朝起きると、足に違和感を感じた。
それは重く絡みつくようで、力が入らない。
嫌な予感に足元を見てみると、
カーテンの隙間からこぼれた朝日の中
柔らかく白いシーツの上で
ひび割れた自分の足があった。
「えっ」
肌荒れなんてそんなものではないことはすぐにわかった。
それらは私の罪のように、私の不安のように深く、
それらは渦巻く希望と情熱、そして少しの不安と絶望を象徴するかのように、 黄色い光の混じった血のような波乱の赤い色をしていた。
帝政が打倒され、私が「死んだ」昨日。この館に閉じ込められ今日にはこの体も意識も消えているものと思っていたが、どうやら私は、このひび割れた足と共にまだ彼岸の手前にいるようだ。
だんだんと腹の底から込み上げてくる「末期」の記憶に頭痛と吐き気がしてくる。
これからどうなってしまうのか。わかっているのに、なぜこんなことになったのか、わからない。
ガチャ
臨時政府
「おはようございますロシア帝国さん!」
赤軍
「スゥ……。ハァ」
とにかく今、私の全てはあの青年達に委ねられているらしい。
少し前まで、私が掌で転がしていたものに今、手綱を握られているとは、
皮肉なものだ。
これから始まるはずの憂鬱の影を感じながら、口を開いた。
「…..ああ、お、おはよう」
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