朝が苦手だ
学校に行かなきゃいけないから
またいじめを受けるだけのところに行く理由はある?
そんなことを思っていても時間が過ぎるだけ
仕方なく体を起こし、準備をする
顔を洗い、服を着替える
朝ごはんは食べない、お腹が空かないからだ
準備ができ、家を出ようとする
ピンポーン
突然家のチャイムが鳴る
はぁ、また「あいつ」か
仕方なく玄関のドアを開ける
その先に立っていたのは
クラスの中でも中心的な存在、若井滉斗だ
なぜか懐かれ、付き纏われている状態だ
毎朝毎朝、家に来ては「一緒に行こう!」と言ってくる
断っても断ってもずっと
だから最近諦めかけている
「一緒に学校行こう!」
と無邪気に笑うその顔に一発入れたくなる
俺は、はいはい、と軽く返事をして家を出る
学校に着くまで若井は色々なことを話してくるが全て軽い返事をして流している
それでも、何度でも付き纏ってくる
なぜそこまでできる?
逆に怖い
「やっぱ陽キャなんだなぁ」
ぼそっと呟くと
彼は聞こえてなかった様で「へ?」と、間抜けな顔をしていた
そんな話をしていたら学校に着いてしまった
若井は俺がいじめられていることを知らない
なぜかだって?
だって若井がいないところでいじめられてるからね
本当に性格悪いよね
ま、別にいいんだけどね
下駄箱につき靴を履き替える
そしていつもの1年生の廊下を歩く
すると曲がり角から昨日聞いた聞き覚えのある声が聞こえた
もしかして
いや、そんなわけない
でも
そんなことを考えていたらもうすでに曲がり角は曲がっていて目の前には昨日俺に話しかけてきた人がいた
「あっ!昨日の子!」
とこちらを驚いた様に目を見開きながら言ってくる
若井が「知り合い?」と話しかけてくる
僕が短く頷くと若井は
「こんにちは!元貴の友達の若井です!」
と藤澤さん?に向かって笑顔で話しかけていた
「そうなんだぁ!よろしくねぇ」
ぽわぽわしてるなぁ
そんなふうに考えていたら
「元貴?君、この学校だったんだねぇ」
急にこちらに話しかけてきてびっくりした
なんか
なんていうんだろう
ぽわぽわしてる
その後、時間がなかったのでその場で解散した
まさかこの学校だったとは
「うれしいなぁ」
声に出てしまったっ
やばいっ
「え?何が?」
と若井が言う
ほっ
こいつがアホでよかった
それより
この気持ちはなんなんだろう
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