2人で、まったりしている。コーヒー飲んで、YouTube見て笑い合う。
不意に目黒が阿部を見て、引き寄せ耳元で囁く。
目黒ー好き。
阿部は嬉しいけどびっくりした顔で目黒に言う。
阿部ーありがと、俺も好き。どうしたの?
目黒ー言いたくなった。
阿部ーふふふ、変なの。
目黒ーいつも思ってるけど、言わないともったいない気がする。
阿部の耳元でもう一度、「好き」と囁く。
何かあったな、と阿部は思った。
それも、自分に良くないこと。
問い詰めたりしない。
でも、きっと阿部が聞かない限り言わないだろう。
阿部ー翔太。
渡辺ーん?
阿部ーめめの様子が変なんだけど、何か知ってる?
渡辺ーん〜知ってるといえば知ってる、というか目黒に言ったの俺だし。
阿部ー何を言ったの?
渡辺ーお前には良くない話だ。
阿部ー何?
渡辺ーある先輩とそのマネージャーが話してた。
阿部は、グループの中で優しいし、力もなさそうだし、やろうと思えばやれる。男でも、あんだけ可愛かったらいける。
実際、手を出すかまだ考えてるけど、いつでも、出来る。
阿部ー誰?
渡辺ー☆☆さん。
阿部ー呼ばれたら逆らえないじゃん。
渡辺ーだから目黒に言った。
阿部ーめめは何て?
渡辺ー守ってみせる。絶対手出しさせない。
阿部ーめめ・・。
渡辺ーお前も気をつけろ。
阿部ーん、ありがと。
練習日。
目黒やラウールのところに阿部が来た。渡辺から話は聞いたと言う。
目黒が阿部の手を握る。
ラウーどうかしたの?
目黒ー阿部ちゃん、狙われてるんだ。
ラウー誰に?
目黒ー☆☆さんとそのマネージャー。
ラウー誰か分かってるなら何とか出来ないの?
渡辺ーまだ何も起きてない。実際に阿部に実行するか分からない。
ラウー何かあってからじゃ遅いじゃない?
渡辺ーそうならないように目黒がそばにいる。
☆☆さんたちの話は渡辺の盗み聞きだ。
実際、阿部にそういうことをするか分からない。
だから、聞けない。
だが、もし、相手が本気なら警戒している方がいい。
だから、出来るだけ、目黒がそばにいる。
目黒の家。
目黒ーいつか分からないし、本気か分からないし、でも油断できないし、疲れるね。
阿部ーん、気持ちが張りつめて落ち着かない。
目黒ーでも、絶対守るから。
阿部ーめめ。
熱い時間。
目黒だから許せる。
他の誰にもさせない。
自分の愛した人だから身体を預けられる。
確かに力では阿部が負けるだろう。
まして、2人で来られたら太刀打ち出来ない。好きにされてしまう。
阿部ーいや・・めめだけ。
目黒ー阿部ちゃん。
阿部ーはぁ・・誰にも・・させない。
目黒ーこんな可愛いの誰にも見せないし、触らせない。
阿部ーめめ・・。
阿部のことは、メンバーみんな知っている。
皆んなで阿部を守っている。
ただ、相手が本気か分からないし、会う機会があまりない。
だから、心のどこかで安心していた。
阿部がマネージャーと歩いていると、前から☆☆さんとマネージャーが歩いて来る。
頭を下げて挨拶して通り過ぎようとした。
☆☆ー阿部、ドラマ見たよ。
阿部ーありがとうございます。
☆☆ーこの後、時間ある?
阿部ーコンサートの打ち合わせがあります。
☆☆ー俺も1つ仕事あるから、終わったら飲みに行こう。
阿部ーありがたいんですけど、夜中近くまで打ち合わせしますから。
目黒ー阿部ちゃん!
阿部ーめめ、打ち合わせの時間?
目黒ーん、呼びに来た。☆☆さん、お久しぶりです。
☆☆ー目黒、ドラマおつかれさん。 面白かったよ。
目黒ーありがとうございます、阿部を連れて行っていいですか?
☆☆ーあぁ、阿部、またな。
阿部ー失礼します。
近づいて来た。
酒に誘って来た。
去って行く後ろ姿を目黒と一緒に見送る。