じ


性癖に忠実になりました。

アニメ楽しみですね!!








「良くやった、潔世一」



震えが止まらない。「にぃちゃん」と兄を呼んでも、振り返る気配は感じられない。

凛の瞳に映っているのは、潔を褒める大好きな兄の姿。ずっと求めていたものは、全て潔世一に奪われてしまった。

たった一言。たった一言でいいから褒めて欲しい。そんな彼のささやかで傲慢な願いはもう叶わないのだと、凛は悟ってしまう。



「⋯⋯待って。にい、ちゃ⋯⋯」

「⋯⋯凛」


振り返った冴は、いつもと同じすまし顔だ。ツンと冷めた瞳は、先程の潔への態度と180度変わっている。



「お前は、」



冴が何か言っているような気がするが、凛の耳へは届いていなかった。

ただ、痛い。足が、体が、心臓が。



(⋯⋯も、やだな⋯⋯。聞きたくない⋯⋯)



くらり。


次の瞬間、凛の視界は真っ黒に塗りつぶされた。








冴side



「凛。」



愛しい弟を見上げる。未だに雪の日に囚われている弟に対して、解呪の鍵を与えるために。



「お前はよくやっていた。凄いな、凛」

「⋯⋯」

「凛?」


凛の口が薄く開いて何かを言葉にした。蚊の鳴くような声で、凛は言った。


「ごめんなさい」と。


そう、謝罪の言葉を口にした。

どうして凛が謝るのか分からなかった。ただ、嫌な予感がして凛の方へ1歩歩みを進める。


ぐらりと、凛の体が傾いた。



「──っ凛!!」



どさり。



凛が真緑の芝生上に倒れ込む。ひゅ、と自分の喉がなる音がした。

会場が水を打ったのかように静かになる。1拍置いて、甲高い悲鳴が会場に響き渡ったのと同時に、一気に観客が騒ぎ出した。

パシャパシャとフラッシュが炊かれる音を気にする余裕も無く、凛に駆け寄る。呼吸が少し浅いが、それ以外に特に気になる点はない。なら、どうして。


「りん、凛⋯⋯。りん、⋯っ!!」

「冴、落ち着け!!」


潔世一や他の選手達が、ほとんどパニックになった俺を落ち着かせようと躍起になる。

直ぐに担架が運ばれてきて、凛は連れていかれた。担架を運んできた人に、凛は病院に連れていくので安心して表彰されてほしい。と告げられた。





凛は、それから目を覚まさなくなった。

原因は分からない。ただ、身体には何も問題が無いから、精神的なものかもしれない。と医者は言った。



「⋯⋯凛」



日に日に増えていく見舞い品の花たち。その中で眠る凛は、その容姿も相まって、まるで白雪姫のようだと感じる。

凛は眠り続けている。ずっとずっと。この先も。






凛side



「⋯⋯兄ちゃん⋯⋯?」

「おはよう、凛」


目が覚めると、幼い頃の兄がそこに立っていた。夢。そう確信する。だって、今の俺はW杯を優勝した直後だったのだから。


「寝坊助だな」


そう言って笑う兄は、記憶と全く同じ。ベッドから起き上がって部屋の中を見た時、強烈な違和感に襲われた。


⋯⋯サッカーのトロフィーが、無い。


「⋯⋯にいちゃ、サッカーは⋯⋯?」

「さっかあ? なんだそれ」


息を飲んだ。にいちゃんが嘘をついている気配はしない。きっとこれは本当だ。

俺は、サッカーの存在しない幼少期の夢を見ている。


「はやく起きないと⋯⋯!」



⋯⋯ふと、思考が停止した。

現実に戻っても、兄ちゃんは俺を認めてくれていない。ずっとあの日に囚われながら、兄ちゃんが俺を見てくれるのを待ちながらサッカーをする。もっと走って、走って、走り続けて⋯⋯。ゴールが無かったとしても、走り続けなくてはならない。



──なぁんだ。こっちの世界の方が幸せじゃん。





「⋯⋯にいちゃん、おはよう」

「おはよう、凛」




忘れちゃおう。全部。サッカーのことも、雪の日のことも、夢を書き換えた兄ちゃんのことも、兄ちゃんに認められなかったことも。全部、ぜんぶ。



「そういえば凛。さっき言ってた『さっかあ』ってなんのことなんだ?」

「⋯⋯サッカー? なぁに、それ」

「⋯⋯寝ぼけてただけか」







この作品はいかがでしたか?

143

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚