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誰かの声に耳を傾けた時
その誰かと入れ替わっていた自分
強くなろうと思った
自分の身体では無いのに。
誰かの幼い頃の写真が
棚の上に並べられていた
とても愛されてるんだと知った
自分は愛されることも無く
生まれた
ただ強い人間だと意識され
素っ気無いとバカにされた
自分が生まれてからいい事は無い
あるのは強い心だけ
時間だけ流れて
流れに沿って生きていく
生まれてきてはいけない存在
それを知った時
初めて涙を流した
それが初めての感情だった
元々感情なんてなく
何も考えずにぼーっと生きてきた
誰にも興味を示すことなく
誰かを守る為だけに
自分がいると思っていた
貴方の優しさを知る前までは。
貴方の身体を借りて
貴方の行動とは別に
自分のものにしようとしていた
何でも許してくれて
優しくしてくれる貴方に
苛立った、
愛されて生きてきた人間に
自分の気持ちなんて分かるはず…
「わかるよ。」
その言葉で何度救われただろうか
何度迷惑かけただろうか
何度、貴方に愛されただろうか。
終わり