「好きな人が出来たんだ」
昼休み屋上、彼とショーの話をしていたら唐突なその発言に目を見開いた
「…そうなんだね」
突然のことに驚きつつ返事を返した
正直言うと僕は彼に恋愛的感情を抱いていた
…気付きたくなかった
こんな薄汚い感情を抱いているのが申し訳なかった
「僕…出来るだけ応援するよ」
「何かしたほうがいいかな…?」
「…いや、大丈夫だ!」
「自分でやる方がいいからな!!」
「ふふ、司くんらしいね」
…今自分は上手く笑えていただろうか
分からない
早く捨ててしまおうこんな想い
いらない
邪魔だ
司くんは優しいから知っても距離を置かないだろう。
そう分かりきってても言いたくない
彼の恋を全力で応援しよう
「類は____」
「そろそろ戻ろうか」
彼に言ってはいけない
優しい彼はきっと傷付いてしまうから
傷付けてはだめだ
この想いには蓋をしておかないとだめなんだ
これでいい、
「これでいいんだ」
自分に言い聞かせるかのように彼に聞こえないように小さく呟いた
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あいらぶゆー⠉̮⃝︎︎