テラーノベル
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今日は休日なので、
いつもうるさい大森が居ないことでやっとゆっくりできる
「んん゛…」
小さく咳払いをしてから、画面と目を合わせる
その画面に映っていたのは、大森と出かけた時にバレないように撮った写真だった。
普段から写真を撮るのがすきだった若井は、景色撮らせて!といってこっそりと大森を撮っていた
「…」
大森がいない事でゆっくりと休めるのも
もちろん嬉しいが、
すこし寂しいような、物足りないような気もする
ぴんぽーん
そのとき、来客が来たことを知らせるチャイムが
静かな家に鳴り響いた
「…? はーい、」
スマホに大森の写真を写したまま机に放置し、
玄関まで向かう。
「よ、若井っ」
そこに立っていたのは、レジ袋を持った大森だった。
「はぁー!?なんでお前…はぁ、休日なのに…」
若井はわざとらしくため息を漏らす
「お菓子食べたいと思ってさー、でもひとりで食べんの寂しいし、若井の分まで買っちゃった笑」
そう言ってレジ袋からお菓子がどんどんと出てくる。そのお菓子を全て出し終わる頃には、机の上はお菓子で溢れかえっていた。
「よく高校生でこんだけ買えんな…」
「バイト頑張ってるんで笑」
「バイトね…俺もしたいけど、見つかんねえや」
そんな他愛ない話をしながら机の端に目を向けると、アルコールが置いてあった。
「え?これなに?」
「え?酒だけど、」
当たり前だと言うようにこちらを見つめる目は綺麗で、じっとりとしていた
「いや、酒だけどじゃなくて…未成年、 」
「別に良くないー?バレないバレない、」
大森はいたずらっぽく笑いかける。
止めようとしたが、好奇心が結局勝ってしまった
「1本だけな、1本だけ…」
「1本だけなんて勿体ないって、ほら、こんなにあるのに」
まさかの2つ目のレジ袋の中身は全て酒だった。
多分…10本くらいある
「お前なにしてんの…」
意味の分からない量の酒を見て呆れ返った。
「ま、とりあえず始めよっか。かんぱーいっ」
若井は無言で缶と缶を合わせてから、少しだけ口に含んでみる
「にっが!!何これまずっ、」
そういって大森の方に目を向けると、グビグビと飲んで、既に半分以上は減っている。
「お前、ちょ、ヤバっ!」
慌てて大森の口からビールを離し、顔を覗き込むと、ゴクリと飲み込んでからニヤリと笑った
「お前絶対普段から飲んでるだろ…やば、」
「ん、そんなことより、これなに?」
そういって大森の手元を見ると、自分のスマホが握られていた。そしてその画面には隠し撮りした大森の写真。
「勝手に人のスマホ見てんじゃない!!!」
「えー、もしかして俺のこと好きなのー?」
「は?お前酒の飲みすぎでぶっ壊れた?
んなわけないだろドアホ。」
「俺は、好きだけど、」
「…は?」
びっくりして大森の方を見てみると、ビールは2本目に突入していた。
「…本気で言ってんの?」
「さぁ?笑」
いたずらっぽく笑う大森の顔を見て、若井は脳の処理が追いつかなかった。
本気だったら、どうしよう。
ただの友達だと思ってた人が自分をそういう目で見ていたんだとしたら。どうすればいいのか
「てか、お前飲みすぎだから。帰れなくなるって、泊まるとか無理だから、普通に」
「ええー!!泊まるつもりで来たのに。」
「最悪だなお前」
数時間経ったあと、ビールもお菓子もほぼ全部なくなっていた。ビールは8割大森が飲み、若井はお菓子ばかり食べていた。
「あ゛ーお腹いっぱいだよー… 」
「んん…」
苦しそうな声を出したのを聞いて大森の顔を見てみると、頬は真っ赤に染まっていて、アヒル口がふにゃふにゃと動いていた
「無理して飲むからだよ…帰れんの?」
「んー、無理、」
「無理って言われてもさ…」
若井は困ったな…と頭を掻き、どうしようかと考えている
「ねー、若井覚えてる?」
「なに、?」
「若井がさ、俺のこと好きなの?って聞いたの」
「え?まぁ、うん」
「そん時、俺もしかして好きなのバレてるかなって思った。」
「どういうこと…?」
「んー、こういうこと、」
そういってソファに若井を押し倒して、片手で若井の両手を頭の上に持ってきて押さえつけた。
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