「1日経つと記憶を失うんだったら、俺が毎日お前との思い出を作る!!!!」
「( :˙꒫˙: )ポロポロ」
「ありがとう、ぐすっ…!」
これは、心臓病の彼と事故で記憶障害のある彼女の話ーーーーーーー
涼太side
翔太「りょーうた!I˙꒳˙)」
そう言ってひょこっと出てきたのは俺の彼女
『翔太』。
涼太「よっ」
涼太「今日もありがとね、いつも大変なのに…」
俺がそう言うと彼女はふにゃっと笑ってこう言った。
翔太「全然!俺、涼太がいないと生きてけないから」
嬉しいなぁ…でも、俺には命の限界ってものが近いんだ…
翔太「ねぇねぇ聞いてよ〜」
涼太「どーしたの?」
翔太は嬉しそうにカバンから何かを取り出す
翔太「今日ね〜いつも平均以下の数学がね〜今日平均より上だったの!」
涼太「凄いじゃん!」
俺が彼を褒めたら「恥ずかしいだろっ//」って照れ隠ししてて。
ほんとに可愛い。
翔太「あっ!そうだ!」
涼太「ん?」
翔太「そーいや、明日涼太の誕生日だったよね?」
そういえばそうだな…長いこと病院にいれば季節感がわかんなくなるもんだな。
涼太「誕生日、覚えててくれたんだ」
俺がそう言ったら彼は「当たり前じゃん!だって涼太の彼女だよ?」と照れくさく言ってた。
翔太「とにかく!明日、楽しみにしてろよ!」
涼太「はぁい(笑)」
そう言って彼は病室を後にした。
俺に、明日なんかあと何回来るかわからないのにーーーーーーー
翔太side
今日は俺の彼氏にプレゼントをあげるんだ!
なんでかって?そらね〜(笑)誕生日ですから!
そんな彼に似合う赤色のバラの花束を買って
彼の病室に向かっていたら
翔太「うわっ」
急に激しく風が吹いて、手から花束が離れてしまった。
翔太「だ、だめっ!」
俺は飛んで行った花束を取ろうと後ろに下がった。
そしたら次の瞬間ーーーーーーー
プーーーーーーーー!!
翔太「えっ…?」
大きな音とともに俺の視界は真っ暗になった。
血の匂いと涼太にあげるはずだった薔薇の匂いがほんの少し。
俺は何が起きたのか分からないまま意識を手放した。
涼太side
「翔太まだかな…もう来るはずだけど」
今日、翔太が俺の誕生日を祝ってくれるらしい
待ち合わせは一応病室に10時だけど。
何故かいつもより遅くて。
俺は嫌な予感がしてた。
でも『翔太なら大丈夫でしょ』って思ってた俺が馬鹿だったーーーーーーー
看護師「涼太くんっ!!」
急に看護師さんが俺の病室に慌ててきてこう言った。
涼太「え…?ど、どうしたんですか、」
看護師「翔太くんがっ!」
涼太「?!!!」
俺は急いで翔太の所へ本当は走っちゃダメだけど全力疾走で走った。
涼太「翔太!!!!」
俺の見た翔太は1日経つと記憶を失う姿だった。
翔太「…?」
涼太「翔太っ」
俺が翔太のとこに駆け寄ると、「誰、ですか、?」と言われた
涼太「え…?」
涼太「覚えて、ない?」
翔太「ごめ、なさい」
俺に謝ると目から涙がぽろぽろと頬を伝う。
涼太「あ、ごめ…泣かないで?」
あとから医師に聞くと、翔太は事故のせいで
記憶障害を負った。
涼太「記憶障害…?」
医師「はい…おそらく、彼は1日経つと記憶を失ってしまうという障害ですね…」
涼太「そう、ですか…」
俺は、医師の話を聞き終わると翔太の所へ戻る
翔太「あ、…えと、りょ、りょーたくん」
涼太「ん、どーしたの。」
翔太「おれ、前の記憶がなくて、その…」
涼太「なぁ、翔太…俺自己紹介させて?」
翔太「へっ?」
涼太「俺は宮舘涼太!翔太と付き合っててお前の彼氏!!」
翔太「…!」
涼太「翔太が1日経つと記憶を失うんだったら、俺がお前との思い出を作る!!!!」
翔太「!!」
俺が彼にそういうと彼は「嬉しいっ…」
って言って頬に涙をぽろぽろ流した。
そう、あの日から俺は決めたんだ
絶対に翔太を1人にしないってーーーーーーー
翔太「ねぇ、一緒に寝ていい?」
涼太「いーよ、こっちおいで。」
毎日一緒に寝たり、ずーっと一緒に居た。
翔太「りょーた、俺、絶対にりょーたのこと忘れないから。」
彼はふにゃっとした笑顔でそう言ってくれた。
涼太「俺も。絶対に翔太を1人にしないし、忘れない。」
そう約束したのにーーーーーーー
翔太side
『ピリリリリリリッ』
医師「涼太くん、聞こえますかー?」
涼太「はあっ…はあっ……」
翔太「りょーた!」
俺は彼の名前を呼ぶ。
看護師「聞こえますかー?しっかりしてねっ!!」
涼太「しょ…た……おれ…」
どんどん彼の意識が薄くなっていく
翔太「お願いっ…死なないで…」
そう願っても涼太の息は荒くなっていくばかりで…
涼太「おれ、おまえと……はぁっ…つきあえて…よかっ………た……………」
『ピーーーーーーーーー』
彼は最後にその言葉を残して俺が握っていた彼の右手がするっと落ちた。
医師「………午前11時25分、宮舘涼太さん永眠になられました…」
看護師「……涼太くん…」
翔太「ねぇ、嘘でしょ…?」
俺は現実を受け入れれず体が崩れ落ちた。
翔太「ぐずっ……りょーたぁっ……」
そうだ。せめてでも、涼太を忘れない為にーーーーーーー
翔太「涼太…っ涼太っ……!」
あの人は忘れては行けない人、忘れちゃ行けない人…
涼太っ………………
涼太………………
忘れちゃダメだ彼のことだけはーーーーーーー
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
翔太「ん、…………」
朝目を覚ますと病室にいた
何故か俺は泣いていてーーーーーーー
机を見るとたくさんの紙が置いてあった
そこにはーーーーーーー
『涼太』と書かれた紙が沢山あった
翔太「…涼太って、誰…?」
あの人の事は、忘れたくなかったのにーーーーーーー
涼太「翔太、大好き!」
あの人の顔がわかんない。
思い出せない
でも、誰かわからないはずなのにーーーーーーー
翔太「ぐずっ…」
涙は出ていたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コメント
5件
泣くしかない(;ω;)
何かあったよね。ショート漫画に