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「ねぇねぇー。」
後ろから声がする。とりあえず反応はしないでおこう。
首に腕が絡んできた。
耳に吐息がかかり、少し動揺し顔が朝焼けのような顔に染まる。
その動揺を彼女は気づかずに体重を乗せてきた。
不意打ちだったので思わず「おっ。」と声が出てしまった。
今度はその声にはちゃんと気づき、素早く隣に座って、「顔真っ赤ー。」「かわいー」と頬をつついて、ニヤけていた。
そのニヤけた顔が、それは天使のイタズラの笑みのように感じた。
「尊い。」そう強く思っていた。
急に彼女が、「へぇっ?」と力が抜けた可愛い声が聞こえた。その時、「尊い。」と思っていたことが口に出ていたのだと気づいた。自分も恥ずかしくなり、顔が火照った。
そしたら、彼女は「へぇー。そーなんだー。」「と、尊いんだー。」と余裕をもっている雰囲気を醸し出そうとしているが、酸素が十分に行き渡っていない炎のような赤く火照った顔と、引き攣った笑みで台無しになっている。
「そんなところも可愛いのだが。」
また声に出ていたらしい。彼女はもっと赤くなり、「ばかー。」と顔を膝に埋めてきた。
可愛いなと思いながら頭を撫でていると、急に「ふふっ。」と彼女は笑った。
「そういうところが好きだけどね。」と小さな声で呟いた。
自分は彼女は何か呟いた気がしたので、「何か言った?」と尋ねた。
彼女は「ううん、なんでもない!あっ、そうだ!ご飯なにがいい?今日は張り切っちゃおうかなー!」とにぱーと天使のはねが生えたように見える可愛い笑顔で言った。自分は、困らせようと、「じゃあ彼女のおまかせで。」と答えた。
彼女は「うーん。それが一番困るんだけどなー。」何がいいかな…。と考える彼女の仕草も可愛い。
彼女は、「そうだ!一緒に買い物行こ!」と発案した。
自分は「ああ、いいね。準備していこうか。」「うん!」
外に出る前に彼女はドアで不意に振り向いた。
そしてまた、天使の笑顔で
「とびきり美味しいの作ってあげるんだからねっ!」と言った。
そして軽い足取りでドアの外へ歩いていった。