「 え…黛さん…? 」
「 梶本ヒズは…梶本ヒズの提案には乗らないで… 」
私は必死だった。
市松ちゃんが酷い目に遭わない様に。
私が守らないと。
私が…
私が梶本ヒズから市松ちゃんを…
「 マユミ。 」
久しく聞いた声。その先に居るのは先生だった。
「 …せ、先生…? 」
「 マユミ、ちょっと来て。幸仁はまた今度マユミと話して。 」
先生は私を半ば強制的に紫ノ秋の上階の小さい部屋に連れて行った。
「 なんのお心算ですか…? 」
「 マユミ、今周り見えてないでしょ。 」
「 先生は梶本ヒズが犯した内容をご存じないんですか?あの時教員をしていた貴方が知らない訳がないですよね。 」
「 さぁ。なんのことだったかな。 」
「 …… 」
先生はそうやってとぼけるけど絶対に忘れている訳が無い。
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