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最期まで可哀想で悲しかったのは誰?
『私ね、最期は凶一郎くんがいいな!凶一郎くんに殺されたい!』
そうアホな事を言っていた癖に。あの時俺に叱られたくせに。なぜお前は居ないんだ?夢
「凶一郎、もうそろそろやめな?」
「いいや、辞めない。俺はあいつを殺させてしまった事も。アイツを殺したことも許しやしない」
「……そっか。じゃあ僕が君の最期を貰うね、凶一郎」
「…?!」
「会長として、これ以上は見過ごせない。」
「それがでた結論だよ、凶一郎」
「…そうか。済まない、灰。」
「…何が?凶一郎」
「俺はお前に最低な選択肢だけを遺してしまう。」
「あの時、もう失わせないでくれと言っておきながら…本当に済まないっ、灰」
「…。そうだね、君は最低だ。僕の唯一の親友を。あの時からの親友を今度は君から失わせるんだ。」
「本当に済まない、灰。許してくれとは言わない。ただ、本当に済まなかった」
「……いいよ。僕が会長として。元親友として、終わらせてあげる。」
「ははっ、”元親友” か。あの時の俺と逆だな、灰」
「そうだね…凶一郎」
「……もう、親友じゃないんだな。俺達は」
「…ッ、そんな事ないよ!!凶一郎!!僕は、僕は……」
「悪い、責めたかった訳じゃないんだ灰。お前があの時の俺と同じようにしようとしてることは分かっている」
「親友としても終わらせようとしてくれたことも。済まない」
「いいよ。僕も悪いから。」
「…。灰、頼まれてくれるか?俺はあいつの所に行けるかなんて分からないが、叱られないといけない。」
「……」
いくら灰でも許してはくれないよな。本当に済まなかった、灰。俺は、俺の都合であの日からずっと振り回していた。
親友として、遠慮なくコチラに連れてきて……その癖こんな終わりをお前に与えて…。
すまない。許さなくていいから、どうか…俺を…
「許すよ」
「は?」
「僕は許すから、君も君を許してよ。それでお互い仲直りしよう」
要するに水に流そう、という事か。
…。仲直りということは、親友のままいれると言う事だな。
良かった、お前にまで離れられなくて
「あぁ、わかった。お互い仲直りしよう灰」
「うん、これでお互いわだかまりは本当になしだからね!凶一郎」
「ふっ、わかっている」
「…、それじゃあ親友として。終わらせるね?凶一郎」
「あぁ、頼む。親友として、俺の最期を頼む」
「うん、任せてて凶一郎。僕が苦しまずに逝けるようにするから」
「…ふっ、優しい奴だな。最後まで」
凶一郎は死んだ。僕の手でたった今散ったから
「おやすみ、凶一郎。」
「…うちのが世話になったね、会長。」
「!!二刃ちゃん」
いつの間にか彼の家族が来ていた
「本来ならうちで全て終わらすべきだった。それを凶一郎の親友でもあるあんたに…」
「…いいよ、二刃ちゃん。凶一郎が、他の誰かに殺られるぐらいなら。そして暴走し続けるぐらいなら。親友である僕が止めてあげたかったからね」
「そうかい、それなら感謝しておくよ会長」
「うん、ありがとう凶一郎」
こうして夜桜凶一郎による暴動はおわった
「……僕ももうそろそろ終わりかな。」
チラリと薬の山をみて、凶一郎が居たからまだ生きていたんだと。思考してから、僕も引き出しから取りだした辞表を置いて…トドメをさした僕の使い慣れた武器であるカッターナイフでいった
「……、てんごくにいけたら…いい、な」