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_ごめんなさい__🥀𓈒 𓏸
とある大きな病院では、病室のベットに横になり眠っている男がいた横の点滴に打たれ、酸素マスクを付けている
モニターの心拍数は正常に保たれて
呼吸をしたまま眠っているダレイ
やがて近くの机には色とりどりの花が詰まった花瓶が添えられる
置いたのは男は病院服を身につけ,既に治療済みのマイクだ
特に腹部に集中して巻かれた包帯は、戦いの影を残している
銃弾で打たれた髪の毛は、毛先を丁重に整えてくれたおかげで、ごく普通の一般的な髪型になっていた
ダレイは毒ガスを吸いすぎたせいで、5日経った後も目を覚まさず眠り続けている
マイクは治療が終わり、動けるようになった時から,こうして病室の違うダレイの元へ、会いに行っている
大きな責任を感じているのだ
ダレイが巻き込まれたのは元々自分のせいだから_
今日も今日とてダレイをお見舞していると,毎度の如く行動は控えるようにと注意していた看護師さんが横からゆっくり椅子を差し出し、軽く会釈をしてどこかへ消えていった
貰った椅子にゆっくり腰を下ろすとベットの横にある机に置かれたファイルを手に取った
ダレイが今まで解決した刑事の成果が載ったファイルをペラペラ見る
換気をするために開けられた窓からは暖かい春の風が入り込んでくる
カーテンが優しく揺れ、隙間から外の景色が見える,近くに幼稚園がある為、子供達の楽しそうな声がここからよく聞こえる
扉からノックの音が聞こえる
中へ入ってきたのは,ダレイの同僚のノアだ
既に見舞いに来ていたマイクを見つけると、すぐさまマイクに話し掛ける
「あんたまた来てたのか!あんま無理すんなよ?怪我してんだから!」
特に何か答える訳もなく首を縦に振る
ノアはダレイの近くまでよると,果物と飲み物をいつものようにそばに置いた
見舞いに来る時は毎日持ってきているのだ
マイクが置いた物を見つめていると、ノアが照れくさそうに言った
「いつダレイが目を覚めしても、食べられるようにだ」
袋からゼリーを取り出すとマイクに投げ、それを受け止める
「あんたのだ貰っとけ」
「ありがとうございます」
「……あんたがダレイの言ってたバーテンダーか?」
少しの間があったがマイクがダレイを見つめ、ノアを見る 何かを理解したようにマイクは答えた
「そうです」
素直に応えると、ノアはさらに質問をした
「でも刑事でもあるもんな…?」
「勿論です」
「副業アリの刑事か…そんなのあるんだな」
やはり同じ所を突かれると思ったマイクは軽く笑う
「ダレイさんも、同じ事を言ってましたね」
「おやや、ダレイと随分仲良いみたいじゃん〜」
「…ははっ…止してくださいよ」
実はここまで会話が続いたのは今日が初だったのだ
会話が進んで来たところで、ノアのスマホは音を鳴らさず震えた
「お!、レオンくんが来るみたい」
はしゃぐ子供みたいに目をきらきらさせながらマイクに言うと、彼はゆっくりと立ち上がった
「そうなのですね、では私はこれにて」
しかし帰ろうとするマイクをノアは止めた
「会ってあげてくれないかな?,彼逢いたい聞かないんだもん」
「おや、何故です?」
「仕事以外でダレイと親密なのは君で初めてだからね,気になるんでしょ」
「!」
その言葉を聞いた時、少し間があったがノアに背を向け,扉の前まで移動する
「……またの機会に」
何かを考え込みながら、マイクはそのまま病室を後にした
「不思議な人だなぁ」
すると、酸素マスクをつけたダレイの顔がゆっくり動き出し、目を開けた
ダレイが目を覚ましたのだ
「……ノアか?」
「はっ!?えっ!?お前起きたのか!!」
突然の目覚めに動揺しながらもダレイの顔を覗き込む
いつもより細めに開いた目から涙が出ている
「しかも、泣いてるのか?」
「……あぁ…ちょっとな」
隠すこと無く正直に答えながらダレイは再び目を閉じると、またもや眠ってしまったのだ
顔から流れる涙は、きっと何かへと苦しさと絶望から出たもので間違いないだろう
その後ダレイが目を覚ましたのは、時刻が午前2時の真夜中の時であった
「……ん」
目を開けると、真っ暗な病室の天井が目の前に映りこんだ
酸素マスクは外されており、体も通常通りにまで回復していた
窓が何故か開けっ放しで夜風が寒い
閉めようと体を起こすと、再びあの鈴の音が聞こえたのだ
(鈴……?マイクが呼んでるのか?)
窓を閉める目的を辞め、スリッパを履くと、たまによろめく体を無理に動かし部屋を抜け出したのだ
廊下を通り、階段を降りて、音が聞こえる下へと体を動かす
やがて中庭に出ると,大きな噴水の柱にもたれ掛かるように座るマイクの姿が見えた
しかし動いてる感じはなく、近付いてみると眠っていることが分かった
触ると、夜の寒い風に当たったマイクは手先が完全に冷たくなっている
(何故こんな所に)
「おい、起きろ風邪引きたいのか?」
ダレイの声に反応したマイクがゆっくり目を開ける
どうやら本当に眠っていたようで、なにか企んでたという様子は見えない
「…おはようございます,ダレイさん」
「あのな…おはようって時間でもないし、こんなところで寝るな」
「いえ、、貴方がやっと目を覚ましてくれたので」
ダレイが手を差し出すと,すぐにでは無いが手を取り、立ち上がる
腹部に巻かれた包帯が見える
「傷は大丈夫なのか…?」
「はい、状態も良くなっているのでこのまま退院です」
「そうか」
ダレイが来た道を帰ろうと背を向けた時、マイクがダレイに声をかけた
「ごめんなさい…!全部私の責任です…!」
ピタッと止め、謝罪されると思ってなかったダレイはマイクを見つめた
腹部を軽く抑えながら、
「もっとしっかりと説明しておけば,捕まる事も、攻撃される事も無かったのです!あの時…たった1人のお客様が、目の前で亡くなったらどうしようと頭がいっぱいで__」
「刑事をやっていく上,全て承知だ」
見せたことの無い戸惑いまくったマイクの反応に驚きもせず、たった一言で言葉をかき切ったダレイ
そんな言葉にマイクは思わず言葉を詰まらせた
「聞いた お前の師匠に会ってお前の事を,苦労しているのはお互い様だろうこんな事ぐらいでめそめそするな刑事」
「……っ」
マイクは顔を背け下を見る
雫が床にボロボロこぼれ落ちるが、それが涙なのが分かる
(…友達か)
良く考えれば、おかしな出来事だらけだったが、
こうして全て受け入れている俺は…おかしくでもなったのか…
マイクの弱った部分を見れたのは一瞬だった
涙はすぐに止み、それぞれ病室へと帰ったのだ
あの鈴はきっと、マイクが謝りたいがために俺を呼んだ音だったのだろう
__病院で保管されているダレイの荷物から、突然切られているはずの携帯電話から着信が鳴る…暫く音はなり続け、次第に切れるスマホの電源は、切られたままだった__
ここまで見て頂きありがとうございました!
見にくい内容だったりで若干難しいと思う所もあったと思いますがここまで伸びて頂けたのも皆様のお陰です🎉
ここまでの時点でいいね数も好評だったようで嬉しい限りです( *´꒳`*)
いかがでしたか?
まだまだ続きますよ!
今後も、続きの方何卒よろしくお願いします!
〜主な人物〜(省きもしばしば)
ダレイ
マイク
ノア
レオン
エイデン
オリビア
課長 (ダレイ&ノア)
シロエ
ダム(未登場)
マイクの上司(未登場)
マイクの師匠
ミジミン
マロン
バロイン
ダレイ父&母
またのお越しをお待ちしております!