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「もう!心配したんだからね‼」
「ごめんて奏斗…。」
どうにか一時間目の授業をやり過ごし、10分休みになって奏斗に怒られる。
そうとう騒ぎになっていたようで先生にも声をかけられた。
生徒も周りに集まってくる。
「でも戻ってこれてよかった。」
「ほんとに。誰に助けてもらったの?」
「せ、じゃなかった。美園。」
「へぇ。あいつが?」
「奏斗、知っとるん?」
「知ってるも何も有名な奴だよ。成績優秀、容姿端麗。高身長であり、ヴァイオリンが弾けて、絵も描ける。ただ難点があるとすれば不愛想。モテる以外の何物でもなくない?」
「はぇー。」
そういう風に設定されているのか、奏斗がめちゃくちゃキャラクター紹介みたいなことを言ってる。
「不愛想には見えんかったけどな。」
「え?」
「え?」
「…あいつが?」
「おん。」
「なんかされなかった??」
「とくには?」
「はぁー。まじで気を付けてね。ひばは可愛いんだから。」
「それ前も聞いたわ。」
チャイムが鳴る。
頑張って授業を受けながら普通のあいつらのことを考えた。
俺はいつもとの世界に戻れるのだろうか。
ボーっとしているといつの間にか時間が過ぎて行って昼休みになったようだった。
「ひば?ご飯食べよ。」
「え?あ。せやね」
慌てて準備をすると何やら廊下が騒がしい。
不穏な声まで聞こえてくる。
「っ‼‼奏斗、ごめん。ちょっと行ってくる。」
「あ、おいひば‼」
俺を止める声が聞こえるが無視をして扉に向かう。
何やら数人の生徒が争っているようだった。
「だ―かーら‼俺らは転校生を見に来ただけだっての‼」
「怪しいやつに合わせたくない。」
「お前の許可はいらねぇだろ!?てか、俺一応先輩な?」
「葛葉、怪しいはスルーすんの?ww」
「うっせ!ラヒムは黙ってろ。」
「何事、って美園⁉」
「雲雀。」
「そして、えぇぇえ?⁉⁉」
「うるさ。」
「あ、転校生君ぢゃん。」
「マ?」
「マ。」
見たことのある白髪と銀髪のかたは。
「葛葉さんとイブダムゥ⁉」
「もはや誰だよw」
「てか俺らのこと知ってるんだ。」
「あ、やべ。」
「wwww」
「ちょっとひば、めちゃめちゃ大声聞こえたけどってぇえええ⁉」
「1年は元気だな。」
「なんで、葛葉先輩とイブラヒム先輩がここに??」
「転校生見に来た。」
「葛葉に連れてこられた。」
会話のテンポがいいなこの2人…。
と、いうか。
葛葉さんは叶さんと一緒の登場じゃないんだな。
『その人は隠しキャラですから。』
言っちゃうんだ。
『全ルート回収してほしいので。』
普通にむずそう。
『頑張ってください。』
それしか言わんやん。
まぁ、おいといて…。
「何でもめとったんですか?」
「あ、聞いてくれよ。そこの、なんだっけ?美園?ってやつがいきなり突っかかってきてさぁ」
「葛葉はまぁ、ちょい怪しいからね。」
「おめぇまで怪しいゆうな。」
「ふふ」
「俺はその、雲雀に危険かもって…。」
「めちゃ過保護やん。」
「君、美園君?いつひばとそんな親しくなったの?」
「君に言う必要はなくない?」
あれ、こっちでも火花が…。
「てかさ、このままだとせんせーくるくない?」
「まじかよ。やっべ、ずらかるぞ‼」
「りょー。…またね、ひば。」
「え?」
葛葉さんとイブダム…改めイブさんが走り去っていく。
もしかして、イブさんは何か知ってる…?
―――――――
葛葉 好感度10%
3年
モテるがサボり魔。
もしかして吸血鬼?
イブラヒム 好感度15%
2年
石油を掘り当てたとかなんとか…。
彼ももしや。
彼らの次はだれが現れるだろう。
頑張ってね?