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第2話です!
今回も、ファザコン拗らせロシアと自称恋人候補アメリカがバトってます!
是非、最後まで見ていってください!
「……まだそこに座ってたのかよ」
アメリカはソファに腰を下ろしながら、ちらりとロシアへ視線をやった。
ロシアは当然のようにソビエトの隣、いや、ほぼ隣というより“付属物”の位置にいる。
「何か問題か?」
ロシアは穏やかな声で言う。穏やかだが、退く気は一切ない。
アメリカはため息を1つ吐いた。
「十九歳って、自分で歩ける年齢だよな」
「ああ」「安心しろ。俺は独立してる」
ロシアの言葉を、アメリカは鼻で笑った。
「独立ね。父親の肘を掴んでるのに?」
ロシアはちらりとソビエトの腕を見て、ゆっくりと掴む力を強めた。
わざとだ。
「父さんは忙しいんだ。支えが必要だろ」
「便利な理屈だな。“恋人”が隣に座る余地もない」
その言葉に、ロシアの視線が鋭くなる。
氷点下を更新する目つき。
「“恋人になりたい”の間違いだろ?」
アメリカは一瞬黙ったが、直ぐに反論した。
「すぐに恋人になるさ」
両者間に火花が散り、空気がきしむ。
「父さんは、簡単に奪える存在じゃねぇよ?」
「知ってるさ。だから口説いてる」
ロシアは小さく息を吸い、にこりと笑った。
この笑顔が一番危険な笑顔だった。
「口説く? 父さんはそこら辺の女とは違う」
「そうだな。だから対等に向き合ってるだろ?」
「お前は軽すぎる」
「君は重すぎる」
完璧なカウンター。
二人の視線がぶつかり、火花が二乗になる。
そこで、ようやくソビエトが口を開いた。
「……ロシア」
「何?父さん」
即答。反射神経が愛情を証明している。
「…腕が…痺れた」
ソビエトは少し申し訳なさそうに言った。
眉を下げて、声を抑える姿が、何とも言えない色気を引き出す。
何見てるんだ、アメリカ。
「あっごめん」
素直に手の力を緩めるロシア。でも、離す気はサラサラないらしい。
その一瞬を逃さず、アメリカが一歩距離を詰める。
「ほら見ろ。言われてんぞ」
「黙れアメリカ」
「ソビエトに拒まれたからって、俺にあたんなよ」
「拒まれてない」
アメリカの挑発に、ロシアは睨み返した。
ソビエトは額に手を当てた。
この二人、言語を武器にする才能がありすぎる。
「アメリカ」
「なんだ?」
「挑発するな」
「してない。事実を言ってるだけだ」
「ロシア」
「…」
「睨むな」
「……努力する」
努力制。
沈黙。
だが、どちらも引かない。
アメリカは肩をすくめ、少しだけ声を落とす。
「なあロシア。俺は君の父親を奪う気はない」
「信用できない」
即答。0.1秒。
相変わらずの反応速度に、アメリカは舌打ちしそうになるのを堪えた。
「隣に立ちたいだけだ」
「その“隣”が問題なんだ」
ソビエトは、二人を見比べて、深く息を吐いた。
「まったく……」
呆れたようで、どこか困ったようで、ほんの少しだけ——誇らしそうだった。
愛されるというのは、
騒がしくて、面倒で、
それでも、
悪くないものらしい。
次回もお楽しみに!!