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6章「どっち」
チーノがおらんくなったなんて…
ど、どうせ嘘なんやろ…?
でもあいつらは目が真剣そのものやった。
shp「じゃあ俺は探してきますっ…!!」
そう言って上着を着はじめるショッピくん。
kn「は、はぁ?!何言ってんねん!もう外はめちゃくちゃ寒いぞ!」
tn「冬なんやで!!体調のこと考えろや!」
それを止めるコネシマとトントン。
でもその抵抗も意味がないと俺はわかってた。
shp「いや、行きます。」
kn「はぁ?!アホなこと言うてんちゃうぞ!」
shp「アホなこと言ってるのはそっちですよ!!」
ショッピくんは大きい声をあげる。
怒ってるわけじゃない。そのぐらい、
チーノのことが心配なんや。
kn「っ…でも!」
tn「どこに行ったかなんて分からへんやん!」
コネシマとトントンは必死に止める。
でも、俺からすると無駄なことしてんな、
と思ってた。
だってショッピくんは______________
shp「体調より大事なもんがいないじゃないっすか!!!!!!」
…まさしくその通りや。
人の命と体調なんて、人の命に決まってる。
いい答え方やな。
ut「…ショッピ」
すると大先生はショッピくんに話しかける。
何するんや?と思っていた。
shp「…何ですか。大先生も止めるんですか?」
ut「ちゃうわ。」
すぐに答える大先生。
ut「…俺も探す。俺の大事な軍団の後輩やで?探さんわけがないよなぁ!」
shp「!…じゃあはよ準備してください」
ut「おしゃ。…お前らも来るやろ?」
そういって大先生は俺らと目をあわせた。
そして次に俺はロボロと目を合わせる。
そうしたら2人でうなずく。
sho「当たり前やろ。」
rb「それ以外何があるねん。」
俺らは防寒対策をして出かける。
…まぁ、俺のことたくさん助けてくれたんや。
俺も恩返しの一つや二つはせなあかんからな。
待ってろよ、チーノ。
◆◆◆
…あーあ。ついに飛び出しちゃったなぁ。
これ、絶対に怒られるやつや。
ci「………はぁ。」
外はやっぱり寒かった。
マフラーとかをつけても足に
対策ができへんから足がめっちゃくちゃ
寒くて痛い。
ci「…役に立ちたかったなぁ」
1人でそんなことを呟く。
俺が1番最初にシャオさんの事情を知ったのに
何も助けられなかった。
全部後から知ったロボロしか役に立ってなかった。
なんか、俺ってダメやな。
…なんでこんな俺がシャオさんの
事情を知ってんだろ。
もっとマシなやつ、おるやろに。
ci「っあ…雪…。」
すると雪が降ってきた。
風も強いしだいぶ寒い。
しかも雪は積もっているため歩く時は
気をつけなければならない。
ci「…おっとっと…。」
物に引っかかって転けそうになる。
その時だった
ザーーガシャン!
なんと屋根から雪が落ちてきた。
転けそうになっていたため
体制が崩れていて避けることはできなかった。
ci「ま、まず_______っ?!」
俺の抵抗は虚しく、
俺は雪に埋もれた______。
◇◇◇
shp「チーノッ!!!」
俺は必死に探す。
それに俺の予想は当たってたんや。
シャオロンさんのところへ慌てていく
ロボロさんを見た時、チーノはロボロに
向かって大先生がいると言う
ハンドサインを送っていた。
そうしてその後のあいつの表情は
笑顔なのに悲しい表情だった。
おかしいと思っていたんや。
…くそぉ。
こんなことになるなら話しかければ良かった。
shp「チーノッ!!」
吹雪がすごく、雪が積もっていて歩きにくい。
もし雪に埋もれているなら50分以内で
見つけないといけない。
1時間も埋もれていると生存率は約20%。
嫌やで、俺。お前おらんの…!!
ut「しょぴー!おらんわ!」
shp「っ…わかりました!」
大先生が声をかけてくる。
rb「おらへん!」
shp「…わ、わかりました!!」
次にロボロさんが声をかけてくる。
sho「ショッピ!」
shp「…しゃおさんっ…!」
最後にシャオさんが声をかけてくる。
sho「屋根から雪が落ちたところがあるって!」
shp「!!!」
ut「まじか?!」
rb「じゃあさっさといくぞ!」
◆◆◆
痛い。冷たいよ。もう…しぬんかな。
まぁ、それでもいいけど。
…呼吸もできない。
でも、でも…生きたいのはなんでや。
この動かない体で、回らない頭で。
生きれる術なんて無いのに…。
ci「しょ……ぴぃ…」
名前を呼ぶ。
返事はない。
ci「ろぼ…ろ……?」
名前を呼ぶ。
返事はない。
ci「だい……せんせー……」
名前を呼ぶ。
…返事はない。
ci「…っしゃお…ろぉん…!!!」
名前を呼ぶ。
…返事なんてこない。
もうわかってることなのに。
はは。なんか、哀れやな。俺。
sho「チーノ!!!!」
…っえ?
シャオロン…?
rb「ショッピ!毛布くるめろ!」
shp「っは、はい!」
ut「出すぞ!手伝え!」
みんなの声が聞こえる。
…なんだ。探してたんか…。
…はは。必要ないやろ。俺なんて。
…でもなんでやろな。嬉しいんや。
sho「…っ。ばか」
涙を流しながらシャオロンはそう言う。
…ごめんって。
そうして俺は眠りについた_____。
◇◇◇
病院の待合室。
俺らはチーノを病院に運んでから今は
チーノは検査中なため待っている。
rb「…」
shp「…っ」
ut「…」
ショッピはずっと真剣な顔で
チーノを待っている。
それを見て何と声をかけたら
いいのか分からない大先生。
ロボロは…気まずそーにしている。
sho「…なー、大先生。」
ut「っへ?」
俺が話しかけるとびっくりしたように返す。
sho「我々だに…戻ってくるんか?」
ut「!」
rb「!」
shp「…っ!」
質問をする。この答えによっては
もうこいつと会うことはない。
あいつのあの時の答えは「考える」だった。
そして本当の答えを聞けてないんや。
やから、聞かせてくれ。大先生。
sho「…どうなんや。」
ut「………抜けへんよ。」
sho「!ほんまか?!」
rb「!」
shp「!!」
衝撃的な答えだった。
あいつなら抜けるって答えると思ってたからや。
ut「…ほんまやで。…過去の俺の行動を
振り返ってみると俺は本当に自己中な
動きしかしてなかった。俺が
悪かったと分かったんや。」
rb「…ええやん。」
shp「…これからもボケたりツッコんでくださいよw」
sho「…よろしくな。」
ut「…おう!よろしく!」
そうして俺らの仲は良くなった。
そして、仲直りをするときの秘訣。
このストーリーでわかるように、
話し合いではダメだった。
喧嘩しかしなかった。
でも、ショッピはチーノを助ける”理由”が
あった。友達だから、仲間だから、
自分より大事だから。という理由で
あいつはチーノを見事助けることができた。
そう。助けるために必要なのは”理由”だ。
…またこの日々が続くと思うと
俺は無性にも楽しくなってしまった。
●エピローグ
助けるために必要なのは「理由」だ。
よく友達だから助ける理由はいらない。等の
表現はあるだろう。俺たちもそうは思う。
でも違うんだ。俺達には「理由」が必須。
あいつが”我々だを抜けたい”のは
辛いからと言う単純な「理由」。
でもショッピのような”助けたい”のは
命より大切だからという「理由」。
そうして”俺があいつを止めたい”のは
まだその時ではなく、まだ遊びたいからという「理由」。
そうして”我々だがこの仕事を辞めない”のは
失いたくないからという「理由」があるから。
そうして今日も俺は
「楽しみたい」という「理由」で
撮影に挑む。
…煽って笑って演じて騙すキャラな俺だけど
「楽しみたい」という「理由」があるから
「笑わせたい」という「理由」があるから
今日もあいつらに会いに行くんだ。
ut「おっ、きたぞ」
ci「今日のやつって何やったっけ?」
tn「あの…3分鬼です…w」
shp「いいタイトルコール決めろよな!」
ci「よろしく!」
sho「…おう。やってやらぁ。それでは!マイクラ3分鬼!」
この日常を俺たちは失いたくない。だから…
いつまでも遊んでやる。