テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
注意⚠️
これはmmmrの二次創作です
ご本人様に関係ありません
BL&R15くらい(のはず)
Dキスあり、エロなし、ドロドロ系の恋愛(にしたい)
キャラ崩壊ありあり(呼び方の改変などを含む)
アイスバース(独自解釈、特殊設定あり)
rk×mtw(要素少ない)
iemn×rk要素あり
年齢操作(高校生)+謎設定あり
BLの極み+死ネタあり
こんなのでもいいよって言う心の広い方はお進み下さい。
──────アイスバース。この世界では何度も聞く言葉であり、世界の常識のひとつだ。どのくらい常識かと言うと、性別がある、というくらい常識だ。
ただ、実際説明しろ、と言われたら抽象的なものしか思い浮かばない。だって、当たり前のことを聞く必要なんて…これ以上は長くなりそうだからやめておこう。
アイスバースとは。それはアイスとジュースという特殊な性別が混じったものだ。簡潔に言えば、アイスとジュースが結ばれれば、アイスが溶けて死んでしまうというものだ。しかし、それらは結ばれる因果があるらしい。世の人は、それを儚く、美しいと言う。と、言っても極々稀で、気にすることでは無い。
そう思っていた昨日までの俺をぶん殴りたい。
「──────あなたはジュースです。」
「…はい?」
先程言ってことを医者は繰り返す。1度目は思わず現実逃避をかました訳だが、2度目は許さないと言わんばかりに医者は俺の瞳をはっきりと見つめてくる。妙に冷たい風すら現実を突きつけてくる気がした。その癖して、医者の目には同情と慈愛に満ちている。こんな所で同情されても腹が立つだけなのだが…そう言いかけたがそれをグッと堪える。医者に怒ったって、八つ当たりをしたって現実を変えることは出来ないのだから。
「でも安心してください。アイスと結ばれなけさえすれば普通の人ですから。それに、溶かしてしまっても犯罪に問われません。そこはご安心を」
全く安心できないことを抜かす医者に俺はイラつきを抑えることが困難になってきた。アイスと結ばれやすいんだぞ?ジュースは。そもそも、素人である俺が相手がアイスがどうかなんて見分けられるわけないし、アイス、と言われてもそこからはいそうですか、と大人しく引けると思えない。しかし、愛する人を溶かしたくは──────
「まあ、とりあえず頑張ってください(笑)」
そう言って医者は嘲笑う。こいつ…!!患者に対してそんな冷酷に言えるのか…!?てか(笑)ってなんだよ(笑)って…。笑うならちゃんと笑えよ…。なんて自分でもよく分からないことを考えるのは、与えられた現実と事実を飲み込めないからだろう。
「はぁ〜〜〜〜…人生おわったー…」
俺は大きなため息をついた後、そんなことをつぶやく。
改めて、俺についてまとめよう。一旦状況を整理したい。
そんなことを思い、俺は引き出しから紙を取りだし、机の上に投げ出された筆箱を漁り、シャーペンを1本取り出す。数度ノックすればシャー芯が出てきたので、思うがままにそれを走らせる。
名前:hiina rk
性別:おとこ(ジュース)
年齢:16(高一)
家:先輩(2人)と、同級生(1人)との4人での寮ぐらし、部屋は1人につき6畳ほどのもの。
一旦こんなものだろうか。と、走らせたペンの動きを止め、そのメモを眺める。先輩についてもまとめた方が良いのだろうか?そんなことを思い、軽く先輩についてもまとめておく。
先輩①mtw先輩
年齢:18(高3)
一応寮長。1番年上なため、なんだかんだしっかりしている。家事が得意なのでよく料理を振舞ったり、掃除をしたりしてくれる。お母さんっぽい。身長が低く、馬鹿にされがち。
先輩②up先輩
年齢:17(高二)
明るく、活発な先輩。強い正義感と優しいところでモテまくってる。というか、この寮の人たちめっちゃモテてる。lt先輩の彼氏である。お似合い。
同級生 iemn
年齢:16(高一)
俺の小さい時からの幼なじみ。(自称)陰キャ。勉強はできるが、運動ができないと自称している。実際は人並み以上にできる。
と、メモをし、書いたことを心の中で復唱する。…さて、気づいたことを言おう。
この人たち全員男子だ。よく良く考えればここは男子寮であり、俺の恋愛対象である女子を見ることは到底ない。あったとしても、up先輩の彼女くらいであろう。狙った瞬間殺される未来は見え透いている。そもそも人の彼女を奪うなんてそんな最低なことをするほど人間性は腐ってない。
…ともかく、アイスをとかす危険性はないということだ。そもそも両思いになり得る人がいないのだ。驚かせやがって、と内心悪態をついているが、本心は安堵と安心が渦巻いており、肩の荷がおりた様な気分だ。
「おい!ご飯!!さっさとリビングに集まれぇい!!」
部屋のドアを思いっきり開けるのと同時に大声が部屋中に響き渡る。毎度やられてはいるが、耳がその声に慣れる訳もなく、度々キーンという音がひびき、思わず耳を抑える。
「up…先輩。その…大声やめてくれませんか…?」
「ん?時間内に来ない方が悪いだろ?」
「ご飯の時間まで1時間前なんですが…?」
「細かいこと気にすんなよ!ほら!手伝え!」
どれだけ文句を言っても意味無いことくらい理解しているが、納得が言っている訳では無い。1つ2つくらい不満を言ってもバチは当たらないだろ。
up先輩はいつものようにポ○モンのウパーのぬいぐるみを片手に、それとお揃いかのようにその触覚と同じカチューシャをみにつけている。水色の髪は、水のような透明感と艶があり、顔は美少年、と言うよりも美少女と言った方が納得のいく顔立ちだ。
一見すると、女子のようだが、普通に男子である。学校では男の娘、と言われることもあるほどだ。と、言って侮ると痛い目にあう。身長が低い、や可愛い、などの地雷ワードを踏み抜けばドロップキックをお見舞いされることだろう。なんなら立て続けに殴られ、血が出ても止まることは無い。という逸話を残している。まあ、そんなことをやったら退学なのでやってると思いたくは無いが…。中学の時、実際に何人か病院送りにした、という噂を耳にしたことがある。本人に聴けば、黒歴史だから掘り返すな、と圧をかけられる。
…ちなみに、唯一可愛いと言って許されるのは彼女のltさんだけだとか。 青春してるな…。
と、まあそんな理不尽に抗うためにその後iemnを生贄にした。すまん。
「rk〜?お前マジで…ッ!!」
「あ!iemn!サンキュー身代わり☆」
「○ね」
iemnの文句を軽くあしらい席へとつく。今日のご飯担当であるup先輩が作ったご飯(おそらくほぼiemnが作った)を胃に入れ、風呂に入り、眠りへとつく。
(おやすみなさい…)
そんなことを脳内で呟いた後、深い眠りへつく。
ボォォォオオオオンッ
そんな爆音に目覚まし時計よりも早く目覚める。もはや日常すぎてこれを目覚まし時計代わりにしてる節はある。なんて冷静に考えてる状況でもなくて、寝間着姿のまま、迷わずmtw先輩の部屋へと駆ける。
今回は俺が一番乗りだったようで、まだ先輩の扉の前には誰も集まっていない。数度ノックした後に、失礼を承知でドアを開け、先輩の部屋へと駆け込む。
「──────ゴホッゴホッ…。あ〜また失敗した…」
「先輩ッ!!大丈夫ですか…ッ?」
案の定先輩の部屋の中には白い煙が充満しており、ゴホッゴホッと先輩は咳き込んでいるようだ。全く、この先輩は懲りないんだから、そんなことを思いつつ、素早く窓を開ける。こんな異常事態を慣れたくもなかったが、慣れてしまったものはしょうがないので素早く対応を始める。
「先輩ッ!!これだから実験はやめてとあれほ…ど……?」
後輩ではあるが、ダメなことはダメだと注意をしようとしたが、その言葉を途中で区切る。何故ならば、いつもとシルエットが違うのだ。基本的なものは一緒なのだが、何かがmtw先輩の周りを浮いているような…?
「んー…?どしたの?」
先輩が呑気にそんなことを聞いてくるものだから俺も呑気になりかけたが、なれるような状況では無い。
「は、はねと、天使の輪みたいなのが…!?」
「うぇ!?ほんと!!しゃあッ!実験成功!!」
mtw先輩はガッツポーズを決めるが、こちらとしてはそんな場合では無い。は、いやだって…?
人から悪魔のような羽と天使の輪のようなものが浮いてれば自ずと恐怖は込み上げてくるものである。しかし、そんな恐怖よりも先に出たのが──────可愛い。であった。自分でも正気かと思った。確かに先輩は可愛らしい顔立ちや、身長も低めだが、男は男だ。俺ばゲイじゃない、そう思っていたし、こんな唐突に好きになる、一目惚れのようなものは一切信じていなかった。しかし、実際目の前でこんなことが起きれば信じざるを得ないだろう。いや、まてまて。脳が上手く働いていない。何を思っているんだ、俺は。
一旦、考え事を辞め、深く息を吸う。そして思いっきり吐く。少し楽になった。
「どした?やっぱりこの姿、変…かな?」
先程からだんまりを決め込んでいた俺の反応を先輩は微妙だと判断したらしい。少し悲しそうな顔をした後、すぐに笑顔へと切り替わる。
「あはは…。冗談だよ!さすがに派手すぎたよね〜。今治すから──────」
「似合ってると思いますよ?俺は好きです」
…言ってしまった。しかし、あの反応をされるとこういうしかないだろう。ここで良くない、なんて言えないし、実際俺はこの姿は好きだ。嘘は言ってない。…いや、もしかしてこれ告白なのでは?良く考えればそうだった。もしかして勘違いして──────
「そ、そう///?今回自信があったからよかった!寮にいる間はこの姿でいようかな///」
先輩は笑顔のまま、少し顔を赤く染める。白い肌に赤というのはよく合うもので、美しい、とさえ思った。…何その表情。ちょー可愛い。なんて、正直に言える訳もなく、からかいと冗談を交えて
ナデナデ
「よしよし!よく出来ました!」
「へ///!?ちょッ先輩をからかうんじゃありません!」
「えぇ!?先輩なんですか!?」
「先輩に決まってるやろがい!」
思ったよりも可愛い反応に思わず口角が上がりかける。いかんせん、我慢しなければ。ここで不気味な笑みを浮かべればあまりにも怖すぎる。
「じゃ、俺は朝ごはん作ってきますね」
「あ…うん。行ってらっしゃい!mtwはしばらく後片付けしとくわ!」
「了解です。」
ここにずっといるとおかしくなりそうなため、逃げるようにリビングへと向かう。
「は〜…」
「rkさんさっきからため息ばっかですね」
「だってさ〜」
今は登校中。朝ごはんはサクッと作って食べて、チャチャッと支度をし終え、登校してる最中だ。
俺はだいたいはiemnと一緒に登校する。同級生だし、幼なじみ兼親友だし。こいつの隣はいつも静かだから助かる。と、言ってもiemnは無自覚で、もててるんだけどな。
「だいたい…彼女いないん?お前モテるだろ」
「ieが言うの?それ。今は好きな人いないんです〜。」
「ほら、hnちゃんとか」
「実の妹を彼女にするやついないだろ。」
と、他愛のない会話をしつつ、歩を進める。好きな人はいない、さっき俺が言った言葉を復唱する。 そもそもmtw先輩に対するこの気持ちがどんなものか分からないから好きな人、だなんて言えない。好きな人ならば好きって思うもんじゃないんだろうか?そう思っていないということはつまり好きではないということで──────
「あ〜rkってさ、男いけるタイプ?」
「ブフゥッはッ!?」
思いがけない言葉に言いかけた言葉を吐き出す。いや、想像もしていない言葉を突然言われたって言う驚きと、自分が考えていたことを当てられたような気がして開いた口が塞がらない。
「──────そもそもとしてなんでそう思ったんだよ?」
「いや、女子に興味無さそうだからもしかしたらな〜って…もしかして不快だった?」
「いや、そんなことないけど、ieがそんなこと聞くなんて思わなくて…。」
「〜〜〜ッ///!!悪いかよッ///!」
「はッ!?なんで照れるんだよ!?」
そんな意味のわからない状況のまま、ieは俺を避けるかのように走って学校へと向かう。突然のことに思考を停止してしまい、動けなかった。数秒の硬直後、はっと脳が再起動する。ieの豹変っぷりには驚いたが、学校に遅刻したら元も子もないので俺も小走りで学校へと向かう。
朝から情報量が多い日になった。
学校にいる最中、何故かieから避けられているような気がした。もしかして、俺、嫌われてるのかもしれない、そんなことを妹に相談すれば
「もしかしたら女子に何か言われたんじゃない?rk兄モテるし!んーそうだな〜mtw先輩に聞いてみれば?」
「なんで先輩!?関係なくないか?」
「まあまあ♪案外関係ない人が知ってるかもしれないでしょ〜?善は急げ!3年生の塔へレッツゴー!」
「いや、帰ってきてから聞くって…ッおい!押すな!」
半強制的に三年塔とへと連行され、渋々行くことになった。
「ieが無視してくるんです!何か知りませんか?」
「んーあ!わかったかも!」
わかるんかい。ほんとになんで?いつの間にかhnはいないし…あいつ…面倒くさいことは直ぐに俺に押付けやがって…。と内心文句を垂らしているとmtw先輩は奥の棚から薬品を持ってくる。
現在ここは、mtw先輩が愛用する研究室。化学クラブというものを独断で立ち上げ、学校教育の一環として実験を正式に認められた場所でもある。今回はなかなかの特例であり、最初この案を却下したところ、一般教室のところで実験をしだし、大爆発を起こしたためである。危ない実験をしない代わりにこの部屋を手に入れたという逸話を残している。…まあ、問題児だ。
しかし、教室を爆発させたくせに、言いつけは守っているようで、化学室は非常に清潔であり、ほとんどが白一色で統一されていた。所々に色とりどりの薬品が棚の中に収納されているが、それ以外は白や銀のみであった(一部を除く)。
「実はね〜、色んな人達から色んな薬品が欲しいって言われてね、その中に金属が溶ける薬品が欲しいって言われ…」
「金属…?それと何か関係が?」
「証拠隠滅だよwあげなかったし、作りもしなかったけど…iemnを直接見た訳じゃないから分からないけどいじめられてるかもよ?カッターとかで」
その言葉を聞いた瞬間背筋に冷たいものを覚える。俺が気づかないだけでieがそんな危険にあっていたなんて…。俺は思わず座っていられなくなり、ieのところに向かおうとするが、先輩にとめられる。
「待って。iemnに聞いたとして、正直なことを言うか分からない。この薬品を持っていきなさい」
そう言って先輩が薬品を渡そうとしてくると同時に、振り向いた俺の手が薬品にあたる。
「「あ」」
パリィィィン
ガラスが割れる音と共にその薬品はもくもくと煙のように広がり、俺たちの体を簡単に包み込む。
「──────ゲホッゲホッ大丈夫ですかッ!?」
「─────ッ大丈夫!?」
声と同時に視界がはれ、先輩がいること、特に変わった様子では無いことを知る。俺自身の姿や手など変わったことがないことを確認する。
「怪我はない!?大丈夫?」
そう言って先輩は割れた瓶を見つめる。その後は、素早く箒とちりとりを取り出し、ガラスの破片をいち早くまとめ、捨てる。そして、俺に正座をさせる。
「全く!慌てんぼなんだから!…そういえば状況確認してなかったね…。」
ふと思い出したかのようにmtwさんは俺に質問してくる。
「無視される直前、どんな会話をした?」
「えっと────────────みたいな会話をしました。」
覚えている限りの会話を再現しながら言うと、先輩はその場にへたり込む。どうしたのかと顔を覗けばガッカリとしたような、落ち込んでいるかのような表情をうかべる。
「どうしたんですか?」
「は〜…これだから鈍感rkは…。この際!はっきりと言うよ!iemnはお前のことが好きなの!わかった!?」
半分やけくそのように放った言葉は俺にとって衝撃の内容だった。
「は?え?」
「そんな反応になるのもわかる!けどさ〜?その会話から何となくわかるでしょ…。薬品の無駄遣いしたぁ…」
心底悔しそうな表情をうかべる先輩に申し訳ないという気持ちよりもコロコロ表情変わって可愛いな、と思ってしまった。
「そんなこと言われましても…」
「全く。後輩の恋愛事情に巻き込まないでよ!で?rkは?iemnのこと好きなの?さっさとハッピーエンドになりやがれ!」
子供のように喚く先輩の疑問に俺はなんとも言えなくなった。iemnは好きだが、あくまでも友人として、だ。恋愛感情ではない。そんなことを思えば、口は勝手に動く。
「Ieのこと好きですけど、友人としてなんですねー…」
「へ〜片思いから両思いになるって感じなんだー。こんな身近で恋愛漫画みたいな内容を見せられるとは…。ちなみに、今好きな人いるの?そうなるとややこしいけど」
分からない、そう言おうとしたのに、口は勝手に答える。
「先輩が好きです」
「え〜?up〜?あいつ彼女いるから無理だろw諦めてiemnと両思いに──────」
「だから、mtw先輩が好きです」
そう言った瞬間、先輩はピクリとも動かなくなる。なんて余計なことを言ったんだ、口よ。なんて、気まずい雰囲気になってから思うのは遅くて、その空気のまま数秒が経過した後、先輩の顔が赤く染まり、若干汗がではじめる。
「えっと…?つまり、mtwが好きと…///?」
「そうですね」
「なんでそんなに堂々としてるんだよ!?」
「いや、なんか吹っ切れました」
「ふっきんなよ…///」
先輩が照れた表情を見るのがたまらなく楽しくて、何時間でも見れてしまいそうだ、なんてキザなことを言いかけるが、それはとどめる。なぜだか分からないが、俺は今なぜだか冷静でこれが好きって感情か、なんて謎に関心してしまっている。
「お前…アイスか、ジュースだったり…する?」
ちらりと先輩がこっちを見てくる。その仕草がたまらなく愛らしくて、癒される。
「はい、俺はジュースですよ。」
「…そ///俺もジュースだから、さ…。結ばれても大丈夫だよ…?」
「え!?告白ですか!?」
「うるせぇッ///!!さっさと答えろよぉ…///」
俺は返事と言わんばかりに唇にキスを落とす。深く、甘いキスを。キスをしている最中に舌を伸ばせば、驚きながらも口を開け、侵入を許す。そんな甘いところも愛おしい。逃さないとばかりに俺は片手を腰へとのばし、バランスを崩しそうな先輩を支える。もう片方の手は手を繋ぎ、決して逃さない。
舌と舌を合わせ、じっくりとmtw先輩の口内を味わう。非常に甘美な味がして、やみつきになりそうだ。もっと、深く、深くと思っていると、繋いでない手の方で背中を叩かれ、渋々口を離す。口と口からは銀の糸がひいており、俺たちを結び付けているようだ。
「返事は…これでいいですかね?先輩」
「んッ♡ありがと。…最高の思い出を」
先輩がそんなことをいえば何故か笑顔で涙を流し始める。どうして泣いているのか、そんな言葉を放とうとしたが、足を見て驚愕する。──────溶けだしているのだ。先輩の体が。
「はッ?いや、なんで…ッ!?」
「ふふっ。さっきまであんなに冷静だったのに…取り乱しちゃってさぁ…。」
先輩はなんともないかのように俺の頬にキスをする。さっきと立場が逆転し、俺が慌てふためき、先輩は冷静だった。客観的なことしか思えない。現実を受け入れられない。
そんなことをしていても、時間はとまってくれなくて、先輩は既に体の半分以上が溶けている。
「最後に…呼んでよ。mtwの…名前…」
そんなことを涙ぐみながら言うものだから、俺も泣きながら言ってしまう。
「mtw…ッ!!mtw-…何回でも呼ぶから…ッ溶けないで…ッ」
「最高のプレゼント…ありがとぅ…愛してたよ…rk……」
そう言って、最後まで手を繋いだまま、結ばれてまもない恋人が溶けて、いなくなった。
あとから聞いた話だが、mtwはアイスだったらしい。俺が初恋だったらしく、よくそれをup先輩に相談していたらしい。俺が、俺がジュースじゃなければ、mtwは…mtwはまだ生きられたんだ。そんな現実を痛感する。
俺は、アイスを…mtwを溶かしたけれど、罪には問われないらしい。…この痛みが少しでも和らぐならば、その罪を償いたい。人を殺したと言っても過言では無いという罪に対して、正当な罰を与えられたかった。
あんなにもうるさかったmtwの部屋は静かになり、寮内の活気も減った。あんなにも馬鹿騒ぎしていたというのに…自信ありげな顔で悪魔の羽を生やし、天使の輪を輝かせていた時が何十年前のような昔のようにもう感じた。次、寮に入って来る人に対して、俺は、俺は…。笑顔で、歓迎できるのだろうか…?
「そのぽっかりと空いた穴、俺がふさぎましょうか?」
そんなことをieは提案してきた──────
ここで切ります!久しぶりに長いの書きました!これ短編集じゃなくて、ひとつの物語として書きたかったですね…。短くしようとはしたんですが、書きたいことを詰め込みすぎた気がします。許せ…。途中3000文字消えた時は発狂しかけました…。まじ許せない。まあ、結果8000文字書いたんですけどね(?)
改めて!(?)リクエストありがとうございました!書くの遅れてごめんなさい…。ちなみにアイスバースを元々知ってたんですけど、再確認せずに書いたので設定あってるかわからないです…。どのタイミングで溶けるんですかね?
ドロドロした要素をもっと入れたかったのですが、そうするとわんちゃん2万文字くらいいきそうで怖かったのでやめときました…。許して…。
またのリクエストお待ちしております!なければメイド書きたいという願望と面倒くさいという気持ちと戦いながら書く羽目になる…!助けて!!
てことで!リクエストありがとうございました!
おつはる!!
コメント
136件
すげー!アイスバース良いよな! 蜂蜜バースも良いぞ! あとケーキとリボンとかもね!
こんなん浮上するわ!!!!!!!!!!!最高!!!!!!!!!!! え~オメガドムサブケーキ以外にもこんなのあるのか・・・ いいな!!!!!rkmtもだがierkも何気に推しなんだ!!!!!!!!!! 結ばれた瞬間に命を失うの凄く癖に刺さるんじゃぁ~^^