次の日(ロゼッタの仮入学 4日目)〜オンボロ寮 談話室〜
グリム「ふな〜、子分おはよ…。あれ?子分?…ん?」(置き手紙を拾い、読んだ)
“親分グリムへ 私は朝早くから魔法石と傷薬作りとクルーウェル先生のお手伝いでもういないです。朝ごはんは置いてあります。お昼のお弁当もあります。中身にはちゃんとツナマヨおにぎりがあるから安心して。午前の授業、お願いね? 子分のアンより”
グリム「…わかったんだゾ!」(朝ごはんをバクバク食べ、行く準備をした)
〜オンボロ寮 玄関〜
ゴーストA「忘れ物はないかい?」
ゴーストB「鞄、重くないかい?」
ゴーストC「お弁当大丈夫かい?」
グリム「大丈夫なんだゾ!トレインが来てくれるし、俺様だってこれぐらいどうってことないんだゾ!んじゃ、行ってくるんだゾ!」
ゴースト達「いってらっしゃ〜い」
グリムが外に出たらそこにはトレインとバルガスがいた
グリム「お!トレインとバルガス!おはようなんだゾ」
トレイン「全くマナーがなってないな…」(お弁当を持ってあげた)
バルガス「おう!おはよう!」(鞄を持ってあげた)
グリム「ありがとうなんだゾ」
トレイン「では、行くとするか」
グリム「おう!」
ーその頃の杏はー
〜魔法薬学室〜
杏「クルーウェル様。この薬草であってますか?」
クルーウェル「ああ。あそこに分けておいてくれ」
杏「はい」(言われた通りにした)
クルーウェル「…手際がいいな」
杏「ありがとうございます」
クルーウェル「…今回、トラッポラやスペード、何故他の仔犬に話さなかった?」
杏「…私はこの世界では異端です。いつかお別れが来ます。突然かもしれませんし、帰り道を辿るかもしれません。悲しい別れが嫌ならいっそ嫌われ者になって別れた方が気が楽でしょ?」
クルーウェル「!」(仔犬はそこまで…)
杏「でも、彼女を、ロゼッタをそのままにしてはいけない。バレたからには悪事を裁いて悪者を演じます。なので、彼らには何も、」
クルーウェル「分かってる、仔犬(杏の頭に手を置き、撫で始めた)お前の事だ。たくさん耐えただろう。約束は守る。だから、今は少しだけでも俺達教師を頼れ」
杏「ッ!…はい…」
〜講堂〜
ざわざわ
エース(監督生いねぇなぁ…)
デュース(んじゃ、やっぱり監督生が…?)
クロウリー「皆さん!お静かに!私から大事な話があります。最近ロゼッタさんが嫌がらせをされています。しかし、犯人は分からず、証拠もない。ですので、皆さん。出来れば彼女をあまり1人にさせないようにしてあげてください。ここは男子校。女性1人だと危ないので、皆さんで守ってあげてくださいね?では、お話を終了します」
皆ぞろぞろと出て行った
グリム「学園長、もしかして今の子分の為か?」
クロウリー「ええ。これなら、ロゼッタさんが1人でアンさんに手紙を渡せないでしょう?私優しいので!」
グリム「…最後の言葉、余計だったんだゾ…」
クロウリー「え⁈」
〜廊下〜
ロゼッタ(何よ、急に!あの醜女をいじれないじゃない!なんなのよ!💢)
ーその頃の杏ー
〜実験室〜
クルーウェル「上手いな。ゆっくり手順通り作るんだ」
杏「はい」(傷薬作りしてる)
3ーEの人達が入って来た
クルーウェル「ん?もう時間か。仔犬、出来る所までやっておいてくれ」
杏「はい」
クルーウェルは杏から離れ、3ーEの皆の所へ行った
トレイ「ん?監督生?なんでアイツがいるんだ?」
リリア「さぁ?クルーウェル、何故あの人の子がいるんじゃ?」
クルーウェル「ああ、少しな」
モブ1「まさか先生に媚び売ったのか?」
モブ2「悪女の次は先生に取り入れてんのか」
モブ3「うわ〜」
ざわざわ
杏「…」
バチン!(鞭の音)
3ーEの皆「⁈」
杏「!」
クルーウェル「be quiet!仔犬共!そんなにキャンキャン騒ぎたいなら今日の授業は特別きつくしごいてやるか?」
3ーEの皆「も、も、申し訳ございませんでした⁈」
クルーウェル「では、授業を始める」
数分後、3ーEの授業が終わり、皆ぞろぞろと出て行った
杏「クルーウェル様、ありがとうございます」(綺麗にお辞儀した)
クルーウェル「気にするな。仔犬を躾けるのは俺の役目だからな。薬はどうだ?」
杏「はい。あとは魔法を使いながら、混ぜるだけです」
クルーウェル「分かった、手伝おう」
杏「ありがとうございます」
しばらくして傷にいい薬を作った
杏「あとは魔法石…」
クルーウェル「お前の求めてる魔法石は意外と簡単に作れて魔法無しでも大丈夫だ」
杏「本当ですか⁈」
クルーウェル「ああ。何か分からない事があったら聞いてくれ」
杏「はーい」
〜外廊下〜
モブ1「なぁなぁ、知ってるか?」
モブ2「何が?」
モブ1「監督生がクルーウェル先生の所にいた事」
モブ3「はぁ⁈授業は?」
モブ1「ほら、あの魔獣。アイツが全部やってるみたい。あくまで噂程度だ」
モブ2「悪女だけでなく、教師を手篭めにするのか?」
モブ1「さぁな」
ロゼッタ(はぁ?なんであの醜女はクルーウェル先生のとこ行ってんの?朝からいないと思ったら…。ふん、告げ口したって無駄よ。証拠は1つもないもの)
ロゼッタはすれ違う際にモブの話を小耳に挟んだ
ー昼休みー
〜実験室〜
杏「ふぅ…。いっぱい出来た!」(大釜にいっぱいの魔法石が出来た)
クルーウェル「good girl!よく出来たな、仔犬」
杏「ありがとうございます。あ、半分ほど授業に役立てください」
クルーウェル「ああ、ありがとう」
杏「あと、クルーウェル様」
クルーウェル「ん?なんだ?仔犬」
杏「残りの半分の中から1つ、クルーウェル様の好きな色の魔法石を取ってください。私のほんの小さなお礼ですが、受け取ってくれませんか?」
クルーウェル「!いいのか?」
杏「はい!」
クルーウェル「では、この色にしよう」(白と黒のグラデーションの魔法石を取った)
杏「わぁ、クルーウェル様にピッタリ!」
クルーウェル「ありがとう。しかし、この魔法石をどうするんだ?」
杏「使うのは1つのみです。残りの魔法石は何かの為に取っておきます(ピンクと黄緑色のグラデーションの魔法石を取った)これをサムさんに頼んでおいたグローブにはめてっと…出来た!(指が空いてるグローブの手の甲に魔法石がはめられてる)そして右手に装置!(グローブを右手につけた)イェイ!どうですか?クルーウェル様、似合う?」
クルーウェル「ああ、よく似合ってる」
杏「やった〜!」
グリム「子分〜!」
杏「え、グリム⁈どうしてここに」
グリム「子分とお弁当食べたくて来たんだゾ」
杏「そっか、もう時間か。あ!ちょっと待ってね」
杏は魔法石で何かをし始めた
グリム「?」
杏「よし!グリム〜、後ろ向いて?」
グリム「ふな?おう」(後ろ向いた)
杏はグリムのリボンに何かした
パシャ(カメラの音)
グリム「ふな⁈」
杏「あ!ごめん、ごめん。グリム、これ見てみて」
杏は写真を見せた。そこにはグリムのリボンの真ん中に水色と灰色のグラデーションの魔法石がついていた
グリム「子分、これは…?」
杏「私のこのグローブの魔法石の色違い(右手のグローブの手の甲を見せた)グリムが親分であり、最高の相棒だからこそ私からのちょっとしたプレゼント。ピンでつけたんだ。それに、この魔法石の色、グリムの色っぽいでしょ?だからこそグリムにピッタリと思ってあげたんだ」
グリム「ふな、子分…。気に入ったんだゾ!ありがとうなんだゾ!」(杏に飛びついて抱きしめた)
杏「!…(抱きしめ返した)どういたしまして、親分」
グリム「あ、子分。お昼」
杏「そうだね。中庭で食べよっか」
グリム「おう!」
〜中庭〜
杏とグリムはベンチに座り、弁当を広げた
杏「んじゃ」
杏、グリム「いっただきま〜す!」
杏とグリムはツナマヨおにぎりを頬張った
グリム「ん〜美味いんだゾ!」
杏「あは、それはよかったよ。あむ、ん〜。ん?」
杏とグリムの前にエースとデュースが立ちはだかった
グリム「ふな!お前ら💢」(立とうとした)
杏「グリム!(グリムを止めて、ゆっくり立ち上がった)何かご用ですか?」
エース「お前、本当にロゼッタをいじめたのか?」
杏「…それがどうかしたの?」
エース「それって、ほん、」
デュース「最低だぞ!監督生!見損なった!」(エースの話を遮った)
杏「…そう。なら、ロゼッタさんのとこ行けば?今頃ビクビクしてるんじゃないの?」
デュース「マブだと思ってたのに…。もうお前はマブじゃない!俺達に近づくな!!」
杏「…わかった。なんなら、もう行ったら?」
デュース「ふん!言われなくてもそうする!行くぞ!エース!」(行った)
エース「あ、おい!っ…(一瞬杏を見た)チッ!」(デュースを追いかけた)
グリム「なんなんだゾ、アイツら💢」
杏「…エースだけ、なんか違う…」
グリム「ふな?子分?」
杏「…考えても仕方ないね。食べよっか」
グリム「…おう」
ー夜ー
〜オンボロ寮 談話室〜
杏「オルト、はい」(青色と黄色のグラデーションの魔法石を渡した)
オルト「わ〜、綺麗!ありがとう、アンさん」
杏「いえいえ。皆さんもお気に召してよかったです」
トレイン「ああ、ありがとう。大切にするよ」
サム「そう言えば、小鬼ちゃん。どう?そのグローブ」
杏「ピッタリですし、私好みです」
バルガス「それをどうするんだ?」
杏「これは自分の身を守るのと誰かの為に使う物です。なので、いざという時しか使えません」
バルガス「ほう」
クロウリー「しかし、この後どうするんですか?」
杏「…作戦を開始します。オルト、作戦決行よ。お願い出来る?」
オルト「了解!写真、動画全部投稿完了!アカウントも無名だし、明日には消すよ」
杏「うん。それでいい」
グリム「子分。何したんだゾ?」
杏「ロゼッタの悪事をあばいたって感じかな。インターネットって怖いんだよ?たとえ消したとしても誰かがコピーとかして広まる。そうなると、ロゼッタの悪事は世界に響き渡る」
教師達「⁈」
オルト「話を聞いた時、僕も驚いたよ。ここまで考えていたなんて」
杏「目には目を、歯には歯を、悪知恵なら悪知恵を、ね?(一瞬悪い顔して元に戻した)な〜んてね。ただ思い付いただけ〜」
グリム「…一瞬、子分を敵にしたくないって思ったんだゾ…」
オルト「ぼ、僕も…」
杏「さて、明日は忙しくなるよ〜。恐らく最終決戦も近い」
クロウリー「さ、最終決戦⁈どういう事ですか⁈」
杏「ロゼッタとのケジメに決まってるでしょ。舞台を用意しないと…」
グリム「舞台?」
オルト「どんな事するの?」
杏「んじゃ、皆よく聞いてね?」
杏は皆に作戦の概要を話した
教師達、グリム、オルト、ゴースト達「…」(絶句)
杏「とりあえず!皆、作戦通りお願いね?」
クロウリー「…まさかアンさんがここまで考えるとは…」
トレイン「我々は正直アンを見誤ったかもしれない…」
クルーウェル「しかし、いいのか?」
杏「何がです?」
クルーウェル「話の内容聞く限り、お前は悪事をあばいても悪役を演じる気の上、危ない事をしようとしてる。アイツらを頼らないのか?」
杏「…どう言われても私は悪役を演じます。それにこれは私と彼女の喧嘩みたいなものです。ケジメは自分自身でつけたいです。なので、直接の助けは不用です」
クルーウェル「ッ…」
クロウリー「アンさんのお気持ちは分かりました。ですが、やばかったら作戦無視で助けますからね⁈」
杏「分かりました」
しばらくして、教師達、オルトは帰った
杏「さてと。ピッ」(誰かに電話した)
グリム「?」(子分は誰に電話してるんだゾ?)
杏「もしもし?…うん…うん。お願いね。うん、また明日。ピッ」(電話を切った)
グリム「子分。誰に電話してたんだゾ?」
杏「ふふっ。私の別の協力者って感じかな?」
グリム「?」
杏「さ!早く寝よ?明日は朝から面倒事が来るから早めに学校行くよ」(アンの部屋に向かった)
グリム「お、おう」(追いかけた)
〜オンボロ寮 アンの部屋〜
杏「明日は久しぶりに大食堂で食べよ?」
グリム「!子分も一緒か?」
杏「もちろん」
グリム「ふな〜!やったなんだゾ〜!」
杏「さ、明日に備えて寝よ」(ベッドに寝転がった)
グリム「おう」(杏の隣で同じく寝転がった)
杏「グリム、おやすみ」
グリム「子分、おやすみ」
皆が眠る頃、オルトが投稿した杏の火傷などの傷の写真やロゼッタが暴行した動画は拡散され、大炎上した
次の日(ロゼッタの仮入学 5日目)
〜オンボロ寮 アンの部屋〜
杏「グリム、グリム!起きて、起きて!」(グリムを揺さぶり、起こした)
グリム「ふな?子分まだ早いんだゾ〜…」(眠そうにしてる)
杏「今日は忙しい日よ。それに面倒事はごめんでしょ?なら、早く起きないと」
グリム「う〜…。(眠そう)てか、なんで早く起きる事が面倒事が起きないんだゾ?」
杏「後で分かるよ。ほら、朝食食べよ?ツナマヨおにぎりあるから」
グリム「ふな⁈食べる〜!!」(飛び起きた)
杏「あははは。んじゃ、行こ」
杏とグリムは談話室へ移動した
杏「ゴーストさん達、おはよう」
ゴーストA「おはよう、アン坊、グリ坊」
ゴーストB「よく眠れたかい?」
杏「はい。グリムは流石に朝早いから眠そうです💧」
ゴーストC「まぁ、仕方ないよ。朝食、準備しておいたよ」
杏「ありがとうございます。いつも助かります」
杏とグリムは席につき、朝食を食べた
〜オンボロ寮 玄関〜
杏「ゴーストさん達。今日は大変かもしれませんが、この後のこと、よろしくお願いします」
ゴーストA「うん、任せて」
ゴーストB「ほら、鞄」(杏に渡した)
杏「ありがとうございます」(受け取った)
ゴーストC「忘れ物はないかい?」
杏、グリム「ないです!/ないんだゾ!」
ゴーストA「んじゃ」
ゴースト達「いってらっしゃ〜い」
杏、グリム「行ってきま〜す」
〜メインストリート〜
グリム「なんか新鮮なんだゾ」
杏「そうだね。朝早いから人もあまりいないね」
〜教室〜
杏「あ!グレイ、おはよう」
グレイ「あ、うん。おはよう💦」(少し緊張してる)
グリム「子分。もしかして協力者って…」
杏「うん。彼よ」
グレイの友達1「グレイ。お前いつのまに監督生と仲良くなったんだ?」
グレイ「あ、えっと…」
杏「実はね、私がいじめられていた事を知ってね、助けてくれたの。そこから私達ね、仲良くなったの」
グレイの友達2「え⁈グレイ!なんで俺たちに監督生がいじめられた事、言わなかったんだよ⁈」
グレイ「それは…」
杏「仕方なかったのよ。私が被害者で彼女が加害者である証拠もなかった上にグレイがこのまま私と関わるとグレイが次に標的になって私と同じ目に遭うかもしれない…。だから、お互い黙っていたのよ」
グレイの友達1「そっか…。グレイ、疑って悪りぃ。あと、監督生もごめん」
グレイの友達2「俺もごめん…」
グレイ「気にしてないから大丈夫だ」
杏「私も大丈夫よ」
グレイの友達1「でも…」
杏「…んじゃ、1つお願いいい?」
グレイの友達2「ん?なんだ?」
グレイ達は杏のお願いを聞いて行動に移した
杏「これでよし」(右にはグレイの友達、左にはグレイという席になった)
グレイ「いいのか?これだと完全にエース達を避けるみたいだが…」
杏「そのつもりだよ。君達には今日1日だけ彼らを阻む壁みたいなのになって欲しいの」
グレイの友達1「こんなのでいいのか?ほら、もっと何か奢ってとか」
杏「いいの。これだけでいいの。さて、今頃は…。(スマホを見た)あ、やっぱり」
グリム「なんなんだゾ?ふな⁈エースとデュース!💢」
グレイ「寮長達までいる⁈」
グレイの友達2「え、これ何⁈」
杏「ああ、これね。小型カメラの映像。まぁリアルタイムの監視カメラみたいなものよ。オルトにお願いしてスマホと連動してもらったの」
グリム「!子分、もしかして…。早めに学校に来たのはこれを避ける為か⁈」
グレイ達「⁈」
杏「正解。私は許しが欲しい訳じゃない。だって、彼女に騙されたんだってぐらい分かるわ。ただ、私はもう心の傷は大きい…。そのまま私は背負って彼らを避けていく。これが私なりの悪役よ」
グレイ「傷つけた罪を身をもって背負い、償えってか…。はは、やっぱすげ〜な。監督生は」
杏「ふふっ。大したことはしてないわ。ただ私なりの事しただけよ」
〜オンボロ寮 玄関〜
エース「おい!監督生いやアンを呼んでくれ!」
デュース「頼む!アンに会わせてくれ!!」
ゴーストA「ごめんね〜。会わせてあげれないし、ここにはもういないよ」
リドル「そんな…」
トレイ「リドル…」
ケイト「学校行こ?そろそろ授業だし」
リドル「…ああ」
〜メインストリート〜
ラギー「レオナさん…」
レオナ「ああ、分かってる。ジャック行くぞ」
ジャック「…うっす」
アズール「まさかアンさんの方がいじめられていたなんて…」
ジェイド「アズール…」
フロイド「小エビちゃん…」
カリム「ジャミル、俺、無視しちゃった。監督生を…」
ジャミル「…俺も同罪だ。どうしようもない事をしてしまった…」
ヴィル「…はは…アタシの方が醜いわね…」
エペル「ヴィルサン…」
ルーク「ヴィル、私も同じだ。私はこの自慢だった目が役に立たなかった。真実を見てなかった…」
イデア「監督生氏…誰にも優しいお人好しの子なのに…僕は、何もしてあげられなかった…」(生身の体)
マレウス「人の子…。ああ、僕はなんてことを…」
リリア「マレウス…」
シルバー「マレウス様。僕達にも落ち度があります。自身をあまり追い詰めないでください」
セベク「僕もシルバーに同意見です。僕も監督生をあんなに追い詰めました。間違えたことをしてしまいました…」
〜教室〜
オルトが杏達の所にやって来た
オルト「兄さんが急に飛び起きたんだ。まさかアンさんの事を謝ろうとしていたなんて…」
杏「やっぱり。一応、私は冤罪だからね。尚更早く謝らないとってなったんでしょ。報告ありがとう。オルト」
オルト「うん!あ、僕は絶対アンさんの味方だからね?兄さんにアンさん連れて来てって言われても断るよ!」
杏「あははは、心強いや。ありがとう、お願いね」
オルト「うん!あ!そろそろ授業だから自分の教室に戻るね」(行った)
杏「はーい」
すれ違いでエースとデュースが教室に入った
エース、デュース「⁈アン!!」
杏「…」(ぷいっとしてグレイ達と話し始めた)
デュース「⁈アン…」
エース「ッ…」
ロゼッタ「あ!エースくん、デュースくんおはよう〜!」
エース、デュース(ロゼッタに鋭い睨みをした)
ロゼッタ「ヒッ!」
エース、デュース「…」(黙って席に座った)
ロゼッタ「え、な、何?」
モブ1「よく学校来れたなぁ」
モブ2「まだ自分が被害者だって思ってるのか?」
モブ3「マジか。それは痛いな〜」
ざわざわ(ロゼッタに対しての陰口)
ロゼッタ「…はぁ?」(何よ、何よ!どうなってんの!!え、まさか…)
ロゼッタはマジカメを見た。それを見て絶句した
ロゼッタ「ッ!」(な、何よ、これ⁈いつから撮られたの?まさか最初から⁈何よ、私を騙したの⁈)
ロゼッタは杏をしばらく睨んで席に座った
グレイ「監督生、さっきの大丈夫?」
杏「ん?ああ、睨みね。あんなの怖くないよ」
グリム「にゃは〜!いい気味なんだゾ。アイツもエース達も」
杏「グリム、そんな言い方はダメよ」
グリム「でも、子分…」
杏「…(グリムを優しく撫でた)気持ちは分かるよ?けど、ダメな事はダメなの。ね?お願い。親分」
グリム「…わ、分かったんだゾ。子分の頼みだからな!」
杏「ありがとう、親分」
グレイ達(ちょろ…)
ー体力育成ー
〜運動場〜
バルガス「さぁ、お前達!今日は体力作りとして10周して来い!」
グリム「ふな〜、疲れるんだゾ…」
杏「…(エースとデュースを警戒中)グリム、私達2人で1人よね?」
グリム「ん?なに当たり前の事言ってるんだ?子分」
杏(少ししゃがみ、グリムの耳にヒソヒソし始めた)「これでどう?」
グリム「ふな!名案なんだゾ!でも、バルガスはどうするんだゾ?」
杏「バルガス先生なら分かってくれるでしょ。んじゃ、やってみようか!」
グリム「おう!」
グリムは杏の背中に掴まり、おんぶみたいな形になった
バルガス「ん?監督生。その体制はなんだ?」
杏「おんぶです。私、少しだけでも力をつけたいので、グリムを背中に乗せてトレーニングしたいんです!」
バルガス「しかし…」
杏「流石に残り5周になったらグリムには降りてもらって走らせます。それに私とグリムは2人で1人の生徒。なら、文句ないんじゃないですか?」
バルガス「うっ…分かった。今回だけだぞ」
グリム「やった〜なんだゾ!」
杏「ありがとうございます。バルガス先生」
バルガス「では、位置につけ!!」
1ーA(スタート地点についた)
バルガス「よーい、ドン!」
1ーAは一斉に走り出した
杏「グリム!作戦通り、お願いね!」
グリム「おう!」
グリムはチラチラと後ろを見て杏に何か囁いた
杏「了解」(エース、デュースを隣に来させないように動き始めた。しかし、妨害をしてる訳じゃない)
エース、デュース「⁈」(前に行けない⁈)
グレイ(監督生の奴、何考えてるんだ⁈)
杏(いい感じ。作戦通り)
{杏の回想}
グリム「子分の目になって欲しい?」
杏「そう。多分だけど、走ってる時に謝られるかもしれないの。私はそれを阻止したい。だからこそ、親分にお願いしたの」
グリム「でも…」
杏「お願い、親分。これなら私はエースとデュースを避けれる。グリムは半分、楽をする事が出来る。どう?」
グリム「…いいんだゾ!俺様も楽になるし、何より子分の頼みだからな!」
杏「ありがとう、親分」
{回想終了}
杏(グリム、いいサポートよ)「!グリム!そろそろ」
グリム「おう!」(飛び降りて杏と一緒に走り出した)
バルガス「うん。ちゃんと残り5周で降りたな」(見守ってる)
しばらくして杏とグリムはもうすぐ10周完走しそうになった
グリム「にゃっは〜!もうすぐ終わるんだゾ!」
杏「!…グリム。グリムは終わったら、休んでいて。私はもう1周する」
グリム「ふな⁈なんでだゾ⁈」
杏「自分の体力作りと少し個人的な事。んじゃ」(杏とグリムはゴールしたが、杏はそのままもう1周しに行った。その後、エースとデュースもゴール)
バルガス「ん?監督生はもう終わったはずだ。何故…?」
グリム「子分の奴、体力作りと個人的な事って言ったんだゾ」
バルガス「個人的な事?ん〜、お!あれか」(悩んだ後、見た先にはグレイと杏が並走してる)
グレイ「え、監督生⁈もう終わったんじゃ」
杏「そうだよ。グレイはあと少し?」
グレイ「あ、ああ。ゴールまで行けば終わり」
杏「んじゃ、一緒に走るよ。いいでしょ?」
グレイ「お、おう」
グレイと杏はしばらくしてゴールした
バルガス「監督生!いい走りだ!しかも、自分から追い込みかけていい感じだったぞ!しかし、無理はしないように」(杏の頭をわしゃわしゃした)
杏「わ⁈あははは、はい!」
ロゼッタ「…」(杏を睨んだ)
ー魔法薬学ー
〜魔法薬学室〜
クルーウェル「今日はペアになって指定された薬草を植物園から探しだせ」
エース、デュース(咄嗟に杏の所来た)
杏「あ、グレイ!」(エース達がいる方向の逆を向いてグレイ達の所へ駆け寄った)
エース、デュース「⁈」
杏「グレイ、一緒にやらない?」
グレイ「え、でも」(エースとデュースの圧に少しびびってる)
杏「ダメ?」
グリム「俺様もグレイがいいんだゾ!」
グレイの友達1「グレイ、組んでやれ」
グレイの友達2「俺達は3人だからちょうど監督生誘おうと思っていたんだ」
グレイ「…監督生が良ければ…///」(少し照れてる)
杏「!うん!(グレイの手を握った)よろしく!」
グレイ「お、おう」
エース、デュース(凄い怒りのオーラを杏の後ろで出してる)
グリム「…」(杏に抱っこされながら、エースとデュースを見た)
エース、デュース「?」
グリム「ベー👅」
エース、デュース「💢」
杏「グリム?」
グリム「なんだゾ?」
杏「グレイがオッケーだって。植物園に行こ!」
グリム「…おう!」
グリム、グレイ、杏は先に植物園に行った
〜植物園〜
グレイ「指定された薬草ってこれ?」
杏「ううん。似てるけど、葉っぱが違うから隣の薬草だよ」
グリム「子分。こっちは?」
杏「うん、合ってるよ」
グリム「よっしゃ〜なんだゾ!」
グレイ「凄いな。覚えたの?」
杏「半分正解。昨日内緒でクルーウェル先生に教えてもらったんだ〜。ニシシッ」
グレイ「…監督生も意外と悪いな」
杏「今更?一応ここで学んだからね」
グレイ「あははは!確かに」
〜魔法薬学室〜
クルーウェル「good boys!ちゃんと集められたな、仔犬共。特に監督生とグレイのペアはとても早く正確に集められたな。よくやった」
杏「お褒めの言葉、ありがとうございます」
ロゼッタ「…」(また杏を睨んだ)
〜外廊下〜
杏「あ、グレイ達!」(グレイ達に駆け寄った)
グレイ「ん?監督生?」
グレイの友達1「どした?」
杏「これ」(小さく折り畳まれた紙をグレイ達に渡した)
グレイの友達2「これ、何?」
杏「開けば、分かる。けど、誰にも見せちゃダメだし、大勢の人がいる所で開いちゃダメ。人があまりいない所で3人で開けてね?」
グレイ「お、おう」
杏「んじゃ、グリムを待たせてるから。じゃあね」(グリムの所に行った)
グレイ達は言われた通りに開いた。その紙にはこう書かれていた
“ある意味巻き込んでごめん。とりあえず3人か大勢で行動して。恐らく君達をロックオンされてる可能性がある。だから気をつけて 監督生より”
グレイ「ッ…」(監督生…。お前はどこまでも優しいな…)
ー昼休みー
〜大食堂〜
グリム「ふな〜!久しぶりの子分と食堂なんだゾ〜!」
杏「グリムはどうする?私は少なめかな」
グリム「ふな⁈子分の少な過ぎじゃねぇか?」
杏「大丈夫、足りるよ。それに早く食べないと面倒事があるからね」
グリム「ふな?」
杏とグリムは席についた
杏「んじゃ」
杏、グリム「いっただきま〜す!」(食べ始めた)
グリム「…子分。少しだけあげるんだゾ」(少しハンバーグを杏にあげた)
杏「ありがとう。んじゃ、私は」
グリム「子分はいいんだゾ!」
杏「え、でも…」
グリム「俺様がそうしたいんだゾ。子分、言ってたじゃねぇか。腹が減っては戦は出来ぬだっけ?だから、しっかり食べるんだゾ!」
杏「ッ…ありがとう、親分」
話している間に、リドル達ハーツラビュルが杏達に近づいた
グリム「ふな⁈リドル達なんだゾ!」
杏「⁈」(がっつくように急いで食べ終わらせた)
リドル「監督生、あの…」
杏「私はハーツラビュルに近づかない事を命じられました。なのに、何故貴方達から近づいたんですか?」
リドル「ッ!…そ、それは、」
ドンッ!(リドルが言いかけた時に何かを杏は机に置いた)
杏「ローズハート先輩。これが貴方が言った発言の証拠です」(ボイスレコーダーからリドルが杏を責めた声が録音されていた)
グリム「ふな⁈」
ケイト「これって⁈」
トレイ「ボイスレコーダー⁈」
杏「ご名答。そしてクローバー先輩、ダイヤモンド先輩はこれ」(冷たい視線を杏に向けた写真を出した)
トレイ、ケイト「⁈」
杏「これで私が貴方達が近づいてはいけないという証拠が出揃いました。今後も近づきません」(写真とボイスレコーダーをしまった)
エース「ッ!待てよ!」(杏の左腕を掴んだ)
杏「ッ!痛い!」
エース「あ!ごめん…」(離した)
グリム「…ふな〜!!💢」(青い炎を吹き、杏とリドル達の狭間を作った)
リドル達「⁈」
杏「グリム⁈そんな事したら」
グリム「分かってるんだゾ!俺様が怒られるのは…。でも!子分がこれ以上、傷つくのはもっと嫌なんだゾ!」
杏「グリム…」
グリム「行くんだゾ!」
杏「…うん!!」(大食堂から脱出しようと駆け出した)
デュース「ッ!アン、待て!」(追いかけようとした)
グリム「ふな〜!!」(再び炎を吹いて通せんぼした)
デュース「ッ!」(避けた)
グリム「これ以上子分を傷つかせない、子分の所には行かせないんだゾ!!」
杏「ハァ、ハァ…⁈」(オクタヴィネル⁈)
アズール「今です!」
ジェイド「すいませんが、監督生さん」
フロイド「小エビちゃん、捕まってもらうよ〜」
杏(扉の前で待ち伏せか。だが…)「残念ながら、爪が甘いんですよ!!」(走りながらそのままジェイド、フロイドの足の間へスライディングをして抜けた)
アズール「ハァ⁈」
ジェイド「⁈」
フロイド「嘘でしょ⁈小エビちゃん⁈」
〜2F 外廊下〜
杏「ハァ、ハァ…ッ!」(前方サバナクロー&スカラビア⁈)
レオナ「草食動物止まれ!!」
カリム「監督生頼む!止まってくれ!!」
杏「ッ!(Uターンしたが、後方からポムフィオーレ、ディアソムニアがいた。イデアはタブレットで参上)嘘でしょ⁈」(急ブレーキした)
ヴィル「お願い!話を聞いてちょうだい!」
イデア「お願い!監督生氏!」
マレウス「人の子、話を聞いてくれ」
杏「ッ!」(万事休すか…あ!)
杏は中庭の方に体を向けた
セベク「何してるんだ?」
シルバー「ッ!まさか!」
杏「ッ!」(中庭の方に飛び降りた)
ジャミル「ハァ⁈」
ラギー「嘘でしょ⁈」
ジャック「監督生!」
〜中庭〜
杏「オルト!お願い!!」
オルト「はーい!」(見事、杏をキャッチした)
杏「お見事。ありがとう、オルト」
オルト「どういたしまして」
杏「よいしょ(降ろしてもらった)少し頼み事いい?」
オルト「もちろん!」
杏「彼らの足止めとグリムがもし追いかけられたらあの秘密の場所に連れて行って。私もそこに向かう」
オルト「了解!」
杏「ありがとう。んじゃ、私は先に行ってるよ」(行った)
オルト「うん!」
〜2F 外廊下〜
ルーク「オーララ。トリックスター、なんて危険で大胆な事を…」
エペル「それより早く監督生サンを追いかけないと!」
オルト「させないよ!」
イデア「オルト⁈」
リリア「何故じゃ⁈」
オルト「これがアンさんの望みだからね。僕はアンさんの邪魔する人はたとえ兄さんでも許さない!ここは通せんぼさせてもらうよ!」
イデア「オルト、お前…」
グリム「ふな〜!!」(ハーツラビュルとオクタヴィネルの皆に追いかけられてる為、逃げてる)
オルト「あ!グリムさん!」(グリムを抱え、中庭の空の上まで飛んだ)
グリム「ふな⁈オルト!助かったんだゾ〜」
オルト「どういたしまして!さ、君をアンさんの所に連れて行くね。兄さん達には分からないようにね」
グリム「分かったんだゾ!」
オルトはグリムを抱え、杏の元へ行った
エース「デュース!追いかけるぞ!」
デュース「おう!」
ツイステメインキャラ全員はオルトとグリムを追いかけたが、途中見失った
〜メインストリート〜
レオナ「チッ!どこ行きやがったアイツら」
アズール「見失ってしまうとは…」
リドル「流石に学園にいるはず。手分けして探そう!」
皆、寮ごとに手分けして探し始めた
〜校舎裏の森 大樹〜
グリム「子分〜!」(オルトから杏へ飛び降りた)
杏「わ!(ふらつきながらもグリムをキャッチ)グリム!無事でよかった」
グリム「オルトが助けてくれたんだゾ」
杏「オルト、ありがとう」
オルト「どういたしまして。まさかアンさんの予想が当たるとは思わなかったよ。どうしてわかったの?」
杏「1番私の事を理解しているのはグリムと思われたからだよ。オルトも私の事を理解してくれてるけど、写真公開までオルトは私の敵のフリしていたからね。だから、グリムを囮にしようとしたか居場所を聞き出すとかでグリムをターゲットにしようとしてるって分かったの」
オルト「なるほど!」
グリム「子分、左腕大丈夫か?エースの奴、子分に掴みやがって💢」
杏「大丈夫だよ。少し痛かっただけだし」
オルト「この後、どうするの?アンさん」
杏「恐らく教室でそろそろあの子が動くさ」
オルト、グリム「あの子?」
杏「うん。そろそろ教室に戻ろう。と言いたいんだけど、オルト…その〜…」
オルト「!分かった!僕がアンさんとグリムさんを運べばいいんだね!」
杏「そう!申し訳ないけど、お願いしていい?」
オルト「もちろん、いいよ!」
杏「ありがとう」
杏とグリムはオルトによって教室まで運ばれた
〜教室〜
杏「…やっぱり…」(机の上にあった手紙を取って読んだ)
“監督生さんへ 夜7時にお一人で中庭に来てください。ロゼッタより”
グリム「ふな⁈アイツまだ子分をいじめんのか⁈💢」
杏「…いや、グリム。これは彼女と私の決着をつける為の果たし状だよ。これでこの茶番劇に区切りがつけるんだよ」
オルト「でも、1人でなんて…」
杏「分かってるよ。一旦時間まで寮で時間を潰そう。オルトは教師達に連絡を」
オルト「了解!」
〜オンボロ寮 談話室〜
クルーウェル「本当に手紙が来たとは…」
トレイン「何故分かったんだ?手紙の事」
杏「簡単な事です。私が被害者と分かった。彼らは急いで私に謝罪をしようとします。それにより、学園長の昨日の忠告に無視します。すると、彼女にとっては隙が出来ます。その隙を狙って私と決着をつける為の果たし状を置いておいたのでしょう」
バルガス「なるほど…」
サム「それで小鬼ちゃん、どうするの?」
杏「この果たし状にのります。ただし、グリムだけ連れて行きます」
教師達、オルト「⁈」
グリム「ふな⁈子分、どうして…」
杏「グリムがいたら心強いし、それに私達は2人で1人の生徒で相棒でしょ?お願い出来る?親分」
グリム「!…分かった。任せるんだゾ!」
杏「ありがとう、親分。あとは皆さんは作戦通りお願いします」
クロウリー「分かりました。ですが、無茶はしないように!そして危なかったら作戦無視でやりますからね⁈」
杏「分かってますって。おっと、そろそろだ。彼らも動くでしょう。では、作戦開始です!」
〜オンボロ寮 寮外観〜
リドル「エース、デュース。本当に待ち構えたら監督生は出てくるのかい?」
デュース「はい!」
エース「アンはロゼッタからの手紙で呼び出しされてます。待ち構えれば来ます」
ギー(扉が開く音)
ケイト「本当に来た⁈」
トレイ「いや、違う。あれは…」
教師達がオンボロ寮から出てきた
クルーウェル「ここまで言い当てるとは、あの仔犬は予知でも出来るのか?」
トレイン「さて、私達は言われた通りやりましょう」
バルガス「ああ!久しぶりに体を思う存分動かせるな!」
サム「やり過ぎはダメだよ」
クロウリー「では、皆さん。特別指導を始めますよ」
ジャック「ッ⁈」
レオナ「チッ。面倒な奴らが出やがった…」
ラギー「なんで、学園長とかいるんスか⁈」
クロウリー「私優しいので少しお願いを聞いたんですよ」
アズール「それが生徒の邪魔ですか」
ジェイド「教師としてどうかと思いますが?」
フロイド「ほんと、ほんと〜」
トレイン「いや、これは妨害じゃない。1人の生徒を守るための事、そして私たちにとってのせめてものの償いだ」
カリム「それなら俺たちにも償わせてくれよ!」
ジャミル「監督生に会わせてください!」
サム「それは出来ないね〜。君達を通せんぼして欲しいのが小鬼ちゃんの望みだからね」
ヴィル「なんですって…?」
ルーク「彼女がそう言ったのかい?」
エペル「監督生サンがそんな事言うはずがない!」
クルーウェル「残念だが、事実だ」(杏の声が入っているボイスレコーダーを流した)
イデア「そんな…」(生身の体)
杏「…いい感じに引きつけてる。行くよ!グリム!(小声)」
グリム「おう!(小声)」
杏とグリムは学園に向かって走り出した
エース「ん?ッ!アン!」
デュース「⁈アン!グリム!」
杏「嘘でしょ⁈」
グリム「勘づかれたの早いんだゾ⁈」
マレウス「人の子!止まってくれ!」
リリア「頼む!」
シルバー「監督生!止まれ!」
セベク「話を聞け!」
杏「ッ!もう聞いたでしょ?ほっといて!」
エース「ヤダ!」(追いかけた)
デュース「アン!すまないが、俺たちも譲れない!」(エースと一緒に杏を捕まえようとしてあと少しで杏の肩に届く距離になった)
グリム「子分!」
杏「ッ!」
エースとデュースがあと少しで杏を捕まえそうになった瞬間にオルトが空からドーンッと降りて来て立ち塞がった
エース、デュース「⁈」
杏「⁈…オルト…」
オルト「アンさんはグリムさんと行って。ここは食い止めてあげる!」
杏「!…ありがとう、オルト。行こう、グリム!」
グリム「おう!」
杏とグリムは再び学園に向かって走り出した
オルト「さてと、たとえ、兄さんだろうと誰だろうとここは通さないよ!」
〜中庭〜
杏「ハァ、ハァ…ハァ〜!疲れた〜」(ベンチに座った)
グリム「ふな〜!俺様も〜」(同じく)
ロゼッタ「来たわね、女狐。てか、なんで狸がいんのよ」
グリム「ふな⁈俺様は狸じゃねぇんだゾ!」(立ち上がった)
杏「私達は2人で1人の生徒。なら、グリムがいてもいいじゃない。それに、ちゃんとアンタとの一騎打ちにはグリムの力は借りないよ」(同じく立ち上がった)
ロゼッタ「ふ〜ん。その自信をへし折ってやる!」
杏「グリム、隠れて」
グリム「ふな!」(隠れた)
ロゼッタ「ファイヤーショット!」(魔法を撃った)
杏「よっと」(かわした)
ロゼッタ「ッ!ファイヤーショット!ファイヤーショット!」(連続で撃ってきた)
杏「よっ!はっ!ほい!」(かわし続けてる)
ロゼッタ「なんでよ、なんでよ!上手くいけば、私はチヤホヤされたのに!アンタのせいよ…。アンタのせいよ!!」(まだ撃ち続けてる)
杏「確かにそのままだったら君の考え通りにいった。私も都合が良かった。けど、あんなの間違ってる!誰かを蹴落として満たす愛なんて虚しいだけ!そんなんじゃ、心は満たされない!」(まだかわし続けてる)
ロゼッタ「うるさい…うるさい、うるさい、うるさい!!黙れ〜!!」(巨大なファイヤーショットを撃って来た)
子分「!子分!」
杏「…」(動かないで何か構えるようなポーズした)
ロゼッタ「はは!これで終わりね!焼かれて炭になりなさい!」
グリム「子分〜!!」
巨大なファイヤーショットは急に消えた
ロゼッタ、グリム「⁈」
杏「…ふぅ…」(右手をゆっくりおろした)
ロゼッタ「は⁈どういう事⁈」
杏「ふふっ、こういう事よ!」(左下から右上へ右手を振った瞬間にファイヤーショットの全体攻撃が発動され、攻撃を開始した)
ロゼッタ「⁈」(嘘でしょ⁈この女狐は魔法が使えないのにどうして⁈)
グリム「子分、どうやったんだゾ?」
杏「ふふん、このグローブのおかげよ」(右手のグローブをグリムに見せた)
グリム「ふな?グローブがか?」
杏「ええ」(正確にはこの魔法石だけどね。この魔法石は魔力を吸収させ、自分の魔力として使うことができる。まぁ、デメリットは魔力の吸収量の限界と魔力切れね。なんとか立ち回らないと…)
ロゼッタ「何よ、何よそれ!!」(ファイヤーショットを撃った)
グリム「ふな⁈」
杏(当たる前に魔法石で吸収させた)「グリムは下がって」
グリム「お、おう…」(下がった)
ロゼッタ「あの男が協力者?それともあのロボ?まぁ、どっちにしろアンタ達を潰してから潰すけど」(ファイヤーショットを撃ち続けてる)
杏「ッ!そんな事させない!」(撃たれた分、魔法石で吸収させ、魔法をお返しした)
ロゼッタ「そう。なら…」(グリムを見た)
グリム「ふな?」
杏「ッ!まさか…やめろ!」(グリムの所へ走った)
ロゼッタ「はーっ!」(グリムに巨大なファイヤーショットを撃った)
グリム「ふ、ふな〜!!」
ドカーン(爆発した音)
〜メインストリート〜
トレイ「な、なんだ⁈」
リドル「まさか爆発音⁈」
ケイト「え⁈」
オルト「まさか…ッ!」(学園へ空を飛んで向かった)
エース「!」(オルトを見て追いかけた)
デュース「⁈エース!どこに行くんだ!」(エースを追いかけた)
エース「オルトを追いかけんだよ!絶対そこにアンがいる!」
デュース「!分かった。俺も行く!」
エペル「僕達も!」
ジャック「ああ!」
ツイステメインキャラは学園に向かって走り出した
トレイン「爆発…まさか…」
サム「小鬼ちゃん…」
バルガス「我々も行きましょう!」
クロウリー「ええ!」
後を追うように教師達も学園に向かった
クルーウェル「ッ…」(無事でいろよ、仔犬…!)
〜中庭〜
グリム「ッ…ふな?痛くないんだゾ?なんでなん、だ…(グリムを庇って倒れて背中が大火傷の杏の姿を見た)こ、子分?」
ロゼッタ「あははは!!無様ね!アタシに逆らうからよ!あ〜はっはっはっは!!」
グリム「子分?子分(名前を呼びながら杏の体を揺らしたが、返事がない)嘘なんだゾ…しっかりするんだゾ!子分!子分!目を開けてくれ!子分、子分!!」(杏の体を揺らしながら叫んだ)
〜to be conteneu〜
コメント
12件
ロゼット許さぬ(´◉ᾥ◉`)‼️
うわぁァァァァァァァァァァ😭😭😭😭ていうか投稿早すぎ…読むの間に合わん🥺