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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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──打ち合わせが済むと、そろそろランチタイムに差しかかろうとしていたこともあり、どこかで昼食をとってから会社へ帰ることになった。


お店を探して、駅近の繁華街を見て廻っていると、ふとあるものが目に入って、私は「あっ!」と、思わず声を上げた。


「あそこに入りましょうか?」


私の指差す先を見つめ、チーフがフッと小さく笑みをこぼすと、


「ああ、いいかもな」


シルバーフレームのメガネの奥にある眼差しを微かに和らげて、やや気恥ずかしそうに首の後ろに片手を当てがった。


──お店には、『ミコ&リコ・コラボ』と書かれた告知ポスターが貼られていて、キャラとマッチした様々なメニューが写真で掲げられていた。


「お店で、こんなコラボをしていたんですね」


中に入り、向かい合わせに席に着いて言うと、「そうだな」と、チーフが頷いて、多少居心地が悪そうな様子で店内をぐるりと見回した。


「あっ! あの、もしかして他のお店の方が良かったですか? すいませんっ、コラボを見つけて、つい入ってしまいましたが」


改めて見れば、コラボの影響もあって、店内のお客さんは比較的若い女の子が多めだった。


「いや、いい。だが、ちょっと照れくさいかも、な……」


仄かに目のふちを赤らめた、さっきまでの冷静にクライアントに対応する顔とは、真逆なもう一つの顔に、ドキリとさせられてしまう。


……こんな風に男の人が照れるのって、いいな。チーフのこんな表情って、秘密を共有したあれ以来だけれど、もしあの時、キャラクターショップで偶然に出くわさなかったら、絶対に見ることなんてなかったんだろうし……。


そう思うと、希少な機会を与えてくれたミコ&リコにも、ありがとうとお礼が言いたくなるくらいだった──。

クールな上司の秘密の顔は、甘々溺愛彼氏⁉

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