no side
2人で話していると、突然るなが慌てだした。
まな「どうかしましたの?」
るな「どうしましょう…!見張りがすぐそこまで来ているわ。」
まな「…!まずいわね、わたくしの追っ手もこちらへ向かっているようだわ。安全な所へ逃げましょう。」
るな「えぇ、そうね…!」
2人で手を繋ぎ、駆け出す。
追っ手の来ない遠いところまで逃げた2人は、疲れて座り込んだ。
るな「ここまで来れば大丈夫かしら…。」
まな「一応ね。…でも、見つかるのも時間の問題だと思うわ。」
るな「そうよね…。ずっと逃げ続けるのは体力的にも厳しいし。でも、あんな家には戻りたくないわ。」
まな「えぇ、わたくしもよ。」
るな「何か捕まらずに済む方法はないかしら。」
まな「…わたくしなら、いっそここで自害してしまいたいわ。捕まってまた酷い扱いを受けるのは、懲り懲りですもの。」
るな「そんな!…いや、でも、その方が楽かもしれないわね。…ねぇまな?思いが一緒なら、わたくしと一緒に飛び降りない?」
まな「…あなたはそれでいいの?」
るな「えぇ勿論。2人なら怖くないもの。」
まな「…そう。また、来世で会えるといいわね。」
るな「そうね、またこの場所で会いましょう。」
まな・るな「愛してるわ。」
2人で手を繋ぎ、1度見つめ合う。
同時に頷いて1歩1歩崖の方に歩いていき、そのまま底へ落ちていった。
────束の間の幸せをありがとう。
おやすみ世界。
また逢う日まで。
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