その後、鐵長さんに教えてもらった道を進んでいくとちゃんと駅があった。
条野さんはなんであんなに私に執着しているのか…
「!若しや、監視対象だったり?!」
「それはないですよ。」
「ヒョオっ!…じょ、採菊さん…」
「ングッ…ハイ、採菊です♡」
お、死なない。
「で、貴方はなぜ監視対象だと?」
「だって採菊さん、私ばっかりに構ってくるじゃないですか。それに私の異能力はまあまあ危険ですしおすし…」
「お、おすし…?まあでも勘違いしないで下さい、私は猟犬として貴方を監視したことはないですよ。(猟犬としては、ですけどね)」
お、つまり私は監視対象ではない、と!
「よかった〜。監視目的で近づいてると思ってた…!じゃあこれからはちゃんと友達でいいですよね?採菊?」
「ヒュッ………」
「あ、死んだ。」
さて、やっとのことでヨコハマにつきました。
敦少年、入社試験は合格したのだろうか…
「ただいま!!」
「羅紫!おかえり〜で、例のブツは?」
「はいはい乱歩さん、福岡名物、博多通りもんですよ〜」
「よっし!!ありがとう羅紫!」
ああ可愛い…26とは思えないこの可愛さ…癒し…
「私のもあるー?」
「治のはないよ。」
ほんとはあるけど揶揄おう。
「あ、羅紫ちゃん!出張お疲れ様!」
ありふれたモラルを超えた妹愛の人だ!
「谷崎さん!あ、コレお土産です!ナオミさんとどうぞ〜!」
「え、ありがとう!!」
「羅紫〜私のは〜?」
「あ、国木田くん!君にはぶさ明太子付きの万年筆を買ってきた✨」
何時も国木田くんの万年筆、太宰さんの所為で折れてるからなあ…
「ぶ、ぶさ明太子…?あ、ありがとう…(喜んでいいのかっ…?)」
「羅紫〜??」
「あ、採菊たちにも渡さないと。」
前露西亜で買った胡桃割り人形渡し忘れてた…
「羅紫?!それは猟犬の名前ではないのかい?!」
「あ、私のお友達なんだよ!最近?なったんだよね。あ、後ちゃんとお土産あるからね。揶揄っただけだよ。…どうぞ!」
「なんだい、コレは…」
「完全生存読本。どんな命の危機もコレで解決!」
自殺癖を戻せるかは謎だけど。
「私は美女と心中するのが夢であって生存はしたくないのだよ?」
「知らないよ…私が生きてる限りは生きてね。」
「ちぇ〜しょうがないなあ羅紫は。私と結婚して一緒に生きたいですと云えば羅紫ならば考えるよ?」
「な、何言ってんの?!」
これ最早告白?求婚じゃん…真顔で言うとか流石自殺思考は違うわ…
「あ、あのぅ…」
「ん?ああ、敦少年!今ここにいるという事は入社試験は無事合格したのだね!!」
「は、はい!これからよろしくお願いします!せ、先輩!」
せ、せんぱい…!?!?
「先輩…♡! 聞いたかい国木田くん!私もついに先輩と呼ばれる日が来たのだよ!」
「まあ敬われるのも数日だろうがな…」
「国木田くん?それ無茶苦茶失礼じゃない?刺すよ?」
「やめんか!!」
「え、国木田くん、知らないの?!へそから3寸㌢のところを5哩㍉刺すととてつもなく身体能力があがるのに?!」
「何?!それは本当か?!」
「嘘。」
「万年筆バキッッッ!!!」
羅「うぇ〜い」
太「折れたァ〜折れたァ〜万年筆が折れたァ〜」
羅「国木田くんの大好きな万年筆がおっれた〜ういっひっひっひ〜!!」
「ッッッ!!!この唐変木共めらがアアアア!!!!!」
いやあ楽しい。